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会社を成長させたければ女性もリーダーに

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アベノミクスにおける成長戦略の1つとして掲げられた「女性人材の活用」。しかし世界経済フォーラムの2013年の発表によると、日本のジェンダーギャップ指数の順位は世界105位。先進国では最低レベルとなった。ここ数年、産休や育休など両立のための支援施策を整備する企業は多くなった。それでも女性の活躍支援という側面では、まだまだ改善する余地を残している。女性の活躍支援を測る指標の1つとして「女性のリーダーや管理職がどれだけ生まれているか」が挙げられる。

目標の30%にはほど遠い、女性管理職の比率

2003年、政府は「2020年までにすべての指導的地位に占める女性の比率を30%にする」と宣言。それから、女性が育児を行いながら働ける両立支援は促進されていったと言える。働く人と組織の研究・調査を行うリクルートワークス研究所によれば、30代で女性の労働力率が著しく下がる“M字カーブ”の傾向は改善されているという。

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女性の労働力率。30代で労働力が下がるM字カーブは近年改善が進んでいるが、実態としては非正規労働が増加している。(2011年の数値は岩手県、宮城県および福島県を除く全国の結果)

しかし、日本企業の管理職に占める女性の比率は、2012年時点で6.9%(賃金センサスを基にリクルートワークス研究所が試算)。30%にはほど遠い状況だ。

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課長(相当職)以上に占める女性比率の推移(1982~2012年)。管理職に占める女性比率は6.9%に過ぎない(2012年)。 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(賃金センサス)よりリクルートワークス研究所作成

「グローバル化が進み、技術発展のスピードが早い現代において、重要になるのは意思決定ボードの多様性。企業の舵を取るチームの中に女性がいれば、多様な価値観での判断が可能になるはず。そのような意味で、女性管理職の比率を上げ、女性リーダーを増やすことは大切な項目になってきます」

そう語るのは、リクルートワークス研究所の主任研究員・石原直子氏。また、企業の人材育成の面でも、女性リーダーの増加はメリットがあるという。

「人材評価にも多様性は必要です。マネジャークラスに女性が増えれば、男性リーダーが持ちにくい視点で社員を評価し、より柔軟な育成ができると思います。例えば女性社員は、120%と言えるくらいまでの自信がないと、上司に『できます』と言わない傾向にあるのです。それは、時として上司から意欲がないように見えてしまう。ただ、同じ女性の上司がいれば、その部分を汲み取りながら指導していけるかもしれません」(石原氏)

ではなぜ、日本では女性リーダーが増えないのだろうか。

新卒採用と管理職で、女性の比率が異なる理由

新卒採用などにおいて、男女比率がほぼ半々、あるいは女性の方が上回っているケースは今や珍しくない。しかしそのような企業でも、管理職のメンバーはほとんどが男性社員ということがある。入口は“フェア”でありながら、管理職までたどりつく女性は少ない。その理由として、石原氏によれば「リーダーを希望する女性が少ない」という面もあるという。例えば、女性管理職が少ない企業にその理由を聞いた厚労省の調査(「平成23年雇用均等基本調査」)でも、「女性が希望しない」という回答が17.3%だった。

ただ一方で、従来の雇用システムにもその一因はあるようだ。

「日本は長期雇用が一般的です。ですから、どうしても昇進を決める条件の背景には『その企業で長く貢献しているかどうか』を重視する傾向があります。多くの女性は、出産や育児というライフイベントにより、長く第一線を離脱する時期が出てきてしまうのです。従来の雇用システムでは、再度企業の基幹ポストを目指せる環境があまり整っていないため、たとえそのあと職場に復帰しても、長く職場を離れた、第一線から退いた、という事実がネックになってしまうのです」(同)

女性の両立支援が進み、出産や育児というイベントを迎えても退職しなくて済む環境がつくられてきた。今後は、産休や育休により年単位で職場を離れても、その後再び第一線で活躍し、昇進もしていけるシステムをつくることが必須になるはずだ。

