ギャラクシーノート7の発火原因を推理する
韓国・サムスン電子のスマートフォン・ギャラクシーノート7(Galaxy Note7)は、発火・爆発問題により生産・販売が中止された。9月にリコールで交換したにもかかわらず、交換後の製品でも発火事故を起こしたためだ。原因究明には時間がかかると思われる。(ITジャーナリスト・三上洋)
リコールで交換後も航空機内で発火事故
10月11日に韓国・サムスン電子は、「ギャラクシーノート7(Galaxy Note 7)」の生産・販売中止を発表した。相次ぐ発火・爆発問題を受けて、サムスン電子は生産・販売を打ち切り、別製品への交換や返金に応じることを決めている。 これまでの経緯をまとめておこう。サムスンのスマートフォンに詳しい携帯研究家・山根康宏氏がまとめた記事「Galaxy Note 7生産終了までの経緯をまとめ:山根博士の海外スマホよもやま話」を参考にしている。
ギャラクシーノート7販売中止までの流れ
●8月19日 ギャラクシーノート7発売。新機能搭載のスタイラスペン、虹彩認証、シリーズ初の防水・防塵ぼうじんなどが特徴のハイエンドモデル(日本では未発売)
●8月下旬~ 発売直後から発火、爆発事故の報告あいつぐ
●9月2日 サムスン電子がリコール。不具合品を交換することを発表。原因はバッテリーにあるとした。これを受けて航空機内で使用が禁止に
●9月下旬~ 不具合品の交換開始
●10月4日 交換後のギャラクシーノート7が、サウスウエスト航空の航空機内で発火事故を起こす
●10月11日 サムスン電子がギャラクシーノート7の生産・販売を中止。全製品を交換もしくは返金する
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充電の電子回路・プログラムに問題?
ギャラクシーノート7が発火・爆発事故を起こす原因は、まだ判明していない。9月2日の1度目のリコールでは、サムスン電子は「バッテリーに問題がある」としていた。 英紙ファイナンシャル・タイムズなどの報道によれば、ギャラクシーノート7のバッテリーは2社から供給されており、サムスン電子の子会社・サムスンSDIが約7割、TDKの香港の子会社・アンプレックステクノロジー(ATL)が約3割のバッテリーを供給していた模様だ。このうちのサムスンSDI社製のバッテリーに問題があり、最初のリコールではバッテリーがサムスンSDI社製からATL社製に変更されたと各紙が報道している。
しかし交換後にも発火事故を起こしたことから、バッテリーだけが原因とは考えにくくなった。 筆者が推測するに、原因として三つのことが考えられる。一つ目は充電回路・プログラムに欠陥がある可能性だ。リチウムイオン電池は発熱しやすいバッテリーであり、どのスマートフォンでも高熱になると膨張したり発火したりする可能性がある。そのため過充電にならないようコントロールし、温度に合わせて充電電流や消費電流を抑えたりする仕組みが不可欠だ。
ギャラクシーノート7では、このリチウムイオン電池への充電や発熱制御の部分に問題があった可能性がある。特に急速充電では電流が多く流れることから、急速充電での回路設計・プログラミングを疑うべきだろう。 推測の二つ目は、防水・防塵との関係だ。ギャラクシーノート7では、ギャラクシーノートシリーズでは初めて防水・防塵対応となっている。水やホコリが入らないような機構になっているのだが、これにより熱が逃げにくくなり、発火につながる可能性が考えられる。 三つ目はバッテリー自体が不良品である可能性だ。1度目のリコールで問題のないものと交換しているはずだが、対応を急ぐあまりリチウムイオン電池の一部に不良品が混じってしまった可能性も調査すべきだ。 いずれも筆者の推測ではあるが、三つの要素が複合的に影響していることも考えたほうがいいだろう。サムスン電子による徹底的な原因究明を願いたい。
http://www.yomiuri.co.jp/science/goshinjyutsu/20161014-OYT8T50059.html
【管理人コメント】
