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誰がポスコをここまで追い込んだのか!!

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鉄鋼大手ポスコは、子会社が所有している国内外のデパートやショッピングモール3カ所を売却する方針を固めた。このようにポスコは現在、株式の売却や統廃合などにより、最終的に子会社の数を20社以上減らす作業を進めている。ポスコの関係者は「鉄鋼や素材など、本来の事業を中心とする体制に転換する方向で改革を進めている」とコメントした。

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ポスコは今年7-9月期の営業利益が8195億ウォン(約600億円)にとどまり、前期(4-6月期)に比べて23%ものマイナスを記録した。米国の大手格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は先日、ポスコの格付けをAマイナスからBBBプラスへと1ランク下げた。世界鉄鋼業界はどこも供給過剰に伴う業績の悪化に苦しんでおり、業界再編の嵐も徐々に吹き始めている。これは建設や造船などの不振とも大きく関係しているため、経営環境そのものが短期間で改善する見通しはない。

しかしポスコに関しては、業績悪化と経営のリーダーシップ不在の原因を、世界景気の後退だけに求めることはできない。ポスコの問題を指摘する声は数年前からすでに出ていた。政権交代が行われるたびに、経営陣の顔触れから経営の方向性に至るまで、時の権力者はポスコの非常に細かいところにまで介入を続けてきた。2009年に入ると、李亀沢(イ・グテク)会長が任期を終える前に辞任し、後任を選ぶ際も政府の実力者が露骨に介入。最終的に会長、社長や役員に至るまで、経営陣を自分たちの思い通り入れ替えてしまった。特にこのときは朴永俊(パク・ヨンジュン)前知識経済部(省に相当)次官が会長候補者と1人ずつ面談し、自分の気に入った人物を指名するという形で会長が選ばれた。面談の席にはポスコの下請け中小企業の経営者が同席していたことも後から分かったが、この経営者は大統領の兄の選挙区出身者だった。つまり、政府は世界最高の鉄鋼メーカーに対し、地方の政府系企業と同じような感覚で経営者を選んでいたわけだが、もしこれで順調に業績が出ていたとすれば、その方がむしろおかしいのではないだろうか。

2008年の時点で31社あったポスコの子会社は、ここ最近70社前後にまで急増した。しかし、そのうち29社は昨年赤字を記録。赤字総額は2055億ウォン(約150億円)に達した。韓国を代表する鉄鋼メーカーが、財閥グループを思わせるたこ足経営により、最終的に巨額の損失を出したのだ。ポスコがここ4年間に企業買収に使った額はおよそ5兆ウォン(約3600億円)。中には明らかに経営不振の企業を非常に高値で買い取ったケースや、前述のように鉄鋼とは関係のないデパートやショッピングモールに手を出したケースも見られる。

ポスコは韓国経済近代化のシンボルであり、国民の誰もが愛着と誇りを持つ企業だ。このような企業に対して政府は好き放題に介入し、結果的に業績不振へと追い込んだ。しかも現在、政府はポスコ株を全く保有していない。従って政府は、ポスコの経営不振に対して責任があり、また経営陣も、何ら理念も持ち合わせず、権力の思いのままに会社を動かし、まるで財閥グループのような経営を行ってきた責任を強く自覚しなければならない。ポスコは子会社を幾つか売却するだけで危機を乗り切ろうとするのではなく、この機会に問題点を全て洗い出し、本来あるべき正常な姿を取り戻すチャンスと考えなければならないだろう。

(朝鮮日報)







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[ 2012年11月01日 14:40 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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