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【韓国経済】スマホが落ち込み次世代事業は不透明…サムスン電子に試練

サムスン電子は2020年までに売り上げ4000億ドル(約47兆円)、情報技術(IT)業界1位、ブランド価値世界5位などを掲げた「ビジョン2020」という攻撃的目標を2009年に発表した。

一時はスマートフォンの売り上げが急成長し、実現可能だという自信もあった。だが複数のサムスン電子役員は、もはや達成困難であることを認める。サムスンは現在の社員数を減らしマーケティング費など販売費も縮小している。このためサムスン電子イ・ジェヨン副会長が2014年5月にイ・ゴンヒ会長が病気で倒れた後に経営責任を担って選択した方法を「管理型リーダーシップ」と評価されるようになった。

28日の金融監督院電子公示によれば、昨年から始まった構造調整でサムスン電子の社員数は昨年第3四半期(7^9月)基準で、9万8557人から前年より1000人ほど減り、今後はさらに減る見込みだ。サムスン幹部は「会社の業績がよくないから仕方ない」と話す。費用も減らしている。2014年の販売費および一般管理費(販管費)は52兆9000億ウォンだったが、昨年は50兆7600億ウォン(約5兆円)になり2兆ウォン以上減った。ここに含まれる研究開発費も14兆3900億ウォンから13兆7100億ウォン(約1兆3千億円)に減少した。

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売り上げは2013年の228兆6900億ウォンで頂点に達した後、2年連続で下落傾向を見せているが、これを打開する明確な展望を出せずにいる。2010年に発表された太陽電池、自動車用電池、発光ダイオード(LED)、バイオ製薬、医療機器の五つの次世代事業の成長も遅れている。昨年12月、サムスン電子は新たに「電裝事業チーム」を設置したが、競争業者に遅れてしまったし、サムスン物産と第一毛織が合併する当時、今後の成長を前面に打ち出したバイオ産業もぐらついている。バイオ新薬を開発するバイオエピスは、今年第2四半期に米ナスダックに上場する予定だったが延期され、米アムジェン社と特許紛争まで発展した。

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サムスン幹部は「危機状況では生存が優先されることもある。先導者(first mover)でなく速い追撃者(fast follower)として市場状況を綿密に注目しており、機会がある時に投資をしていく計画」と説明した。

だがイ副会長の管理型リーダーシップに対する批判も出始めている。匿名を希望するソウル大教授は「イ・ジェヨン体制に入り、すぐ役立つ企業を買収することにだけ関心がもたれるようになり、失敗の過程の中で経験を積みながら根本的な競争力を育てることを疎かにした」と指摘した。匿名を希望する証券会社アナリストは「イ・ゴンヒ会長の時とは違い、これから進む道を探ったり教えてくれる人が見つからず管理者だけが残った」と皮肉った。

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サムスンが非主力系列社を売却する、いわゆる「選択と集中」に対する憂慮の声もある。ソウル大のキム・ヒョンチョル国際大学院教授は「1990年代にソニーが累積赤字により家電部門で構造調整をし、金融、映画・音楽事業に集中した結果、総売り上げの70%を占める家電事業の構造調整で基礎固有技術と主要な人材を失った。サムスンも費用削減はすべきだが、新たに成長する市場を探す努力をしなければならない」と話した。
韓国ハンギョレ新聞社 イ・ジョンフン記者
http://japan.hani.co.kr/arti/economy/23195.html

【管理人コメント】
サムスンとは言え景気が悪くなれば、前の半導体主体の事業に戻すしか方法が無いのも事実。試練というがヘッドハンティングで伸ばしてきた企業。大量受注を実施して低コストで利益を得て来た企業であるから、中国企業に同じことを実施されては、困りごとでは済まないだろう。

半導体も技術横並びの限界点であるから、スマホスのトレージにしてもメモリー容量が大容量になれば消費電力も大きくなり、CPUやOS負荷も大きくなる。単に3Dの積層型にしても製造コストが大きくなるだけであるから、半導体の世界も利益が減少するだろう。ただし自動車産業と組めば次世代の自動運転技術で多くの半導体が使われる。ただし、残念ながら日本企業がシェアをもっているいるわけで、何とも厳しい状態になってくるサムスンである。




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[ 2016年01月29日 09:32 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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