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「猪瀬さんがやめた穴は大きい」と思ってしまう東京都知事選〜田原総一朗インタビュー

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2月9日の投開票に向け、選挙戦まっただなかの東京都知事選。猪瀬直樹前知事の辞職を受け、16人が「首都の顔」を目指して争っている。元首相や元大臣、元日弁連会長など、全国的に有名な候補者も多いが、田原総一朗さんは今回の都知事選をどう見ているのか。告示から1週間たった1月末に話を聞いた。【取材:亀松太郎、大谷広太(編集部)】

「成長よりも平等」でいいのか

今度の東京都知事選の顔ぶれをみていると、「やっぱり、猪瀬さんがやめた穴は大きいな」と思わざるをえない。だれが当選したとしても、猪瀬さんを超えることはできないのではないか。

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まず、宇都宮健児さんについて言うと、彼はとても生真面目で、「都政を都民の手に取り戻せ」と主張している。別の言葉で言えば、「平等」ということだ。

東京都でも住民の間の格差が広がり、貧困にあえいでいる人もたくさんいる。だから、平等が重要だと主張し、その一方で、原発はなくすと言っている。経済の活力が多少失われても、原発をなくして省エネの社会にするんだ、と。つまり、「成長よりも平等が大切」と訴えている。

しかし、僕は「成長あっての平等」だと思う。経済が成長していく中での平等が重要であって、「成長なき平等」はいかがなものか。そういう意味で、宇都宮さんの主張は物足りない。

次に、田母神俊雄さん。細川護熙さんの横に小泉純一郎さんがいるように、田母神さんには石原慎太郎さんがついている。その石原さんの持論は、憲法破棄だ。憲法「改正」ではなくて憲法「破棄」。僕は別に護憲派というわけではないけれど、「破棄」と言い切ってしまっている点が、おおいに気になる。

石原さんが「憲法破棄」と言っているのは、「アメリカが占領下の日本に押し付けた憲法だから」というのが、その理由だ。

だが、かつて、京都大学の教授だった高坂正堯さんは僕に向かって、「そうは言っても田原さん、あの憲法にはしびれるよね」と言ったことがある。僕もそう思う。主権在民と基本的人権という基本思想をもった日本国憲法は、アメリカが押し付けたからこそできたという面がある。

実は、アメリカはいまの憲法を日本に押し付ける前に、日本政府自身の手で憲法を作らせようとしたが、当時の日本人は「主権在民」にすることができなかった。アメリカが押し付けた憲法だから、主権を天皇の手から国民の手に移すことができたといえる。

それから、基本的人権。言論・表現の自由や結社の自由、宗教の自由といった基本的人権の保障が憲法にしっかり盛り込まれたのも、そういう自由を重視するアメリカが日本に押し付けたからこそできた。これもやはり、日本人の手では実現できなかったのではないかと思う。

もちろん、非武装を前提としている点など、いまの憲法に問題がないわけでない。しかし憲法そのものを「破棄」と言ってしまうのは危険だ。そういう石原さんの考え方を受け入れてしまう田母神さんに、僕は不満を感じる。田母神さんとは、どこかで憲法論議をじっくりやってみたいと思っているが・・・

政治家には「立ち技」と「寝技」が必要

では、細川護熙さんはどうか。一番不安なのは、細川さんは本当に東京都政に関心があるのかということだ。彼には、首相を9か月で投げ出したという過去がある。投げ出した直接のきっかけは、佐川急便から1億円を借りた問題だった。

僕は細川さんが首相を辞めた後、当時の政権を取り仕切っていた小沢一郎さんに「あなたが助けてやれば、細川さんはやめる必要がなかったと思うが、なぜ助けてやらなかったのか」と聞いたことがある。小沢さんから返ってきたのは、「助けようがなかった。いきなりやめると言ってきた」という答えだった。

つまり、細川さんには、非常にあっさりしたところがある。そこに不安を感じてしまう。

脱原発というのはわかるが、都政のどこに興味があるのか、いま一つわからない。「殿、ご乱心」という言葉があるけれど、仮に都知事になったとしても、また途中で都政を投げ出してしまうのではないか。

そして、舛添要一さん。世論調査によると、舛添さんが当選する可能性が高そうだという。気の早いマスコミの中には、僕に舛添論を聞きにきたところもある。実は、舛添さんをマスコミに登場させたのは僕なんだ。

「朝まで生テレビ」などでコメントしてもらっていた国際政治学者の高坂正堯さんがなくなったころ、代わりになる人がいないか探していた。そのとき、何人かから紹介されたのが舛添さんで、「朝まで生テレビ」や「サンデープロジェクト」に登場してもらった。

