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文大統領「最低賃金引き上げ効果は90%」、根拠となる統計は公表せず

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が先月31日、国家財政戦略会議で「最低賃金引き上げの前向きな効果が90%だ」と言及したことの根拠を巡って議論が続いている。一部では、統計の算定基準に応じて結果が変わる状況下で、所得主導成長の前向きな効果を強調するために、バラ色の指標だけを強調したのではないかと指摘する声が上がっている。

金宜謙(キム・ウイギョム)大統領府報道官は1日の記者ブリーフィングで、文大統領の発言の根拠を問う質問に対し、「統計庁がまとめた第1四半期の家計動向資料をより深く、より具体的に精査した結果だ」と話した。その上で「(所得階層を)10単位で分けたとき、最も下にある10%が最低賃金の引き上げにもかかわらず、家計所得がむしろ低下した結果を見たのだ」とし、「下位10%には、最低賃金引き上げの恩恵が行き届いていないという趣旨だ」と話した。

文大統領の発言は、世帯を所得別に10%ずつ10グループに分けて、階層別所得の動向を分析する「所得10分位」の統計に基づいたという説明だ。しかし、統計庁の資料によると、今年第1四半期(1~3月)の全国世帯の所得は1~5分位(所得下位50%以下)は全て昨年同期間より減少した。1分位世帯の所得が前年同期比12.2%も減少したのはもとより、2分位(マイナス5.8%)、3分位(マイナス4.9%)など、所得水準が低いほど減少幅が大きかった。全体所得でない勤労所得で統計基準を絞り込んでも、1~5分位世帯の所得が減少したという結果に変わりはなかった。


ただし、自営業者と無職者を含む非労働世帯を除いて勤労所得だけで統計を出せば、1分位(マイナス0.3%)と4分位(マイナス2.3%)だけが所得が減少したこととなり、「最低賃金引き上げのプラス効果が90%だ」という文大統領の言及と同様の結果が出る。 大統領府は、文大統領が会議で参考にした統計資料は公開しない方針だ。しかし、最低賃金の引き上げが所得に及ぼす直接的な因果関係を判断するためには、きめ細かな分析が必要なうえ、政府内でも意見が食い違う状況で前向きな指標だけを浮き彫りにさせるのは、不要な誤解を招きかねないという指摘が出ている。

一方、大統領府は同日、金東兗(キム・ドンヨン)経済副首相兼企画財政部長官が主要経済政策の決定過程で排除されているといういわば「金東兗パッシング」の議論に反論しながら、鎮火に乗り出した。金報道官は、「経済全般に関する権限を企画財政部長官に与えたので、経済副首相というのだ」とし、「そのような意味で、金副首相に経済コントロールタワーの役割があると考えている」と語った。
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最低賃金の引き上げは、自国経済全体を見ての調節が必要だ。現場の叫びに耳を傾けない大統領の認識は論外と言える。もちろん、高齢者を中心に非勤労者の所得減少や零細自営業者などの困難など、不十分な部分を補完して対策する必要はあるが、最低賃金引き上げの肯定効果が90%だと公言する大統領の前で、中央日報は、誰が最低賃金引き上げの苦痛と雇用減少という否定的効果を正しく報告できるのかと指摘している。 大統領が強く推し進めている最低賃金の引き上げなど所得主導成長は。口で言うのは簡単だが、企業の成長戦略なくして実施するのは無理である。まして9割近い雇用が中小企業となるとなおさらだろう。

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[ 2018年06月04日 08:37 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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