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サムスン電子「絶好調の今が危機」

記者は先月下旬、京畿道華城市にあるサムスン電子の半導体第12工場を訪れた。高価な半導体製造設備がびっしりと並んだ工場の天井にはウエハーを24枚ずつ積んだ円筒型のフープ(ウエハーの格納容器)数千台がつり下げられ、列を成して動いていた。フープは化学薬品を塗布したり、回路をウエハー上に刻んだりするさまざまな機器の間を行き交っていた。ウエハーはこの工場で1カ月にわたり500を超える工程を経て、スマートフォンやノートパソコンなどのIT機器に使用されるNAND型フラッシュメモリーになる。

157万平方メートル規模の華城事業所では、工場7カ所でDRAMとNAND型フラッシュメモリーが24時間生産されている。しかし、工場内部には設備が正常に作動しているかどうかをチェックする5-6人を除き、作業員の姿は見えなかった。従業員はラインの外部から遠隔でシステムを操作している。サムスン電子関係者は「サムスン電子の半導体工場は完全自動化されている。女性従業員が防塵(ぼうじん)服を着て、ウエハーを直接扱う姿はもはや見られない」と説明した。

サムスン電子は昨年、世界的なメモリー半導体の好況で過去最高の業績を達成した。半導体だけで65兆ウォン(約6兆7,700億円)超を売り上げた。その結果、世界の半導体業界を24年間にわたり支配してきた米インテルを抜き、半導体業界トップに躍進した。社員には基本給の400%の成果給が支払われた。しかし、同社関係者は「経営陣は機会があるたびに、うまくいっている今がむしろ危機だと強調している」という。そして、「半導体のサイクルは極と極を行き来するため、いつでも下降サイクルを迎えかねない」とも語った。

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華城事業所のそばに巨大なツインビルが建てられ、多くの研究員が慌ただしく往来していた。昨年4月に完成したこのビルは、サムスン電子のメモリー半導体の研究能力が集結したデバイス・ソリューション・リサーチ(DSR)研究所だ。修士・博士クラスの研究人材1万3000人、支援人材2000人の1万5000人が働いている。DRAMの製造プロセスを開発するある研究員は「サムスン電子の技術力が最もリードしているというが、微細工程の技術開発はますます難しくなっている。内部でもそれを突破する発想の転換を強調しているところだ」と話した。サムスン電子は最近、消費電力が低く、データの書き込みと読み出しの速度が早いMRAM(磁気抵抗メモリー)といった次世代の半導体やグラフェン、黒リンといった新素材を活用した半導体の開発を急いでおり、関連人材を攻撃的に採用している。
http://www.chosunonline.com/



2015年の世界人口73億人のうち、約19億人が電子機器を利用し、8.5ZB/年のデジタルデータが生成されていると推定される。そして15年後の2030年の世界人口は、現在の1.2倍の84億人になり、電子機器を利用する人口割合の増加やIoTの普及により生成されるデジタルデータ量も急激に増加し、約52倍の440ZBになると予測される。 このため、大量に発生するデータ(ビッグデータ)とその保管、そして保管されたビッグデータの分析、解析による有効利用を支える半導体デバイスの中心として、SSDなどのメモリやFPGAなどのロジックICの需要は格段に高まることが予想される。2020年~2030年のメモリIC市場成長率(年平均)は、NAND市場が8%、DRAM市場が3.7%、メモリ全体では6.0%と推定される。

一方、IoTで生じる膨大なデータ処理のためには、情報通信網と情報通信機器の性能向上やデータ転送速度の向上が必要である。また、データセンターではクラウドサービスの拡大でサーバPCの台数が数十万台規模で増大するため電力消費量も膨大となる。したがってデータセンター向けには処理速度などの性能向上に加え、低消費電力化が求められる。さらに、基地局やゲートウェイなどの通信インフラでは、通信規格の継続的進化に対応するため、通信状態を保ったままプログラムを書き換えられる事ができるデバイスが必要となる。このような背景から低電力で動作し、かつプログラムの書き換えが可能なFPGA市場の成長を加味すると、2020~2030年のロジックICの成長率は7.2%に伸びると推定される。

サムスンはフラッシュメモリーとDRAMだけでいえば、中国企業の躍進を考えると、利益分散するだろう。一方、IoTのCPUは日本主体であるから、今後様相は大きく変わってくる。また半導体設備もシェアも日本を中心に変化するだろう。製造だけのサムスン主体では企業維持できるかどうかは難しくなるとみる。


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[ 2018年01月20日 08:57 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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