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中国国有企業社員の犯罪が急増中…習指導部のしたたかな戦略 (

《中国社会において、いま企業家の犯罪が増加している》
こんなショッキングな見出しを掲げた記事が中国国内のメディアをにぎわしたのは、2016年4月上旬のこと。なぜ、唐突にこんな話題が盛り上がったのか。 答えは同じ3月末、法制日報社傘下の中国企業法務研究院聯合法治週末社が調査し、作成した「中国企業家犯罪報告 2015」(以下、「報告」)が発表されたからであった。

興味深かったのは、「報告」の中で、昨年1年間で最も多くの犯罪をおかした企業人の所属が、民間企業ではなく、国有企業であったとされたことだ。地元のメディアが見出しで大きく取り上げたのも、まさにこの点であった。 国有企業の社員といえば半ば公務員であり党員でもある。 収入面からも社会的な地位という側面からも、民間企業との立場の違いが歴然としている特権階級だ。普通に考えれば、犯罪に関わる理由は見当たらないはずだ。

いったい国有企業の社員に何が起きたのか。その理由に触れる前に、「報告」の中身に少し詳しく触れておきたい。まず、企業人の関わったすべての犯罪のなかで国有企業の社員が関わっていたケースは、全部で456件。これは全摘発件数605件のうち76%を占めているというから圧倒的だ。民間の企業人が関わった犯罪は、比率はもちろんのこと、摘発件数自体も減少に転じたという。事件が発生した地域としては、江蘇省、北京市、広東省などが上位に並んだことが特徴として示されている。では犯罪の種類はどういったものだろうか。国内メディアの報道によれば上から順番に、「収賄」、「汚職」そして「公金横領」であったという。


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こう聞けばピンとくる読者も少なくないのではないだろうか。言うまでもなく習近平指導部の進める「反腐敗キャンペーン」である。要するに今回、国内のメディアが大々的に報じた「国有企業の社員の犯罪増加」というのは、犯罪そのものが増えたのではなく、摘発の精度を高めたことで表出してきた現実ということになる。事実、昨年1年間は、それまで党組織や国務院系列の機構に向けられていた「反腐敗キャンペーン」の取り締まり対象が、徹底して国有企業に向けられた年でもあった。

おかげで犯罪摘発件数は、14年の426件から一気に179件も増加してしまったというわけだ。この国有企業を狙い撃ちした「反腐敗キャンペーン」の展開が、今年から本格化した“ゾンビ企業退治”の前哨戦であったことはいまでは周知のことだが、こうして数字でその効果が示されてみると、あらためて習指導部のしたたかな戦略が浮かび上がってくるのである。
ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160601/frn1606011140002-n1.htm

【管理人コメント】
習近平国家主席が進める反腐敗キャンペーンは、中国共産党内部の権力闘争との見方がある。その一方で、中国が1978年に改革開放路線を歩み始めてから大きく広がってしまった格差を是正するためにも、反腐敗を推し進めなければならないという大義があるのも事実だろう。

日本の地方都市に本社を置くあるメーカーは日本で作った製品を中国に輸出する際、税関と一悶着があった。時期は今年2月というから、既に誰もが習近平指導部の反腐敗の本気度を知っている。 メーカーが輸出しようとした製品は、どこからどう見ても樹脂製と分かるものだった。だが、税関の職員がこれに難癖をつけたという。

「これは植物でできたものかもしれないから検査をしなければならない。通関にはしばらくかかると思うが…」。
中国でのビジネスが長い、このメーカーの中国責任者はすぐに賄賂の要求だとピンと来た。どう見ても樹脂なものが植物のわけがないと文句を言ったものの、らちがあかない。かと言って、このまま通関を待っていたら顧客への納期を破ることになる。結局、職員に2500元(約5万円)を支払うと、翌日には何事もなかったように通関の手続きが済んだ。

日経ビジネスでは、前最高指導部メンバーで3月に起訴された周永康・元政治局常務委員の収賄額は、数兆円に上るのではといった報道も出ているとし、このとてつもないスケールと比べると、2500元という金額はささやかに見えるが、2500元は上海市の2014年の月額最低賃金を上回る金額であるし、そもそも額の多寡とは関係なく、賄賂は賄賂だとして、こうした賄賂をもらい便宜を図る構図が、上位組織まで埋め込まれていると伝えている。

戦略と言うのか何というのか…、困った国であるが…。



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[ 2016年06月01日 13:09 ] カテゴリ:中国 | TB(0) | CM(0)
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