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輸出品積む船がない…釜山港はコンテナの山

記者は6月17日、釜山市西区の釜山新港にあるコンテナターミナルを訪れた。コンテナヤードに輸出品を積んだコンテナが6段(15.5メートル)の高さまで積み上げられていた。その上をクレーンがぎりぎり動き、コンテナを移動させていた。通常コンテナヤードではコンテナを3-4段に積む。しかし、欧米に送るコンテナがどんどん入ってきても、それを運ぶ船がないため、コンテナが山積みになったのだ。ターミナル関係者は「クレーンが引っ掛からずに動ける最大の高さまで積み上げた状態だ。クレーン運転士は超緊張状態で作業している」と話した。

韓国最大の物流港湾である釜山港がまひ寸前に追い込まれている。世界的な景気回復で全世界の貿易量が急増している上、欧米の港湾がコロナで頻繁にシャットダウン(作業中止)され、荷役作業の遅延が世界の主要港湾にドミノ現象のように波及しているからだ。入港できない船が海上で足止めされ、半月ほど待機する状況が続き、貨物船は手配がつかない。釜山港もそのあおりをまともに受けている。

釜山港としては打つ手がない。5月の釜山新港における蔵置率(コンテナヤードに蔵置されるコンテナの割合)は83%。通常は蔵置率が70%を超えれば、港湾がスムーズに運営できなくなる。コンテナはこれ以上高く積み上げられない状況なので、船積みまでの待機期間が3-5日以上かかると予想される貨物の搬入を禁止し、コンテナの量を何とか調節している。搬入ができなくなった荷主の一部は、民間業者が運営する港湾外の臨時保管所に費用を支払い、貨物を預けている。

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釜山新港関係者は「船舶不足、港湾混雑、空きコンテナの需給問題が重なり、海運物流の動脈が詰まりを起こしている。上半期よりも下半期の物流量が多いことを考えると、『海運大乱』はこれからが始まりだ」と話した。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/07/05/2021070580002.html

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釜山市江西区の釜山新港にあるターミナルの埠頭では6月17日、1万1000TEU(20フィート標準コンテナ換算)級と5000TEU級のコンテナ船2隻が停泊し、貨物の船積みを待っていた。それぞれ欧州と米西海岸に向かう船で、韓国の海運会社HMM(旧現代商船)が緊急投入した臨時船舶だ。以前には船1隻への船積み作業に1日かかることはなかった。最近は2日かかることが頻繁にある。山のように積み上がったコンテナから積み出す貨物を選び出すのに時間がかかるからだ。HMM釜山運営チームのイ・スドン部長は「埠頭の回転率が低下しているため、スケジュール通りに接岸できずに海上で最長1日待機してから入港する船舶もある。稼働できる船は全て動いているのだが、船は不足が続いている」と話している。

朝鮮日報は、最近韓国海運業界では空きコンテナの争奪戦も起きていると報じている。荷役作業の遅延で欧米の港湾で船舶が入港待ちとなり、10日以上も海上に足止めされれば、船だけでなくコンテナも足止めとなる。このため、空きコンテナの在庫を管理する各ターミナルには問い合わせ電話が殺到しているという。一部の荷主は穴が開いたり、老朽化してさびついたりしたコンテナを修理、清掃して使うとの事。輸出業者の経営者は「以前は欧州に毎月コンテナ100個分を輸出していたが、現在は20個も送れない。輸出する製品がないわけではなく、コンテナが確保できないからだ」と話している。


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[ 2021年07月05日 09:10 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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