エリオット、絶妙な「支配構造カード」…試されるサムスン電子副会長
サムスン物産と第一(チェイル)毛織の合併など、昨年サムスンの支配構造再編作業に反対した米国のヘッジファンド「エリオット・マネジメント」が、今度はサムスン電子の分割と巨額配当を要求した。登記取締役選任を控えたイ・ジェヨン副会長が試験台に立たされる中、ヘッジファンド介入のニュースにサムスン電子やサムスン物産など主な系列会社の株価は一斉に急騰した。
5日、エリオットの系列会社である「ブレーク・キャピタルLLC」と「ポッター・キャピタルLLC」が送った書簡の内容は大きく二つだ。サムスン電子の支配構造を合理化し、株主に利益を「還元」することを要求した。物言う株主(アクティビスト)を標榜する両社は、サムスン電子の株式の0.62%(76万218株、1兆2855億ウォン=約1200億円分)を保有している。 エリオット側は具体的に、サムスン電子を持ち株会社と事業会社に分割した後、サムスン電子の持ち株会社をサムスン物産と合併するよう提案した。取締役会に外国人など少なくとも3人以上のさまざまな履歴を持つ独立した取締役を入れることも要求した。
イ副会長は、サムスン電子の持ち分の0.59%しか保有していない。彼が大株主となっているサムスン物産(4.18%)とサムスン生命(7.43%)などを通してサムスン電子を支配しているわけだ。しかし、父のイ・ゴンヒ会長まで含めてもこうした特殊関係人の株式持ち分は18.15%に過ぎず、少数持ち分でグローバル大企業を支配しているという議論は避けられない。
エリオットはこの部分に切り込んだ。ブレークらは「サムスングループ企業の構造は昔から自社株の保有、さまざまな循環出資や相互出資のつながりなどによって不必要に複雑だ。幅広い企業の構造再編の可能性をめぐって続いている不確実性は、(サムスン電子の価値を上げるのに)何の役にも立たない」と主張した。また、30兆ウォン(約2兆8000億円、一株当り24万5千ウォン=約2万2800円)規模の特別現金配当を実施し、今後継続的に余剰現金の流れの75%を株主に還元すると宣言するよう提言した。
サムスン電子は、株価管理と配当をおろそかにしているという評価を受け、昨年10月から今年9月までに11兆3000億ウォン(約1兆500億円)規模の自社株を買い付け焼却した。しかしエリオット側はこの期間の株価上昇幅(約20%)にも満足できないという態度だ。サムスン電子の株主であるヘンダーソン・グローバル・インベスターズ(持分0.12%)もエリオット側を支持すると明らかにしたと伝えられた。
タイミングは絶妙だった。エリオット側では、イ副会長が登記取締役に選任される今月27日、サムスン電子の臨時株主総会を控えて再び攻撃的な提案をした。しかし、ブレーク側の関係者は「このような提案をした特別なきっかけがあるというよりは、両社は物言う株主として以前から準備していた提案事項が整い書簡を送った」と明らかにした。また、「提案事項が創業者一家の支配する持ち株を維持しながらも、サムスングループの現在の企業構造を単純化し…株主価値の向上をもたらすことと信じている」とし、経営権に対する攻撃の意図はないとした。
(略)
http://japan.hani.co.kr/arti/economy/25336.html
【管理人 補足記事&コメント】
エリオットは昨年サムスン物産と第一毛織の合併に反対し、今度はサムスン電子の分割を要求したわけで、この勝負は始まりに過ぎないとしていたわけで、今回のタイミングは絶妙なタイミングと言えるのではないか…。エリオット側では、サムスン副会長が登記取締役に選任される臨時株主総会前であるわけで、サムスンのスマホリコール問題の責任追及をしてくるだろう。良い題材がそろった時点で、チャンスと見て攻撃してきたわけであるから、サムスン側がどんな対応をするのか見ものだが…。
巨額の特別配当要求は、サムスン電子またはサムスン物産を持ち株会社化し支配構造を再編し、経営権の継承に決着をつけようとしているサムスン副会長側の意図にたいして、次なる攻撃はどんな手法なのかはわからないが、エリオットの動きが活性化するのは間違いなさそうだ…。
5日、エリオットの系列会社である「ブレーク・キャピタルLLC」と「ポッター・キャピタルLLC」が送った書簡の内容は大きく二つだ。サムスン電子の支配構造を合理化し、株主に利益を「還元」することを要求した。物言う株主(アクティビスト)を標榜する両社は、サムスン電子の株式の0.62%(76万218株、1兆2855億ウォン=約1200億円分)を保有している。 エリオット側は具体的に、サムスン電子を持ち株会社と事業会社に分割した後、サムスン電子の持ち株会社をサムスン物産と合併するよう提案した。取締役会に外国人など少なくとも3人以上のさまざまな履歴を持つ独立した取締役を入れることも要求した。
イ副会長は、サムスン電子の持ち分の0.59%しか保有していない。彼が大株主となっているサムスン物産(4.18%)とサムスン生命(7.43%)などを通してサムスン電子を支配しているわけだ。しかし、父のイ・ゴンヒ会長まで含めてもこうした特殊関係人の株式持ち分は18.15%に過ぎず、少数持ち分でグローバル大企業を支配しているという議論は避けられない。
エリオットはこの部分に切り込んだ。ブレークらは「サムスングループ企業の構造は昔から自社株の保有、さまざまな循環出資や相互出資のつながりなどによって不必要に複雑だ。幅広い企業の構造再編の可能性をめぐって続いている不確実性は、(サムスン電子の価値を上げるのに)何の役にも立たない」と主張した。また、30兆ウォン(約2兆8000億円、一株当り24万5千ウォン=約2万2800円)規模の特別現金配当を実施し、今後継続的に余剰現金の流れの75%を株主に還元すると宣言するよう提言した。
サムスン電子は、株価管理と配当をおろそかにしているという評価を受け、昨年10月から今年9月までに11兆3000億ウォン(約1兆500億円)規模の自社株を買い付け焼却した。しかしエリオット側はこの期間の株価上昇幅(約20%)にも満足できないという態度だ。サムスン電子の株主であるヘンダーソン・グローバル・インベスターズ(持分0.12%)もエリオット側を支持すると明らかにしたと伝えられた。
タイミングは絶妙だった。エリオット側では、イ副会長が登記取締役に選任される今月27日、サムスン電子の臨時株主総会を控えて再び攻撃的な提案をした。しかし、ブレーク側の関係者は「このような提案をした特別なきっかけがあるというよりは、両社は物言う株主として以前から準備していた提案事項が整い書簡を送った」と明らかにした。また、「提案事項が創業者一家の支配する持ち株を維持しながらも、サムスングループの現在の企業構造を単純化し…株主価値の向上をもたらすことと信じている」とし、経営権に対する攻撃の意図はないとした。
(略)
http://japan.hani.co.kr/arti/economy/25336.html
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ところで、これはソフトバンクにも言える。新発債が不発だったとか。。。私は、買おうと思ったが、孫さんの韓国訪問でやめた。
つまり、サムスンの崩壊は資金調達の限界による。韓国は直接金融でしか無理でしょう。日本は、直接、間接金融ともに発達していますからね。それを利用したのがLINE。でもLINEさん分かってるのかな?日米の決算はきびしいよ〜。何年もつか。。。
土地バブルと株式バブルがきたら、現代とサムスンはいよいよか。