中国「世界の工場」終焉か! 日本や米国企業の撤退・縮小進む!!
「世界の工場」とされた中国から企業の撤退や事業縮小が始まっている。背景にあるのは人件費の高騰が大きいが、中国独自のさまざまな規制や参入障壁、参入後の競争の激化に知的財産権の問題なども残る。
ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が、米国を拠点とする製造業106社を対象に調査したところ、全体の37%の企業が「中国からの製造拠点の移転を計画、または積極的に検討している」と回答。売上高100億ドル(約8150億円)以上の企業では、48%がそう答えたという。
■米国では「回帰」で300万人の雇用創出と試算
BCGによると、中国に進出している企業の大半が「中国の人件費は上昇し続ける」とみており、さらに日本や欧州といった先進国と比べても米国の人件費は安くなりつつあると指摘している。
ゼネラル・エレクトリック(GE)はこれまでメキシコと中国にあった家電の製造拠点をケンタッキー州に戻した。BCGは競争力のある製造拠点を米国に置くことで、向こう10年間で最大300万人の雇用創出が見込めるとしている。
日本でも中国からの撤退・事業縮小の動きは、すでに起こっている。
「洋服の青山」を展開する青山商事は、現在75%ある中国の生産比率を3年後には50%に縮小する計画だ。中国製の「安さ」を売りものに紳士服の販売を伸ばしてきた同社も、「人件費の高騰」を理由にあげるており、今後はベトナムやカンボジア、インドネシアなどに縫製部門を移す。同社は「中国からの撤退ではなく、一部を移転するだけです」と話している。
アパレルでは「ユニクロ」を展開するファーストリテイングも、中国以外での生産規模を拡大する傾向にある。
富士ゼロックスは、年内をめどに商業用の高速デジタル印刷機の生産を、中国から新潟工場に移管する。中国での生産は量産品に特化。同社は、「新潟工場の生産効率が上がってきたこともあり、まずは1機種を移すことにしました」と説明。他の機種も状況をみながら検討する。
■規制や知的財産権が「壁」に
いち早く、2011年3月に「撤退」を決断したのが、ゼネコン大手の大林組だ。中国の経済成長による建設ラッシュを背景に進出したが実績は上がらず、原因は「ライセンス制度」にあった。
中国には、大規模なビル建設のほか、鉄道や道路などの大型案件を受注するのに必要な「特級」から、ビルの階数によって1~3級までの4段階に建設の「ライセンス」を制限する独自の規制がある。しかも、外資系には実質的に門戸が閉ざされているため、「受注できるプロジェクトの範囲が狭かった」という。
ただ、同社は「中国市場を否定しているわけではない」と、今後の再進出に含みを残す。
最近では、インターネット大手の楽天が2012年4月20日、中国のネット検索大手の百度(バイドゥ)との合弁事業として、中国本土で手がけているショッピングモール「楽酷天(らくてん)」のサービスを5月末で終了すると発表した。
「楽酷天」は10年10月に日中の約2000の業者が出店しスタートした。しかし、中国では昨年から電子商取引への投資熱が高まり、同業他社との競争が激しくなったことでバイドゥと協議。その結果、大幅な改善は難しいと判断し、わずか1年6か月での撤退となった。
ネット事業をめぐっては、米検索大手のグーグルも、中国本土向けサイト「Google.cn(グーグル中国)」のサービスを打ち切った。
外資系企業の多くは、中国の知的財産権の保護は不十分であると考えている。ある企業は、「中国は海外企業の技術を奪い、これらの技術を中国国内や海外市場で利用している」との不満を漏らす。
日本貿易振興機構(JETRO)は、「中国はいまも投資(進出企業)のほうが伸びている」というが、企業に不信感が募っていることは間違いない。
(産経ニュース)
中国へ技術を与える事と引き替えに今日まで大手企業が中国へ進出し利益を得るための行動を実施してきた。
がしかし今後は中国に工場を構える意味が薄れてきた。
これは数年前から言われ続けてきた事だ。
当然中国に転勤した日本人の雇用問題が、今後は日本本土の雇用を圧迫する事になる。
私が10数年前に中国を訪れたときは、日本でリストラされても中国に進出した企業に就職すべきとする話と、人件費はいずれ上昇する事で日本本土に戻る企業が増えると唱える話が混在していた。
当時はまだ中国進出の方が物流を効率よく実施すれば意味があった。しかし中国の急成長は当時であちらこちらで工事だらけだった事を記憶している。
当時から10数年たった今となっては、経済の急上昇も限界点にきていると予想する。あまりに急激に急成長を遂げたあおりが今後発生すると予測する…。。。と同時に日本本土の雇用問題の対応を考慮しないと日本経済の圧迫は避けられなくなる。2012年以降は経済界において厄介な問題を抱える事になりそうだ。
(News速報.com)
中国人がタブーにする中国経済の真実
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