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韓国農家の所得、上位20%は下位20%の11倍

忠清南道論山市に住むキムさん(52)は、ソウルでのサラリーマン生活に終止符を打ち、12年前に帰農した。キムさんは父から受け継いだ2万坪(1坪=3.3平方メートル)の田んぼで米作を始め、2年前には京畿道連川郡にも2万坪の土地を購入。現在では二つの地域で米作と豆の栽培を行っている。キムさんの1年間の収入は約1億ウォン(約1000万円)だ。二人の息子の大学の授業料を支払い、1年に1、2回海外旅行に行っても生活には余裕がある。一方、江原道洪川郡の2000坪の畑で唐辛子を栽培しているパクさん(70)は昨年、日照りによる凶作で1000万ウォン(約100万円)以上も借金が増えた。パクさんは「所得がないため、夜もまともに眠れない。年間1億ウォンの収入は夢のまた夢」とぼやく。

農家の所得の二極化現象がますます深刻化している。韓国農村経済研究院が最近公開した『わが国の農村の社会統合実態』と題する報告書によると、2016年の所得上位20%に属する農家の平均家計収入は8893万7000ウォン(約889万円)と、下位20%の平均家計収入(787万1000ウォン=約78万円=)の11.3倍にも上ることが分かった。同数値は2005年の9.6倍から15年には10.4倍と拡大。16年にはさらに開きが大きくなった。所得の二極化現象は都市よりも農村の方がひどい。2016年に都市に居住する所得上位20%の家計平均収入は1億89万ウォン(約1000万円)と、下位20%の家計平均収入(1765万ウォン=約176万円=)の約5.7倍だった。所得の不均衡は都市に比べて農村の方が深刻で、約2倍にも上っている。


農家所得の二極化が深刻化している主な原因としては、高齢化が挙げられる。2015年を基準とした場合、農村人口のうち65歳以上が占める割合は38.4%と、韓国の全高齢化率(13.2%)の実に3倍に上っている。農村経済研究院のパク・テシク・シニア研究委員は「50代以下の若い農夫の場合、相当数が農業の大規模経営を行っており、新しい営農技術を取り入れ、生産性を向上させることで、高所得を得ている。一方、高齢者たちはほとんどが小規模農業を営んでいる上、老後の準備も行っていないため、経済的貧困にあえいでいる」と説明する。同研究員によると、60代の農家の72%、70代の農家の97%が生活費不足に悩んでいる。

農家の所得を補填(ほてん)するための各種農業の直接支払交付金が、所得と関係なく耕地面積に比例して支給されている点も、二極化の原因として指摘されている。耕地が10倍広ければ、交付金も10倍支給される仕組みだ。2015年の場合、米作を通じて支払われた直接支払交付金(1兆367億ウォン=約1036億円=)の約63%に相当する6466億ウォン(約646億円)を、所得上位20%の農家が受け取った。一方、所得下位20%の農家は全体の3%に相当する290億ウォン(約29億円)の受け取りにとどまった。
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貿易依存度の高い韓国が生き残りのため、自由貿易協定(FTA)を戦略的に活用し、エレクトロニクスや自動車産業が輸出に特化すると同時にグローバル展開を進めていること、他方で、海外からの輸入攻勢で被害が避けられない農業に関しては、財政面で国内対策を講じるほか、競争力のある農業分野には、輸出団地化で支援といった、したたかな戦略対応をしている。だが、韓国は自らの生き残りのためにFTA戦略を基軸にグローバル対応を進め、社会システムもそれに合わせて大きく変えていこうとしているが、現実は、グローバル化の先に、どんな国家像や社会システムがあるのか、よく見えない。

それどころか、所得格差が都市と農村との間を含め、さまざまな分野で拡がってきて、アンケート調査でも所得の安定という項目がトップに躍り出るほど、国民の間では所得格差の是正が大きな社会問題になりつつある。要は、グローバル化が韓国経済にメリットを与えている半面、経済社会にはさまざまなデメリットももたらしている、ということだ。韓国の企業は高齢社会の制度設計中の日本とは大違いで、興味深いのは、「45停」という言葉だ。要は、やや若くて45歳を、韓国社会では定年と意識し始める年齢であるため、皮肉っぽく使われる。そして「56盗」は、55歳定年が平均の韓国で、仮に56歳まで企業で働いた場合、給料泥棒視されるばかりか、後進に道を譲らずにポストにしがみついたり、若者のポストを半ば盗ってしまうと受け取られる。

農業者の関心事は、所得の安定が第1、続いて後継者の育成だ。ところが都市生活者も第1が所得の安定で、第2が生活環境の改善だった。それに対して専門家は後継者育成をあげた。その研究者によれば、今、農村社会のみならず大都市部でも所得格差の拡大に対するいら立ちが強まり、異口同音に所得の安定を口にするという。韓日農業農村文化研究所の玄義松代表理事は「農村での高齢化のスピードがすさまじく早く、農業の担い手となる後継の労働力が都市に流出し、あおりで農村の集落基盤が崩壊の危機にある」と述べている。

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[ 2018年03月31日 08:37 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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