ギャラクシーノート7の分解を見直すと、薄いヒートパイプのような金属ではあるが、銅製のリキッド熱分散シールドがついてます。S7のヒートパイプに特殊な液体を入れた部品とは違いますね~。どちらが効果的かは不明…。まぁ~いずれにしても複合的なミスと考えたほうが良いでしょう。記事にあるプログラム的な要因ならば対応はしやすいだろうから、何か致命的な問題があるのだろう。サムスンは果たして素直に原因を公表するだろうか…。発売停止としたことで原因隠蔽にするのではないか…。
リコールで交換後も航空機内で発火事故
10月11日に韓国・サムスン電子は、「ギャラクシーノート7(Galaxy Note 7)」の生産・販売中止を発表した。相次ぐ発火・爆発問題を受けて、サムスン電子は生産・販売を打ち切り、別製品への交換や返金に応じることを決めている。 これまでの経緯をまとめておこう。サムスンのスマートフォンに詳しい携帯研究家・山根康宏氏がまとめた記事「Galaxy Note 7生産終了までの経緯をまとめ:山根博士の海外スマホよもやま話」を参考にしている。
ギャラクシーノート7販売中止までの流れ
●8月19日 ギャラクシーノート7発売。新機能搭載のスタイラスペン、虹彩認証、シリーズ初の防水・防塵ぼうじんなどが特徴のハイエンドモデル(日本では未発売)
●8月下旬~ 発売直後から発火、爆発事故の報告あいつぐ
●9月2日 サムスン電子がリコール。不具合品を交換することを発表。原因はバッテリーにあるとした。これを受けて航空機内で使用が禁止に
●9月下旬~ 不具合品の交換開始
●10月4日 交換後のギャラクシーノート7が、サウスウエスト航空の航空機内で発火事故を起こす
●10月11日 サムスン電子がギャラクシーノート7の生産・販売を中止。全製品を交換もしくは返金する
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充電の電子回路・プログラムに問題?
ギャラクシーノート7が発火・爆発事故を起こす原因は、まだ判明していない。9月2日の1度目のリコールでは、サムスン電子は「バッテリーに問題がある」としていた。 英紙ファイナンシャル・タイムズなどの報道によれば、ギャラクシーノート7のバッテリーは2社から供給されており、サムスン電子の子会社・サムスンSDIが約7割、TDKの香港の子会社・アンプレックステクノロジー(ATL)が約3割のバッテリーを供給していた模様だ。このうちのサムスンSDI社製のバッテリーに問題があり、最初のリコールではバッテリーがサムスンSDI社製からATL社製に変更されたと各紙が報道している。
しかし交換後にも発火事故を起こしたことから、バッテリーだけが原因とは考えにくくなった。 筆者が推測するに、原因として三つのことが考えられる。一つ目は充電回路・プログラムに欠陥がある可能性だ。リチウムイオン電池は発熱しやすいバッテリーであり、どのスマートフォンでも高熱になると膨張したり発火したりする可能性がある。そのため過充電にならないようコントロールし、温度に合わせて充電電流や消費電流を抑えたりする仕組みが不可欠だ。
ギャラクシーノート7では、このリチウムイオン電池への充電や発熱制御の部分に問題があった可能性がある。特に急速充電では電流が多く流れることから、急速充電での回路設計・プログラミングを疑うべきだろう。 推測の二つ目は、防水・防塵との関係だ。ギャラクシーノート7では、ギャラクシーノートシリーズでは初めて防水・防塵対応となっている。水やホコリが入らないような機構になっているのだが、これにより熱が逃げにくくなり、発火につながる可能性が考えられる。 三つ目はバッテリー自体が不良品である可能性だ。1度目のリコールで問題のないものと交換しているはずだが、対応を急ぐあまりリチウムイオン電池の一部に不良品が混じってしまった可能性も調査すべきだ。 いずれも筆者の推測ではあるが、三つの要素が複合的に影響していることも考えたほうがいいだろう。サムスン電子による徹底的な原因究明を願いたい。
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