高坂さんとはずいぶん違うキャラクターだったが、非常にシャープで、国際情勢にも詳しかった。極めてバランス感覚のある人物でもあると思う。

ただ、前の都知事の猪瀬さんと比べると、舛添さんには足りない部分がある。

柔道にたとえると、政治家には「立ち技」と「寝技」が必要だ。具体的な政治家でいうと、寝技ができない政治家として、河野洋平、加藤紘一、谷垣禎一といったあたりがあげられる。逆に、寝技が得意な政治家といえば、やっぱり田中角栄だ。

その点、猪瀬さんは、立ち技も寝技も両方できるタイプだった。しかし、舛添さんはどうやら、寝技ができそうもない。

なぜかというと、東大法学部の卒業で、寝技を使う必要はなかったから。立ち技一本で勝負ができた。舛添さんはテレビの中では上から目線の発言が目立つけれど、番組スタッフの受けは非常にいい。本番が終わってスタッフと接するときに、とても腰が低いからだ。東大法学部だから腰が低くて平気なのだろう。

だが、それだけに、寝技ができない弱みをもっているといえる。

さらに、寝技ができないうえに、我慢ができないという面もある。舛添さんは自民党が民主党に政権を譲った後、自民党を離れたが、あのとき辞めるべきではなかったと思う。だが、そういう場面で我慢できないのが、舛添さんだ。

そういう意味では、立ち技も寝技もできる猪瀬さんが都知事を辞めざるをえなかったのは、とても残念なことだ。

もう一人、注目の候補者をあげるとすれば、家入一真さんだろう。

今度の東京都知事選の告示前は、有力とみられる候補者が、みな60歳以上のお年寄で、若い世代が登場しないことが不満だった。しかし、そこに35歳の家入さんが登場した。これは良かったと思う。家入さんが、若い層の票をどれだけ集められるのか、非常に注目している。

ただ、家入さんがいったいどんな都政を展開しようとしているのか、よくわからないので、そこをもっとわかりやすく示してほしい。また、彼はネットを使わない世代は問題にしていないみたいだけど、ネットをよく見ている人は、あまり投票にいかないのではないかという気もする。そのあたりは、どうなのだろうか。

候補者は「共同討論会」でもっと議論すべき

今回の都知事選では、細川さんが「脱原発」をかかげ、宇都宮さんも「脱原発」と言っていて、原発が大きなテーマになっている。舛添さんは原発について、ややあいまいなスタンスだが、田母神さんは石原さんと組んで、「原発おおいにやるべし」という主張だ。

「東京に原発はないから、原発を争点にするのはおかしい」という意見もある。しかし、東京都民は電力の最大の消費者で、自分たちが使う電気のために、福島や新潟に原発を押し付けてきたという面がある。

だから僕は、今回の選挙で「原発」をテーマに議論することに意味がないとは、まったく思わない。むしろ、原発論議はおおいにやるべきだと思う。

ただ、原発論議をやるならば、候補者が共同の討論会に出席して、そこで議論をすべきだ。本来ならば、脱原発を鮮明に打ち出している細川さんが討論会に出てきて、他の候補者と原発論議をおおいにやるべきなのだ。

ところが、都知事選の告示直前に、日本記者クラブが共同記者会見を企画したが、細川さんが出席しないというので、実現できなかった。1月30日になってようやく、日本テレビの夕方のニュース番組に、舛添、細川、宇都宮、田母神という4人の有力候補が出演したものの、それまでテレビ局が企画した共同討論会は、全部拒否された。

僕が司会をしている「朝まで生テレビ!」も、細川さんに生出演を依頼したが、個別インタビューならということで受けてくれた。インターネットの討論会には出ることになったらしいが、なぜネットはよくて、既存のテレビ局の討論会には出ないのか。その点については、テレビの討論番組に関わる者として、とても残念だ。


田原総一朗(たはら そういちろう)
1934年、滋賀県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、岩波映画を経て、東京12チャンネル(現テレビ東京入社)。フリー転進後は。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。現在早稲田大学特命教授として大学院で講義をするほか、「大隈塾」塾頭、雑誌『オフレコ!』(アスコム)の責任編集長も務める。1998年ギャラクシー35周年記念賞(城戸賞)を受賞。2010年4月よりBS朝日にて「激論!クロスファイア」開始。無料メールマガジンも公式ページで展開中。

http://blogos.com/article/79261/


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[ 2014年01月31日 21:43 ] カテゴリ:日本政治 | TB(0) | CM(0)
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