受注確定的と思ってたのに!タイ高速鉄道計画に暗雲で警戒感
中国とタイを結ぶ高速鉄道について、タイ政府はこのほど「技術と信号システム、列車は中国のものを利用する」としながらも、中国からの借款は受けず、工事はタイ国内の企業が請け負うと発表した。中国にとっては高速鉄道の輸出事業に再び暗雲が立ち込めた形だ。
これに対し、中国メディアの中国経営報はタイの政変のほか、日本の市場参入によって「もはや中国受注で確定的と思われていたプロジェクトに再び悪い知らせが舞い込んだ」と伝えている。 記事は、タイ政府が「突然」、中国からの借款を受けずに自己資金で建設を行うと発表したと主張し、タイ側が「巨額の建設費の分担および借款に関する条件で一致できなかったため」と原因を発表したことを紹介。タイは中国の技術を採用する方針を堅持しているとしながらも、中国とタイの高速鉄道をめぐる協力関係は「大幅に後退することになった」と危機感を示した。
タイ政府の発表に対し、中国鉄路総公司は「タイ単独の意思」に過ぎず、中国とタイには再び協議を行う余地があると主張しているが、タイが中国からの借款を得ずに自己資金で建設を行うとした背景には、「中国が高速鉄道を国家戦略化し過ぎたこともある」と指摘。中国がタイ高速鉄道を一帯一路戦略の要として重要視していたことで「足元を見られた」と主張し、高速鉄道プロジェクトはあくまでもビジネスとして捉えるべきであり、国家戦略であることを打ち出しすぎるべきではないと論じた。
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また記事は、中国と東南アジア諸国を高速鉄道で結ぶという中国側の考えに対し、「国と国を結ぶということは、中国の発展速度と結ぶということ」としたうえで、東南アジア諸国の人びとはゆったりとした暮らしに慣れており、彼らにとっては「中国の発展速度は速すぎるうえに効率を求め過ぎるように映るのだ」と主張。こうした違いもタイの高速鉄道計画が暗礁に乗り上げた理由の1つと主張した。
東南アジア諸国にとって、中国と高速鉄道で結ばれる経済的なメリットは決して小さくはないはずだ。それでもタイが中国の資金で建設することに難色を示したのは、新幹線をはじめとするインフラ輸出を成長戦略の1つに掲げる日本にとっては、輸出に向けた追い風になる可能性が高い。
サーチナ (編集担当:村山健二)
http://biz.searchina.net/id/1606410?page=1
【管理人 補足記事&コメント】
タイ高速鉄道計画は、2011年インラック・シナワトラ内閣が成立すると、建設計画の改定が行われ、国際連結(ラオス、マレーシア)よりも国内地方都市間連結(ナコーンラーチャーシーマー、チェンマイ、フアヒン)を重視する方向へ転換された。2011年9月20日バンコク‐ナコーンラーチャシーマー‐ノンカーイルートは閣議で承認され、6ヶ月以内に企業による入札が行われることになったが、中国のラオス高速鉄道の延伸計画に遅延が見られることから、政府としてはノーンカーイへの延伸を急がず、まずバンコク‐ナコーンラーチャシーマー間をパイロット事業として建設計画を進めている。
この計画によると、政府が線路の敷設と構造物の建築を行い、運営を民間に委託する官設民営方式を適用する[7]。建設費は1kmあたり800から1,000百万バーツと算出している。バンコク‐ナコーンラーチャシーマー間(1時間6分)の料金は1,000バーツ程度とみている。 2012年4月24日に運輸省は高速鉄道の早期実現に向け、次官事務室を事務局とした委員会を設置する計画であることを発表した[8]。2012年6月15日チャチャート副運輸相は日本の国土交通省高官との会談の後、2012年末にはバンコク‐ピッサヌローク、バンコク‐ナコーンラーチャシーマー、バンコク‐フアヒン、 バンコク‐ラヨーンの4路線で事業仕様書(TOR)を取りまとめ、2013年初に国際入札を行うことを確認[9]、当時の計画では2014年着工を目指していた。2015年5月28日、プラジン・チャントーン運輸相と太田昭宏国土交通相との会談が行われ、日本の高速鉄道の導入を合意、覚書が交わされた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/
