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韓国の青年を苦しめる「やればできる神話」

米国のコンドリーザ・ライス元国務長官は幼い頃、ピアニストになることが夢だったそうだ。実際に才能もあったしレッスンにも熱心に取り組んだらしい。ところがある日、自分よりずっと幼い少女が到底まねできないレベルの演奏をしているのを見て、夢を諦め政治学者となる道を選んだ。世界的建築家の安藤忠雄氏がかつてボクシング選手だったのも有名な話だ。これもある日、当時のボクシング界のスターだったファイティング原田のスパーリングを見て「あそこまで到達するのは無理」と考え、最終的に自分の才能を生かせる分野としてインテリアと建築家の道に進んだ。二人は元々別の夢があったが、そちらに進んで必死に努力をしたとしても、おそらくライス氏は普通のピアニスト、安藤氏は3流ボクサーで終わっていただろう。

韓国の教育にはさまざまな問題があるが、その中の一つが「やればできる」あるいは「誰でも努力すればできないことはない」という神話を児童や生徒たちに植え付けることだ。教師が子供たちによく話すことが「努力すれば何でもできる」という激励を込めたうそであり、教師が父兄からよく聞かされる話も「うちの子は頭は良いが努力が足りないので成績が悪い」といった嘆きの言葉ではないだろうか。

人間は誰でもそれなりの才能があるし、また努力によってその才能を最大限生かさねばならない。しかしどのような分野でも、各自の才能には非常に大きな開きがある。例えば誰でもいつかはウサイン・ボルトのように早く走りたいと願うだろう。しかしたとえ死ぬほど努力しても、短距離走でボルトに近い結果を出せるのは、世界中を探してもごくわずかだ。どのような分野でも大成功を収めて有名になるには、生まれつきの才能に加え、それに見合った努力があってこそ可能だ。素晴らしい才能を持って生まれた天才でも、努力がなければ成功しないか、あるいは少し成功してもすぐ埋もれてしまうのだ。

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韓国の学校教育は子供たちに勉強させ、良い試験結果を目指す激しい競争に駆り立ててきた。その結果、韓国教育はかつての科挙制度と同じく、公平だが画一的な制度の枠から抜け出せない状態が続いている。全員を一列に並ばせ、一つの尺度で順位を決める画一的教育は、それなりにプラスの面もあるが多くのマイナス面もあった。また同時に「努力すれば何でもできる」という虚構の神話を子供たちに無理やり植え付けるという、非常に過酷な精神的暴力の仕組みを構築してしまった。その副産物として必要以上に多くの大学ができ、それに伴って大学定員はもはや有り余るようになったことから、今やこの問題の解決は韓国社会全体が抱える大きな課題となってしまった。その上社会が必要とする人材と、学校が輩出する人材の間にも大きなミスマッチが起こっている。これがひどくなって今なお若年失業は上がり続けているが、実際の仕事現場では人手不足が深刻だ。その結果、人手不足なのに多くの外国人労働者に頼るという奇怪な構造が生み出されてしまったのだ。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/10/14/2016101401776.html

【管理人コメント】
やればできる…、しかしやらなければできないという事でもある。本来人間は十人十色であるから、如何にその特色を生かすかが重要と言われてきたが、気が付くと同じような人材作りに、日本も励んでいるのではないだろうか…。勉学社会は企業においては、集団生活であるから、協力した中からより良いアイデアを駆使して目的を達成することに意義がある。と考えると、企業が社員に与える目的というのは行動目標に値する。日本の勉学も企業とマッチする様に、教育社会も企業も、このあたりで一度よく考える必要があるのでは…。

一方韓国では、大企業に入るのに、想像を絶する倍率で、誰もがサムスンや現代を目指すが、私はその一方で、韓国はむしろ中堅企業のほうが活性化しているのではないかと感じている。ロッテ・キヤノンなどは、若い課長に係長が素晴らしい日本語で話をする。現代電子の幹部連中よりはるかに仕事ぶりも日本語も英語も堪能である。日本企業の傘下は基本的には日本のシステムを運用する。企業におけるシステムで動くことの重要性を感じた。サムスンだけが良いわけではない。日本との合弁会社は今ではかなり多いだろう。反日感情は今の若い人たちにはほとんど無くなりつつある。それを報道やら年配者たちが捻じ曲げる。

これでは本当に有能な人材は海外へ行くだろうし、韓国内で自分のやりたいことはできない…。結局、韓国という国自体、日本統治下から変わりがなく、どこかの国の傘下でないと国を維持できないのでは、教育以前の問題となる。その結果として甘えが生じて、家計負債が増えてもお構いなしである。しかし韓国人一人で話をすると、さほど人間性は失われてはいないように感じるのが何とも印象的である…。




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[ 2016年10月16日 10:12 ] カテゴリ:韓国社会 | TB(0) | CM(1)
独立意欲
「オール・オア・ナシング」な競争社会があって、
自主独立意欲の弱い青少年がいて、形式画一で
ランキング付けされる学校がある。批判力のない
青少年は教育ビジネスでぼられるお客。

四大出てから、手に職をと専門学校に入りなおす。
これは日本で出現した現象。
[ 2016/10/16 11:08 ] [ 編集 ]
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