オバマ政権8年で格段に良くなった日米関係 残された課題は中国封じ込め
まもなくバラク・オバマ米大統領が退任するが、この8年間で、米国内外の経済や安全保障、日米関係はどのように変化したのだろうか。オバマ氏が大統領に就任した2009年1月は、リーマン・ショック後で最悪の経済状況だった。同月の失業率は7・8%、その後上昇し、同年10月には10・0%とピークになった。
その後は、11年10月に8・8%、12年9月に7・8%、13年11月に6・9%、14年9月に5・9%、16年1月に4・9%と、ほぼ1年ごとに1%ずつ低下してきた。米国で、これ以上下げられないという構造失業率は5%弱なので、現状の4・7%は、完全雇用に近い。国内総生産(GDP)成長率をみても、09年は2・8%減だったが、その後は平均約2%と安定成長だった。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策が功を奏したこともあり、経済政策は及第点である。
安全保障をみると、以前からの流れではあるが、オバマ大統領は、「米国は世界の警察官ではない」と対外的に公言した。この発言は、中国やロシアの世界へのプレゼンス(存在感)を顕在化させることになった。 特に、中国の南シナ海への海洋進出、ロシアのシリアでの台頭を招いたという側面は否定できない。これは、オバマ大統領の理想主義が、現実問題を悪化させたとも、後世で評価されるかもしれない。
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もっとも、その理想主義で、在任中の09年にノーベル平和賞を受賞している。このあたりについても、歴史の評価が分かれるところではないか。日米関係は格段に良くなった。まず、オバマ大統領は米国の現職大統領として初めて広島を訪問し、慰霊碑に献花した。沖縄県の尖閣諸島が日米安保条約の対象であることも明言した。そして沖縄の本土復帰以降、最大規模となる米軍北部訓練場の返還も行われた。
日本側も、ハワイ・真珠湾に安倍晋三首相が訪問し、日米の歴史問題を終結させた。これは、謝罪なしで、ともに追悼するという、欧米型のいわゆる「ドレスデン和解」を初めてアジアの国が実現させたものだ。また、オバマ大統領の理想主義は、日本が対ロシア外交で自由度を得る結果となった。日本は第二次大戦後、北方領土について強硬な立場をとり続けてきたが、これには1950年代に国務長官を務めたジョン・フォスター・ダレス氏の「恫喝(どうかつ)」ともいわれる米国の強硬な対日圧力が背景にあったことが知られている。
(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20170119/dms1701190830003-n1.htm
【管理人 補足記事&コメント】
トランプ氏は、これまで就任初日の20日、TPP=環太平洋パートナーシップ協定からの離脱を正式に表明することや、オバマ大統領が推進した医療保険制度改革いわゆるオバマケアの撤廃に向けた作業を行うとしており、具体的にどのような政策を実行するのか注目される。
すでにトヨタやソフトバンクなどなど世界企業に圧力を加えて、雇用促進を暗示している。しかし、各企業のトップはトランプ氏の出方をみて慎重に対応するとしている。事業家と政治家の違いのみならず、アメリカ大国という世界のリーダー国として、大統領はどんな対応をするのかという見方をすれば、オバマでさえ史上最悪の大統領と言われ、トランプ氏は雇用促進を前面に出し、何とも言い難い態度対応を実施している。
世界貢献という余裕などアメリカにはなく、自国に徹するというアメリカの動きでは、中国は大喜びとなる。新興国の発展寄与という面や環境汚染という点で、アメリカ大統領の役目は大きい。また自国雇用という面では、今回実施した内容程度は外交ですぐ実施できただろう。あえて大統領になる前に大騒ぎするほどではない。大統領という器に慣れていないともいえるが、損得計算は大統領になるほどに難しい。単に世界企業に圧力をかけ、アメリカに工場を建設したところで、売れなければ問題となり、売れればアメリカ企業を圧迫する。
トヨタやソフトバンクは投資という言葉で逃げたが、投資は買収という意味も含まれる。であるから外交政策は不可欠となり、トータル判断が重要となる。また世界貢献しながらの自国雇用促進が求められるのがアメリカであるから、その器かどうかは今後明確になるだろう。記事にあるが現状の失業率は完全雇用に近いという高橋洋一氏の言葉が本当であれば、雇用促進は単純ではないという事になるが…。
