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韓中FTA1周年、みすぼらしい成績表

韓中自由貿易協定(FTA)1周年の成績表に対する種々の機関・専門家の評価は、概して留保的だ。

産業通商資源部と関税庁は韓中自由貿易協定発効1周年をむかえて、19日報道資料を出して協定恩恵品目が今年1~11月に「輸出効果」を得たと明らかにした。産業部は「対中国輸出全体の減少幅に比べて、自由貿易協定の恩恵品目の輸出減少幅が小さい。自由貿易協定が対中輸出の下支えをする役割を果たした」と明らかにした。関税庁も「自由貿易協定の恩恵品目の輸出減少幅が非恩恵品目の輸出減少幅より小さく、対中国輸出が急減するのを防いだ」と評した。韓国と中国が関税即時撤廃、5年以内撤廃、10年以内撤廃などの関税譲歩条件で合計5503品目に対して締結した自由貿易協定は、昨年12月20日に発効された。

しかし、輸出入額を見てみると、自由貿易協定の効果を前面に出すことはきまりが悪そうだ。今年11月までの対中国輸出は、昨年同期に比べて10.9%減少した。同じ期間に韓国の輸出全体の減少幅(7%)より大きい。また中国に次ぐ2位の貿易相手国である米国に対する輸出減少率(5%)よりも大きい。中国からの輸入は昨年同期対比で減少幅が4.8%だった。韓国は今年も中国にとって最大の輸入国の座は維持したものの、市場占有率は昨年の10.9%から今年は10.5%に減った。反面、日本は中国市場占有率を昨年の8.9%から今年に入って10月まで9.6%に上げた。絶対評価のみならず相対評価でも良い成績ではないわけだ。

このため韓中自由貿易協定の効果について留保的評価が多い。KOTRAはこの日出した資料で「昨年以後、対中国輸出の急落傾向が深刻化していて、韓中自由貿易協定の輸出拡大効果は測定しにくいが、輸出減少の緩和効果は確認できた」として、多少留保的な判断を下した。

政府が「輸出暴落防御効果」があると判断した根拠は、対中国輸出全体の減少幅(10.9%)に比べて自由貿易協定の恩恵品目(関税譲歩品目)の減少幅が4%で小さいということだ。譲歩品目である石油化学(4.2%)、乳児用品(43.8%)などは輸出が増加したと集計された。しかし、関税撤廃対象に含まれようが含まれまいが、主力品目の輸出減少により貿易額と貿易収支黒字規模が減ったことは、自由貿易協定の限界と指摘されざるをえない。

韓中自由貿易協定の未来に対しては、まだ課題が少なくないという評価も出ている。仁荷大のチョン・インギョ教授(経済学)は「当初の関税即時撤廃品目が少ない点などを見れば、質的に低い水準の協定だった」と話した。韓国の技術力が先行している半導体、平面ディスプレイ、自動車などは韓中自由貿易協定から除外された。最近1年間の対中国交易でこのような品目の輸出減少傾向が明確だった。
http://japan.hani.co.kr/arti/economy/25991.html

【管理人 補足記事&コメント】
中国は、韓国とは2015年6月1日に、オーストラリアとは2015年6月17日にそれぞれFTAの調印を済ませていたが、約半年を経て発効となった。その年の12月20日には第1段階の関税引き下げが実施され、2016年1月1日に第2段階の引き下げが行われた。韓国とオーストラリアのFTAは、2014年12月12日に発効している。

一方、中韓FTAで韓国側は発効時に50%の商品の関税を、中国側は20%の商品の関税を撤廃するとした。それぞれ相手国からの輸入額の52%と44%に相当する規模としていた。 新華社によると、中韓FTAにおいて、最長20年で韓国は92%、中国は91%の商品の関税を撤廃するとした。中豪FTAでは、オーストラリアは5年以内に全ての、中国は最長15年で96.8%の商品の関税を撤廃するとしている。

FTA協定で注意しないとならないのは、地域間における生産や開発の自由競争や合理化を前提にしていることが多く、自国に立地の優位性がない場合、相手国に産業や生産拠点が移転する可能性がある。まさに韓国企業に言える事で、このため国内消費者が求める生産品の品質を満たせない製品が市場に氾濫するなど、生産者にとっても消費者にとってもデメリットが生じる可能性がある。

日本はFTAが遅れている。一つにはEPAという「経済連携協定」と呼ばれ、物流のみならず、人の移動、知的財産権の保護、投資、競争政策など様々な協力や幅広い分野での連携で、両国または地域間での親密な関係強化を目指す事とペアで考えたりと、戦略を立てつつFTA凍結の実施を進めている。



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[ 2016年12月20日 09:13 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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