東レの韓国工場が完工 中国にPPS輸出へ
繊維・化学メーカーの東レが韓国南西部、全羅北道群山市のセマングム産業団地内に建設した工場の完成式が6日行われ、日覚昭広社長や韓国産業通商資源部の周亨煥(チュ・ヒョンファン)長官などが出席した。
同工場では東レの韓国子会社、東レ尖端素材がポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂と呼ばれる工業用プラスチックを生産する。韓国はこれまでPPSをすべて輸入に頼っていたが、国内で確保できるようになる。 日覚社長は完成式で、PPSは東レの事業戦略において重要な次世代素材であり、工場の完成により東レがPPS分野で世界ナンバーワンのメーカーになると話した。
東レの日本国内の工場と今回完成した群山工場を合わせると、PPSの生産能力は年間2万7600トンとなり、競合他社を抜いて世界1位になる。PPS市場の世界シェアで25%を占めるという。
東レが同団地に工場を建設したのは、主要市場となる中国を見据えているためとされる。韓国と中国の自由貿易協定(FTA)により、6.5%の関税が昨年のFTA発効から5年以内に無関税になり、地理的利点により運搬費用も節減できる。
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日覚社長は、物流、FTAの状況、コスト、インフラ設備、電力供給条件、廃水処理環境、優秀な人材を確保できる条件、韓国政府の待遇政策などを検討した結果、工場を建設することになったと説明した。
周長官は式で「東レのPPS群山工場はセマングム団地内における初めての外国人投資企業の工場であり、韓中FTAの効果」と述べた上で「PPS樹脂は電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)などエコカーの軽量化素材として人気が高く、需要の急増が期待される」と説明した。
東レ先端素材は2018年までに群山工場を増設し、PPSの年産能力を現在の8600トンから1万7200トンに引きあげる計画だ。 同社の李泳官(イ・ヨングァン)会長は「20年までに売上高5兆ウォン(約4313億円)、営業利益5000億ウォンを達成する」と話した。同社の昨年の売上高は2兆798億ウォン、営業利益は1290億ウォンだった。
聯合ニュース
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/07/07/2016070700718.html
【管理人 補足記事&コメント】
中央日報は、グローバル科学素材企業の東レ尖端素材が「スーパーエンジニアリングプラスチック」と呼ばれるPPS樹脂とコンパウンド(混合物)の韓国国内での生産を始めたと報じた。PPS樹脂とコンパウンドは自動車軽量化の核心素材に挙げられるが、これまでは全量を輸入に依存してきた。東レ尖端素材は27日「先月から全羅北道群山市(チョンラブクド・クンサンシ)のセマングム産業団地にあるPPS生産工場の稼動を始めた。この工場を世界最大のPPS生産拠点として育てることにした」と明らかにした。
PPSコンパウンドは、基本性質はプラスチックだが200度以上の高温にも耐えられ、加工も容易なことから主にエコカーのエンジンとモーター関連部品に使われる。PPS樹脂はコンパウンドを作るのに使われる中間材料だ。
東レ尖端素材側は2018年までに群山工場の増設を推進し、現在の樹脂8600トン、コンパウンド3300トン規模である生産量を2018年までに樹脂1万7200トン水準に拡大する計画だ。日本の東海工場の樹脂年産1万9000トンと同水準の規模だ。これまでと増設にかかる投資額を加え東レ尖端素材は総額3000億ウォンを群山工場に投資する。
工場増設が完了すれば東レグループはPPS分野で圧倒的なグローバル1位に上ることになる。現在グローバル市場規模は年10万トンほどで、東レグループとベルギーのソルベイが2強構造を構築している。
東レグループが群山セマングム産業団地に大規模生産拠点を作ったのは、基礎素材確保の便宜性▽韓国が自由貿易協定(FTA)強国という点などが複合的に作用したためだ。日本はPPSの主要需要先である中国とFTAを結んでいない状態だ。したがって日本で生産されたPPS樹脂は6.5%の輸入関税を払って世界最大の需要先である中国に持ち込まなければならない。これに対し韓国で生産するPPSの関税は現在3.9%で、段階的になくなる。