その後は、11年10月に8・8%、12年9月に7・8%、13年11月に6・9%、14年9月に5・9%、16年1月に4・9%と、ほぼ1年ごとに1%ずつ低下してきた。米国で、これ以上下げられないという構造失業率は5%弱なので、現状の4・7%は、完全雇用に近い。国内総生産(GDP)成長率をみても、09年は2・8%減だったが、その後は平均約2%と安定成長だった。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策が功を奏したこともあり、経済政策は及第点である。
安全保障をみると、以前からの流れではあるが、オバマ大統領は、「米国は世界の警察官ではない」と対外的に公言した。この発言は、中国やロシアの世界へのプレゼンス(存在感)を顕在化させることになった。 特に、中国の南シナ海への海洋進出、ロシアのシリアでの台頭を招いたという側面は否定できない。これは、オバマ大統領の理想主義が、現実問題を悪化させたとも、後世で評価されるかもしれない。
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もっとも、その理想主義で、在任中の09年にノーベル平和賞を受賞している。このあたりについても、歴史の評価が分かれるところではないか。日米関係は格段に良くなった。まず、オバマ大統領は米国の現職大統領として初めて広島を訪問し、慰霊碑に献花した。沖縄県の尖閣諸島が日米安保条約の対象であることも明言した。そして沖縄の本土復帰以降、最大規模となる米軍北部訓練場の返還も行われた。
日本側も、ハワイ・真珠湾に安倍晋三首相が訪問し、日米の歴史問題を終結させた。これは、謝罪なしで、ともに追悼するという、欧米型のいわゆる「ドレスデン和解」を初めてアジアの国が実現させたものだ。また、オバマ大統領の理想主義は、日本が対ロシア外交で自由度を得る結果となった。日本は第二次大戦後、北方領土について強硬な立場をとり続けてきたが、これには1950年代に国務長官を務めたジョン・フォスター・ダレス氏の「恫喝(どうかつ)」ともいわれる米国の強硬な対日圧力が背景にあったことが知られている。
(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20170119/dms1701190830003-n1.htm
【管理人 補足記事&コメント】
トランプ氏は、これまで就任初日の20日、TPP=環太平洋パートナーシップ協定からの離脱を正式に表明することや、オバマ大統領が推進した医療保険制度改革いわゆるオバマケアの撤廃に向けた作業を行うとしており、具体的にどのような政策を実行するのか注目される。
すでにトヨタやソフトバンクなどなど世界企業に圧力を加えて、雇用促進を暗示している。しかし、各企業のトップはトランプ氏の出方をみて慎重に対応するとしている。事業家と政治家の違いのみならず、アメリカ大国という世界のリーダー国として、大統領はどんな対応をするのかという見方をすれば、オバマでさえ史上最悪の大統領と言われ、トランプ氏は雇用促進を前面に出し、何とも言い難い態度対応を実施している。
世界貢献という余裕などアメリカにはなく、自国に徹するというアメリカの動きでは、中国は大喜びとなる。新興国の発展寄与という面や環境汚染という点で、アメリカ大統領の役目は大きい。また自国雇用という面では、今回実施した内容程度は外交ですぐ実施できただろう。あえて大統領になる前に大騒ぎするほどではない。大統領という器に慣れていないともいえるが、損得計算は大統領になるほどに難しい。単に世界企業に圧力をかけ、アメリカに工場を建設したところで、売れなければ問題となり、売れればアメリカ企業を圧迫する。
トヨタやソフトバンクは投資という言葉で逃げたが、投資は買収という意味も含まれる。であるから外交政策は不可欠となり、トータル判断が重要となる。また世界貢献しながらの自国雇用促進が求められるのがアメリカであるから、その器かどうかは今後明確になるだろう。記事にあるが現状の失業率は完全雇用に近いという高橋洋一氏の言葉が本当であれば、雇用促進は単純ではないという事になるが…。
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Change, Yes We Can!