資金と年数を要するだけに中国は自国経済の低迷で、他の新興国ではより厳しくなるだろう。中国は高速鉄道導入で日本に今年歩み寄りをするのではないか…。日本はシステムだけでも受注できるような構想を進めるべきだろうと思うが…。日中首脳会談の実現は、北朝鮮問題などのミサイル防衛や現状中国の包囲網は厄介だろう~、有るタイミングで日本へ歩み寄るだろう。その時に日本へのお土産を考慮する必要があるが…。
これに対し、中国メディアの中国経営報はタイの政変のほか、日本の市場参入によって「もはや中国受注で確定的と思われていたプロジェクトに再び悪い知らせが舞い込んだ」と伝えている。 記事は、タイ政府が「突然」、中国からの借款を受けずに自己資金で建設を行うと発表したと主張し、タイ側が「巨額の建設費の分担および借款に関する条件で一致できなかったため」と原因を発表したことを紹介。タイは中国の技術を採用する方針を堅持しているとしながらも、中国とタイの高速鉄道をめぐる協力関係は「大幅に後退することになった」と危機感を示した。
タイ政府の発表に対し、中国鉄路総公司は「タイ単独の意思」に過ぎず、中国とタイには再び協議を行う余地があると主張しているが、タイが中国からの借款を得ずに自己資金で建設を行うとした背景には、「中国が高速鉄道を国家戦略化し過ぎたこともある」と指摘。中国がタイ高速鉄道を一帯一路戦略の要として重要視していたことで「足元を見られた」と主張し、高速鉄道プロジェクトはあくまでもビジネスとして捉えるべきであり、国家戦略であることを打ち出しすぎるべきではないと論じた。
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また記事は、中国と東南アジア諸国を高速鉄道で結ぶという中国側の考えに対し、「国と国を結ぶということは、中国の発展速度と結ぶということ」としたうえで、東南アジア諸国の人びとはゆったりとした暮らしに慣れており、彼らにとっては「中国の発展速度は速すぎるうえに効率を求め過ぎるように映るのだ」と主張。こうした違いもタイの高速鉄道計画が暗礁に乗り上げた理由の1つと主張した。
東南アジア諸国にとって、中国と高速鉄道で結ばれる経済的なメリットは決して小さくはないはずだ。それでもタイが中国の資金で建設することに難色を示したのは、新幹線をはじめとするインフラ輸出を成長戦略の1つに掲げる日本にとっては、輸出に向けた追い風になる可能性が高い。
サーチナ (編集担当:村山健二)
http://biz.searchina.net/id/1606410?page=1
【管理人 補足記事&コメント】
タイ高速鉄道計画は、2011年インラック・シナワトラ内閣が成立すると、建設計画の改定が行われ、国際連結(ラオス、マレーシア)よりも国内地方都市間連結(ナコーンラーチャーシーマー、チェンマイ、フアヒン)を重視する方向へ転換された。2011年9月20日バンコク‐ナコーンラーチャシーマー‐ノンカーイルートは閣議で承認され、6ヶ月以内に企業による入札が行われることになったが、中国のラオス高速鉄道の延伸計画に遅延が見られることから、政府としてはノーンカーイへの延伸を急がず、まずバンコク‐ナコーンラーチャシーマー間をパイロット事業として建設計画を進めている。
この計画によると、政府が線路の敷設と構造物の建築を行い、運営を民間に委託する官設民営方式を適用する[7]。建設費は1kmあたり800から1,000百万バーツと算出している。バンコク‐ナコーンラーチャシーマー間(1時間6分)の料金は1,000バーツ程度とみている。 2012年4月24日に運輸省は高速鉄道の早期実現に向け、次官事務室を事務局とした委員会を設置する計画であることを発表した[8]。2012年6月15日チャチャート副運輸相は日本の国土交通省高官との会談の後、2012年末にはバンコク‐ピッサヌローク、バンコク‐ナコーンラーチャシーマー、バンコク‐フアヒン、 バンコク‐ラヨーンの4路線で事業仕様書(TOR)を取りまとめ、2013年初に国際入札を行うことを確認[9]、当時の計画では2014年着工を目指していた。2015年5月28日、プラジン・チャントーン運輸相と太田昭宏国土交通相との会談が行われ、日本の高速鉄道の導入を合意、覚書が交わされた。
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