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止まらない韓国中小企業の海外脱出、見えない抜本策

過去1年間に海外に工場を建設したか設備拡張などを行った韓国の中小企業は1884社で、5年前より約700社増えた。海外投資金額は3倍に膨らんだ。その間に韓国での国内投資は3分の1以上減少し、雇用も海外に流出した。何か世界市場戦略があって、企業が海外を目指しているわけではない。人件費負担と起業が困難な環境を避け、活路を見いだすために海外へと脱出しているのだ。本紙に紹介された金型メーカーの場合、国内工場の従業員の月給は212万ウォン(約20万8000円)だが、インドネシア工場では47万ウォンで済む。企業は海外進出を考えざるを得ない。

従業員300人未満の中小企業は、勤労者全体の87%に相当する1300万人を雇用しており、雇用創出の主軸だ。中小企業による雇用が40~55%の米国、日本に比べはるかに高い。中小企業が喜んで国内に投資し、生産ラインを増やさない限り、雇用は生まれない。しかし、中小企業の劣悪な環境はますます悪化している。最低賃金が急激に上昇し、労働時間が短縮され、ただでさえ不景気に苦しむ中小企業の負担は増大している。深夜の産業用電気料金も値上げされるという。雇用が不足しているというが、中小企業の慢性的な人材難は変わっていない。

韓国を脱出する中小企業を諸外国はさまざまな優遇策で誘致している。インドネシアは進出製造業者に対し、最長で15年間にわたり法人税を減免する。ベトナムはIT企業から工場の土地使用料を受け取らず、13年間の法人税減免を行っている。一方、韓国政府は労働界寄りの政策基調で企業を追い込んでばかりいる。中小企業の反対にもかかわらず、来年の最低賃金を2桁台で引き上げる様子を中小企業は韓国から出て行けというサインだと受け止めている。

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企業の現場では中小製造業のエクソダス(大脱出)が来年から始まるとの見方がある。来年から最低賃金が時給8350ウォンに引き上げられ、2020年からは従業員数300人未満の企業にも労働時間短縮が適用される。1990年代の中国への脱出に続き、製造業の第2次エクソダスが懸念される状況だ。

中小ベンチャー企業部(省に相当)の長官は現在、中小企業経営者を「愛国者」として持ち上げ、販路開拓を支援するために、「公営の通販で国産品だけ販売する」とも語った。対策といっても「国産品愛用運動」レベルだ。中小企業のコスト負担を軽減し、労働市場の構造と企業環境を改善する抜本的対策は見えてこない。
http://www.chosunonline.com/

世界各国が海外に進出した自国企業を呼び戻すジェスチャーを見せる中、韓国だけが逆行する姿だ。米国・英国・フランスなどが投資拡大と雇用創出のために一斉に法人税率引き下げを宣言した中、韓国は法人税率引き上げた。脱原発による産業用電気料金引き上げも同じだ。産業通商資源部長官は聴聞会で5年以内に電気料金を引き上げる可能性はほとんどないと述べたが、企業の意思決定システムを全く理解していない。最低賃金引き上げに勤労時間の短縮まで加わると、海外に出る以外に選択がないという中小企業も多い。他国は海外に出ている自国企業を対象にUターン政策を展開しているが、韓国では絵に描いた餅だ。


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[ 2018年07月24日 09:37 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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