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米朝首脳会談、北朝鮮経済の改善遠く 制裁緩和見通せず

12日の米朝首脳会談後にトランプ米大統領は、北朝鮮に対する日本や韓国の経済支援の可能性について言及した。支援や制裁緩和が厳しい状況にある北朝鮮経済の発展を後押しし、朝鮮半島の情勢安定化が世界経済の安定成長にも寄与することが期待される。だが、北朝鮮の非核化には長い時間を要することが予想されるほか、日本は拉致問題を抱え支援実施のハードルが高いなど、当面は大きな変化を見通すのは難しい。

「議論がスタートしたことを大いに歓迎したい」。経済同友会の小林喜光代表幹事は12日の記者会見で、米朝会談実現の意義を評価した。ただ、経済的な効果については「過度な期待はまだ抱くべきではない」(日本商工会議所の三村明夫会頭)などと、経済界には慎重な見方が少なくない。

戦後の日朝間の輸出入総額は1970~80年代に年数百億~1000億円規模で推移し、日本は機械や車、衣料品などを、北朝鮮は石炭や紳士服、マツタケや水産物などを輸出していた。しかし、北朝鮮のミサイル発射や核実験などよる関係悪化に伴い貿易は減少。2006年からは、資金の凍結や人の往来禁止などの国連安全保障理事会の制裁に日本も同調したほか、独自の措置として▽北朝鮮籍の船舶の入港禁止▽すべての品目の輸出入禁止▽北朝鮮国籍者による入国の原則禁止--なども段階的に導入。現在は両国間の貿易・投資とも全面停止している。


これらの制裁が成長を阻んでいることもあり、北朝鮮の1人当たり国民総所得(GNI)は約15万円と、韓国(約317万円)の約4・7%にとどまる。それだけに、制裁緩和や経済支援に対する北朝鮮政府の期待は大きい。韓国内には、今後の南北融和をビジネスチャンスととらえる動きもある。

安倍晋三首相は「北朝鮮には豊富な資源と勤勉な労働力があり、正しい道を歩めば明るい未来を描くことができる」として、経済協力を行う用意があると明言している。経済界も「援助できる力がある」(同友会の小林氏)との立場だ。ただ、その大前提となるのが拉致や核・ミサイル問題の解決だ。非核化のプロセスは入り口に立ったばかりで、トランプ氏は当面は制裁を維持すると表明。
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安倍晋三首相は会談を終えたトランプ氏と電話で協議した後、記者団に「私の考えについてトランプ氏から金正恩朝鮮労働党委員長に明確に伝えてもらった」と強調。そのうえで「今後もトランプ氏の強力な支援を得ながら、日本は北朝鮮と直接、向き合い、解決していかなければならない」と語っている。政府は、北朝鮮への将来的な経済協力をてこに拉致問題の前進を図るシナリオを描く。トランプ氏は韓国、中国、日本といった北朝鮮の周辺国が財政支出を行うべきだと主張。首相も、米朝首脳会談の可能性が浮上して以降、経済協力をちらつかせ、北朝鮮に対話を促してきた。

ただ、拉致問題が進展するには、北朝鮮が「解決済み」としてきた立場を転換することが前提となる。仮に拉致問題の調査が再開しても、法律や文化が異なる北朝鮮での調査は過去に頓挫を繰り返しており、実のある成果につながるかは不透明だ。

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[ 2018年06月13日 08:43 ] カテゴリ:北朝鮮 | TB(0) | CM(0)
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