東レは中国にもPPSコンパウンド工場を運営しているが、安定した品質維持と基礎素材確保には韓国が有利だとの判断でセマングム産業団地を主生産拠点に選んだ。この工場で生産されたPPS樹脂のうち70%ほどが中国に輸出される計画だ。
同工場では東レの韓国子会社、東レ尖端素材がポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂と呼ばれる工業用プラスチックを生産する。韓国はこれまでPPSをすべて輸入に頼っていたが、国内で確保できるようになる。 日覚社長は完成式で、PPSは東レの事業戦略において重要な次世代素材であり、工場の完成により東レがPPS分野で世界ナンバーワンのメーカーになると話した。
東レの日本国内の工場と今回完成した群山工場を合わせると、PPSの生産能力は年間2万7600トンとなり、競合他社を抜いて世界1位になる。PPS市場の世界シェアで25%を占めるという。
東レが同団地に工場を建設したのは、主要市場となる中国を見据えているためとされる。韓国と中国の自由貿易協定(FTA)により、6.5%の関税が昨年のFTA発効から5年以内に無関税になり、地理的利点により運搬費用も節減できる。
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日覚社長は、物流、FTAの状況、コスト、インフラ設備、電力供給条件、廃水処理環境、優秀な人材を確保できる条件、韓国政府の待遇政策などを検討した結果、工場を建設することになったと説明した。
周長官は式で「東レのPPS群山工場はセマングム団地内における初めての外国人投資企業の工場であり、韓中FTAの効果」と述べた上で「PPS樹脂は電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)などエコカーの軽量化素材として人気が高く、需要の急増が期待される」と説明した。
東レ先端素材は2018年までに群山工場を増設し、PPSの年産能力を現在の8600トンから1万7200トンに引きあげる計画だ。 同社の李泳官(イ・ヨングァン)会長は「20年までに売上高5兆ウォン(約4313億円)、営業利益5000億ウォンを達成する」と話した。同社の昨年の売上高は2兆798億ウォン、営業利益は1290億ウォンだった。
聯合ニュース
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/07/07/2016070700718.html
【管理人 補足記事&コメント】
中央日報は、グローバル科学素材企業の東レ尖端素材が「スーパーエンジニアリングプラスチック」と呼ばれるPPS樹脂とコンパウンド(混合物)の韓国国内での生産を始めたと報じた。PPS樹脂とコンパウンドは自動車軽量化の核心素材に挙げられるが、これまでは全量を輸入に依存してきた。東レ尖端素材は27日「先月から全羅北道群山市(チョンラブクド・クンサンシ)のセマングム産業団地にあるPPS生産工場の稼動を始めた。この工場を世界最大のPPS生産拠点として育てることにした」と明らかにした。
PPSコンパウンドは、基本性質はプラスチックだが200度以上の高温にも耐えられ、加工も容易なことから主にエコカーのエンジンとモーター関連部品に使われる。PPS樹脂はコンパウンドを作るのに使われる中間材料だ。
東レ尖端素材側は2018年までに群山工場の増設を推進し、現在の樹脂8600トン、コンパウンド3300トン規模である生産量を2018年までに樹脂1万7200トン水準に拡大する計画だ。日本の東海工場の樹脂年産1万9000トンと同水準の規模だ。これまでと増設にかかる投資額を加え東レ尖端素材は総額3000億ウォンを群山工場に投資する。
工場増設が完了すれば東レグループはPPS分野で圧倒的なグローバル1位に上ることになる。現在グローバル市場規模は年10万トンほどで、東レグループとベルギーのソルベイが2強構造を構築している。
東レグループが群山セマングム産業団地に大規模生産拠点を作ったのは、基礎素材確保の便宜性▽韓国が自由貿易協定(FTA)強国という点などが複合的に作用したためだ。日本はPPSの主要需要先である中国とFTAを結んでいない状態だ。したがって日本で生産されたPPS樹脂は6.5%の輸入関税を払って世界最大の需要先である中国に持ち込まなければならない。これに対し韓国で生産するPPSの関税は現在3.9%で、段階的になくなる。
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