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文在寅、大弱り…韓国経済ピンチで「最低賃金」が上げられない…!

文在寅大統領は選挙公約で、2020年までに最低賃金を1万ウォンに引き上げることを掲げた。しかし2020年の最低賃金は8590ウォンにとどまり、公約は実現できなかった。そして7月14日に最低賃金委員会で2021年の最低賃金を8720ウォンとすることが決定された。この水準は前年比で1.5%の引き上げにとどまるものである。

韓国では1953年の勤労基準法改正時に最低賃金の根拠規定が定められたが、実際の導入は1988年まで待たなければならなかった。最低賃金が初めて定められた1988年の水準は475ウォンであり、それから33回最低賃金が引き上げられたが、今回の引上率である1.5%は過去最低となり、これまで過去最低であったアジア通貨危機後の1998年の2.7%を下回ることになってしまった。文在寅政権は自らの手で最低賃金を引き上げた最初の年である2018年には16.4%と急激にアクセルを踏んだが、2019年は10.9%とアクセルを緩め、2020年は2.9%と今度は急ブレーキを踏んだ。

昨年、最低賃金の引上率を抑制した理由は、最低賃金の急激な上昇の副作用が出てきたからである。最低賃金は零細事業所の人件費増に直結し、零細事業主が雇用を減らす副作用を生んだ。そして来年の引上率を過去最低にまで抑制する理由は、新型コロナウィルス問題により雇用状況が悪化しているためで、最低賃金の引き上げどころではない状況にまで韓国経済が追い込まれていることが大きい。

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しかし新型コロナウィルス問題が発生して以降、就業者数は大きく減少した。最も減少幅が大きい産業は外出自粛の影響が大きかった宿泊・飲食業であり19万人減(8.2%減)となった。具体的には、問題発生直前の2020年1月から最新の数値である6月までの半年で77万人減(2.8%減)となっている。この数値はリーマンショック時の26万人減(1.1%減)を大きく上回っている。 また、輸出が振るわない製造業の8万人減(1.8%減)、消費者心理の悪化により低調な卸・小売業の8万人減(2.1%減)、対面授業の自粛などの影響を受けた教育サービスの6万人減(3.2%減)がこれに続いた。また、建設業は6万人減(2.9%減)となっているが、これは外国人労働者の受入れが止まったことが影響している。このようにほとんどの産業で就業者が減少しており、増加したのは保健業・社会福祉サービス業などほんの一部のみである。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/74309

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文大統領は「1万ウォンは人間らしく生きる権利を象徴するものだ」と以前から最低賃金の引き上げを格差解消の看板政策に掲げていました。しかし逆に失業率が今年1月に4.4%まで上昇し、雇用不安から消費者マインドが冷え込んだ。低所得、低学力、低熟練の「3低」労働者や自営業者が直撃を受け、韓国の執拗な日本叩きにはこうした不満が政権に向けられるのをそらす狙いも隠されている。

日本の最低賃金は東京が985円。全国加重平均額は874円と、韓国の最低賃金に週休手当を加えた金額より低く抑えられている。00年から14年にかけてOECDに加盟する25カ国を調査すると、最低賃金が上がれば上がるほど労働需要を減らしたという結果となった。その一方で労働供給には影響がなかった。最低賃金を比較的ゆっくり引き下げれば雇用に対する影響は限定的に抑えることができる。平均して最低賃金を10%引き上げれば雇用を0.7%減少する。結果、失業率は0.64%上昇した。

文在寅政権の場合、一気に29%も引き上げたので、単純に計算しても失業率は1.86%上昇することになる。英国のシンクタンク、財政研究所の上級研究エコノミストは、最低賃金引き上げの恩恵を受ける6割はパートタイマーで、多くは理容師、清掃人、介護士、厨房アシスタント。しかし、最低賃金の引き上げが貧困の解消に直結するかと言えば、そんなに簡単ではないと指摘する。配偶者やパートナーがもっと稼いでいるケースが多く、貧困家庭に属するのは最低賃金で働く人の22%。貧困は失業者や自営業者、または子供のいる家庭に多く、高い住宅費が原因になっているケースた多い。

どこまで最低賃金を引き上げるとマイナス面が出てくるのかはっきりとは分からないため、ベストは最低賃金の引き上げは少しずつ行い、様子を見る事が重要となる。


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[ 2020年07月23日 09:02 ] カテゴリ:韓国社会 | TB(0) | CM(0)
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