オバマは大統領選挙で大勝。地盤のラストベルトで勝利。
トランプは下馬評に反して逆転勝利。ラストベルトで逆転。
ラストベルトという地域が米国の政治を決める。
経済的にはマイナーだが、選挙はここがどちらへ
転ぶかによって決まる。
問題は、トランプに期待した労働者層が期待通りの
結果を得られるかである。
つまり、統計では米国の失業率は低いが、所得には
格差がある。候補者はそこを見てニンジンをぶら下げる。
さらに、産業回帰といっても人数をたくさん使う
労働集約型産業は米国には少ない。
なので、トランプが支持者を裏切るリスクは非常に高い。
オバマは"プレイヤー"としては優秀だったという評価ができる。
"Change, Yes We Can!"
トランプは下馬評に反して逆転勝利。ラストベルトで逆転。
ラストベルトという地域が米国の政治を決める。
経済的にはマイナーだが、選挙はここがどちらへ
転ぶかによって決まる。
問題は、トランプに期待した労働者層が期待通りの
結果を得られるかである。
つまり、統計では米国の失業率は低いが、所得には
格差がある。候補者はそこを見てニンジンをぶら下げる。
さらに、産業回帰といっても人数をたくさん使う
労働集約型産業は米国には少ない。
なので、トランプが支持者を裏切るリスクは非常に高い。
オバマは"プレイヤー"としては優秀だったという評価ができる。
"Change, Yes We Can!"
[ 2017/01/20 00:26 ]
[ 編集 ]
「怪物トランプ」を造ったのは「オバマの優柔不断」
机上の空論的な「理想主義」という「綺麗事」で、やるべき事をやらなかった。 功罪はそれぞれ有ると思いますが。
世界のリーダーたる米国大統領ともなれば、「悪等」 は赦されないでしょうが、「無能」 或いは 「愚図」 もまた赦されない。
だって 「ルール無用の悪等」 に 「男のパンチ」 を喰らわせなきゃならない立場ですから。
(ハナタレの頃は 「男のパンツ」 だと思ってました)
虎の穴のメンバー、支那、北鮮、南鮮、IS、etc...まだまだワンサカ居ますよね?
馬鹿だから上手く言えませんが、 そんな気がいたします。
トランプ次期米国大統領、 見た目通りなのか、 意外な思惑でも在るのか?
愚生には 額面通り に思えます。
オバマ政治の反動で徒花なんだと。
果実は実らない。
世界のリーダーたる米国大統領ともなれば、「悪等」 は赦されないでしょうが、「無能」 或いは 「愚図」 もまた赦されない。
だって 「ルール無用の悪等」 に 「男のパンチ」 を喰らわせなきゃならない立場ですから。
(ハナタレの頃は 「男のパンツ」 だと思ってました)
虎の穴のメンバー、支那、北鮮、南鮮、IS、etc...まだまだワンサカ居ますよね?
馬鹿だから上手く言えませんが、 そんな気がいたします。
トランプ次期米国大統領、 見た目通りなのか、 意外な思惑でも在るのか?
愚生には 額面通り に思えます。
オバマ政治の反動で徒花なんだと。
果実は実らない。
[ 2017/01/20 07:54 ]
[ 編集 ]
トランプ新大統領就任
本日未明、トランプ新大統領の就任演説を観ていました。
「遣らずぶったくり政権」 の誕生ですなぁ。 オバマの優柔不断にも困ったモンでしたが、 こいつはこいつで、 独断と偏見が過ぎて困りそうです。
「赤ネクタイ」 で、 やる気満々そうです。 どうしてこう、 極端から極端に振れるかなぁ?
せめて対立候補がヒラリーでなければどうだったでしょう?
今更の 「たられば」 ですけど。
「遣らずぶったくり政権」 の誕生ですなぁ。 オバマの優柔不断にも困ったモンでしたが、 こいつはこいつで、 独断と偏見が過ぎて困りそうです。
「赤ネクタイ」 で、 やる気満々そうです。 どうしてこう、 極端から極端に振れるかなぁ?
せめて対立候補がヒラリーでなければどうだったでしょう?
今更の 「たられば」 ですけど。
[ 2017/01/21 08:48 ]
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オバマって結局口だけやん。なんかかっこよく演説して、かっこよく指示しただけ。
結果、世の中は平和になったのか?
差別、格差、紛争、核兵器増えたんちゃうん?
ちがうんか?朝日さん?毎日さん?テレ朝さん?TBSさん?
そんなん、小学生でもわかるぞ!出直せ!マスゴミ野郎!くず!無能!存在意義なし!
日本のマスゴミはあほだろう。