「2年1単位」で社員ごとのキャリアを明確化

リクルートワークス研究所は、2013年11月に「提案 女性リーダーをめぐる日本企業の宿題」という提言書を発表した。そこには、女性リーダー育成の課題を解決するための16の提言が載っている。産休・育休を見越した提言も多い。例えば、「『2年1単位』で経験をモジュール化」「標準5モジュールで管理職へ」という2つの提言もその類だ。

「これはキャリアのサイクルを明確にすることが狙いです。2年というのは、プロジェクトの区切り、あるいは仕事を覚えて成果を出すまでの期間として適切な長さ。そこで2年を1単位とし、5単位分の成果を積み上げたら管理職に登用することができる、というようにキャリアパスを設計します。こうすることで、1単位ごとに、どのようなゴールに到達すべきかが明確になるため、例えば産休・育休していた女性社員が復帰した際に、それまでの実績・経験がゼロリセットされなくなるのです」(同)

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また、出産・育児というライフイベントは30歳前後で発生することが多いという現状に鑑みて、入社から5年をより有効活用し、スタートダッシュで成長を先取りさせ、27歳からはリーダー職を経験させることなども、提言として挙げられている。

「2年1単位のモジュール化や27歳でリーダー職級を目指すことは、女性リーダーの育成に限らず、企業の人材育成全体においても有効な施策だと思っています。それぞれの時期の成長のゴールを明確にし、そのゴールに到達したかどうかジャッジした上で次のゴールをセットするというサイクルを回すことで、よりスピード感のあるリーダー人材の育成が行えるはず。これができる組織では女性が成長し活躍できるだけでなく、男性も今以上に成長し、活躍できると考えています」(同)

人材を育成する側にとっても、明確なキャリアパスを作った上で育成する方がやりやすいのは明らか。それは企業自体の強化にもつながるはずだ。

海外企業の取り組みに学ぶ育成のモデル

女性の人材活用において、海外ではどのような実情なのだろうか。石原氏は「海外企業の方が、女性リーダーが多いのは確かです。ただ、ヨーロッパの先進国などでも『家事・育児は基本的に女性がやる』という考えは根強いものがあり、根本的な意識は日本と大きな差がないように感じます」という。それでも女性の活躍が目立つのは、置かれている環境による違いも大きいようだ。

「アメリカやヨーロッパの企業は、様々な国籍や文化、あるいはバックグラウンドの人と協働したり、交渉したりする場面が多くなります。そこで改めて重要になるのは、多様性を受容し、多様性から価値を生み出す組織能力です。その意識が海外ではより強いため、早くから男女や国籍にかかわらず人材を育てる環境づくりが続けられてきたのではないでしょうか」(同)

イギリスなどでは、通常1人が行う業務をシェアして2人で行う「ワークシェアリング」、1週間の労働日数を短縮し、1日の労働時間を長くする「圧縮労働時間制」などが導入されている。そして企業単体でも、女性のリーダーを増やす努力が続けられている。

「例えば、ビジネススクールにも女性だけを対象にしたリーダーシップのプログラム等が準備されているなど、リーダーとして活躍する可能性のある女性たちへの働きかけ・指導も実践されていますね」(同)

企業がシステムや体制を整えるだけでなく、女性自身への意識改革も行う。石原氏も、働く女性や女子学生に向けて、キャリアに対する考え方やプランの立て方を講演している。

「キャリアを積んだ女性リーダーが増えるということは、今より『個人の力を信頼した社会』になるということだと思います。それは、個人の持つ実績や力をより客観的に測り、価値創出につなげようとする社会と言えるかもしれません」(同)

企業の舵を取るリーダーたちの多様さ。人材を評価・育成する上での視点の多様さ。そして、多様な人たちがキャリアを構築していける環境。これらを実現する上で、女性リーダーを育成するシステムの構築は、重要なポイントだと言えるだろう。

有井 太郎 Taro Arii
長野県出身のフリーランスライター。ビジネスマン向けの記事や企業取材を中心に、「R25」などの媒体に寄稿している。ウェブサイトから雑誌まで、多様なメディアで執筆。企業の試みやビジネスマンが抱える身近な問題など、働く人々の参考になる記事を書き続ける。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39995


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[ 2014年02月26日 15:21 ] カテゴリ:日本社会 | TB(0) | CM(0)
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