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岸田政権スタート:「新しい資本主義」に期待、成長と分配両立を

岸田新政権がスタートした。「新自由主義的政策の転換」を打ち出し、中間層への分配を手厚くする「令和版所得倍増」を目玉に掲げる。閣議決定した岸田内閣の基本方針には「富める者と富まざる者、持てる者と持たざる者の分断を防ぎ、成長のみ、規制改革・構造改革のみではない経済をめざす」と盛り込まれている。経済成長と分配の両立を目指す。

岸田首相が会長を務める「新たな資本主義を創る議員連盟」は、日本資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一の思想に共鳴する議員の集まりという。渋沢は著書『論語と算盤』で道徳と経済の統一を唱え、利潤の追求だけでなく、公益を重視する経済の確立を訴えた。格差問題は日本だけでなく世界主要国で最大の課題だ。フランスの経済学者トマ・ピケティ氏のベストセラー「21世紀の資本」の問題意識も同じである。同書によると、株式や不動産などの資産から得られる利益の伸びは、長い目で見れば賃金の上昇率を上回る。資本主義の下では資産を持つ人に富が集まり、資産をもたない人との格差は必然的に広がり続けるという結論を導き出した。

ピケティ氏はこの問題を解決するための処方箋として、国際協調による資産課税の強化を提唱。新自由主義を見直す世界的な潮流となった。バイデン米大統領は格差是正の観点から富裕層増税に動く。中国の習近平国家主席も「共同富裕」を提起し、トウ小平氏の改革開放路線を転換しようとしている。

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岸田首相が打ち出した「令和版所得倍増」は、首相が所属する宏池会の創始者池田勇人元首相が唱和30年代後半に掲げブームとなった「所得倍増計画」の令和版である。池田氏が高成長を実現できた背景には、先行する米欧諸国から高度な技術や設備機械を導入すれば高い成長が実現できた。地方から都市に向かう労働力の拡大や、教育水準の高まりも成長の背景となった。

岸田首相は10月4日の記者会見で「成長と分配の好循環を実現し、国民が豊かに生活できる経済を作り上げていく」とアピール。経済成長の果実を中間層に手厚く分配していく方針を強調した。ハードルは高いが、分配を通じて格差を縮め、公益を重視する「新しい資本主義」に期待したい。
https://www.recordchina.co.jp/b883370-s124-c100-d1124.html

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自民党の新自由主義のもとでの政策では、「トリクルダウン」理論つまり、大企業や富裕層が豊かになれば、その富のしずくが中低所得者層にも行きわたるとの考えがとられていた。しかし、実際には「しずくのしたたり」は限られ、格差が広がった。特に日本では賃金全体が上がらず、購買力を踏まえて各国と比べた日本の平均賃金は、30年前は世界のトップクラスだったのに、今やアメリカの6割程度で先進国の平均にも届かない。(OECD調査)都市部でもワンコイン500円で満足なランチが食べられることに、主要国からの訪問者は驚く。

今のままでは、株や投資などで利益を得る富裕層と、中間層貧困層との間で格差は広がり続けるのではないか。富が自動的には分配されないことがわかり、主要国は政策を切り替えてきたが、日本は「アベノミクス」を続けた結果、出遅れた。その反省から、岸田首相がねらうのが「新資本主義」「令和版所得倍増計画」となる。こうした「支援、分配政策」には、財源が必要だ。格差をおさえ財源を得るために岸田首相が総裁選の過程で口にしたのが、「1億円の壁」の解消だ。

「市場重視」だった安倍・菅政権は税率を上げると株価が下がるとして税率見直しをしなかったが、高所得者に応能の負担を求める税制改正は、岸田政権が有言実行内閣かを見るひとつの焦点になる。

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[ 2021年10月10日 08:14 ] カテゴリ:日本政治 | TB(0) | CM(0)
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