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「日本化」は避けられない宿命なのか

2020年6月30日、澎湃新聞は、世界経済の「日本化」について「避けられない宿命なのか」とする記事を掲載した。記事は、1990年代初めの日本の不動産バブル崩壊から約30年間における日本経済の低迷を経済の「日本化」とし、その特徴的な「症状」として「成長が停滞し、実際の経済成長率が潜在的な経済成長率を下回る期間が一定程度続く」「経済成長の停滞が長期間に及び、希望の兆しが見えない状態が続く」「中央銀行が経済停滞にあらがうべく実施し続けた金利引き下げにより、名目金利が限界まで低下しても経済の泥沼から抜け出せない」「デフレスパイラルに陥り、商品やサービスの価格が下がり続ける」という4点を挙げて説明した。

その上で、2008年の米サブプライムローン問題、12年の欧州債務危機から完全に回復できず、「低成長、低金利、低インフレ、高債務水準」の状態が続いていた世界経済には、今年の新型コロナウイルス感染拡大による追い打ちで「日本化」の傾向が表れ始めていると指摘。その背景には、高齢化の加速や債務の増加、需要の冷え込みなどによって、世界的な生産性の停滞や1990年代ごろから続く金利低下に拍車がかかっていることがあるとしている。

そして、世界経済の「日本化」を食い止める手立てとその可能性について、継続的かつ大規模な金融政策による経済への刺激だけでは日本と同じ轍(てつ)を踏むことになるとし、長期間に渡る潜在的経済成長率の向上、投資リターンや投資規模の増加、市場の中立金利を引き上げることを趣旨とする構造改革が必要であり、個人投資の奨励、インフラ改善、バランスシートの修復、政策的な不安定性の低減といった措置を通じて新型ウイルスによるダメージの後遺症を和らげなければならないと論じた。

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さらに、中長期的な視点からは、定年退職年齢の引き上げ、移民政策の緩和、技術イノベーションの症例、収入と富の不均衡改善といった政策によって生産性を高める余地を作る必要があるとしている。記事は最後に、世界経済の「日本化」の流れは今後数年だけでは拭い去れない可能性が高いとするとともに「マルクスがかつて資本主義は最終的に滅亡すると予言していた通り、『日本化』はある意味で資本主義が衰え、死にゆく道を示しているのかもしれない」と結んだ。
https://www.recordchina.co.jp/b817627-s0-c20-d0135.html

デフレスパイラルとは、物価が継続的に下落し続ける状態であるデフレーションと、螺旋を意味するスパイラルという言葉をかけあわせた言葉。物価の下落と経済の縮小が連動して、螺旋階段を下っていくかのようにどんどん下落していく状態を表す。需要と供給のバランスが崩れて物価の下落が継続するとともに、消費者が支出を減らそうとするためにますます需要が供給を下回っていき、景気がどんどん悪くなるという悪循環を指す。

例えば日本の量的緩和政策で、中央銀行(日本銀行)が、民間銀行の保有している国債を買い取り、お金を銀行に流し、日銀が国債を買い取る際、現金を他の場所から調達するのではなく、「増刷」して対応し、民間銀行にお金が集まり、融資が行いやすい状況になる。ところが、個人の消費意欲を必ずしも高められない。デフレスパイラルのもとでは、個人は「借金をしてまでモノを買いたくない」という心理が働く。

一方、デフレスパイラルのもとで、政府が新しい事業の建設を行った場合、その工事で働く労働者、資材をつくる製造会社、その資材を運ぶ運送会社に仕事が生まれる。政府がお客であるため、費用は国の税金から捻出される。その代わりに、その工事に携わった人、組織は利益を得ることができるため、お金が市場に出回るきっかけとなる。確実に雇用を捻出できるため、一定量の成果は安定して出すことが可能となる。デフレスパイラルは、陥ってしまうと深刻な不景気となり、市場経済が自力で復活することが困難になる。

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[ 2020年07月02日 08:54 ] カテゴリ:国際 | TB(0) | CM(0)
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