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「マイクロLED」で韓国から市場奪還へ シャープ、10月1日にディスプレー事業を分社化

シャープは10月1日に主力の液晶パネルを手掛けるディスプレー事業を分社化し、「シャープディスプレイテクノロジー」(SDTC)として発足させる。他社との協業や株式市場への上場も視野に、外部資金を調達しやすい態勢を整備。液晶、有機ELの先を見据えた「次世代ディスプレー」の開発を進め、韓国勢に後れをとるディスプレー市場でのシェア奪還を狙う。(山本考志)

超高精細な120型8K液晶テレビ、8K技術を活用した文化財鑑賞や病理診断のサービス…。シャープの屋台骨であるこれらの技術を培ってきたディスプレー事業の売上高は全体の3割を占める。 新会社SDTCはシャープの完全子会社となり同事業を継承する。数千億円が必要な次世代ディスプレーの開発資金を外部から得やすくする。 本社を亀山事業所(三重県亀山市)に置き、シャープの同事業トップである桶谷(おけたに)大亥(たいみ)氏が会長、親会社の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業出身の王建二常務が社長に就く。

開発の核となる技術は試作段階の「マイクロ発光ダイオード(LED)」だ。 マイクロ(100万分の1)メートル単位まで小さくした赤、青、緑のLEDをパネルに敷き詰め映像を表示する。特徴は明るさ、明暗の強さなど。テレビやスマートフォン、メガネ型のウェアラブル端末などへの活用が期待できる。 ほかのディスプレーのうち、液晶は背面からバックライトで照らしシャッターを使って光量を調節するため電力の効率が悪い。完全にはバックライトの光を遮れず明暗も強くならない。マイクロLEDは自ら光るためこうした欠点がない。 また、有機ELは自ら光るが有機物質を使っているため耐久性で劣り、寿命が長くない。品質の安定した無機物質を使うマイクロLEDは耐久性が優れている。

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かつてシャープは液晶技術で世界の薄型テレビ市場の大きなシェアを占めていた。ここ数年の高価格帯機種では有機ELが主流で、韓国のサムスン電子やLGエレクトロニクスの後塵(こうじん)を拝している。 マイクロLEDで巻き返しを狙うが、課題は性能の優秀さのアピールに成功し、メーカーによる採用につなげられるかだ。 開発コストが高く、量産態勢を作り低価格化できるかも課題となる。ライバルのソニーやサムスンが発売している製品も高額な商業用だ。シャープは量産に向け、8月に購入を決めたジャパンディスプレイ(JDI)の白山工場(石川県)の活用も検討する。
https://www.sankei.com/economy/news/200926/ecn2009260018-n1.html

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そもそもLEDは高輝度化に向いており、寿命も長いなど。光源としてのポテンシャルが高く、また、波長に鋭いピーク特性を持ち色の純度も高めやすいなど、ディスプレイ向きのデバイスである。マイクロLEDディスプレイの特徴としては、各色のLEDが発光した高純度な色がそのまま目に届くので色鮮やか(広色域)。光の利用効率が高いので、低消費電力かつ高輝度も期待できる。原理的には、現在家庭用テレビとして発売されている一般的な液晶方式(シャッター方式)や、カラーフィルターを用いた有機EL方式よりも断然有利となる。

大型テレビ用として、「RGBの3色で発光する有機ELとマイクロLEDのどちらが総合的な完成度を高められるか?」が焦点となる。「マイクロLED」の決定的な弱点は、大量のLEDが必要なため、現時点では非常に高価になってしまうこと。たとえば4Kテレビの場合、画面を構成する画素の数は2,160×3,840=8,294,400。つまり、RGB各色のLEDが約830万個、総計約2,500万個ものLEDを敷き詰めなくてはならない。LEDが1個あたり1円としても2,500万円にもなる計算だ。

LEDの発光色をつかさどるのは素材である半導体の組成によるので、同じ半導体基板の上にR、G、B、の発光部を設けることは簡単にできず、大きな研究テーマのひとつとなっている。端的には、マイクロLEDテレビを実現するには、さらに画期的なコストダウンのアイデアと技術が必要となる。

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[ 2020年09月27日 09:23 ] カテゴリ:日本経済 | TB(0) | CM(0)
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