中国の魔の手から救え!〝債務の罠〟でスリランカ破産宣言
「インド洋の真珠」―。こんな別称で呼ばれる、緑豊かな南の島国スリランカ。そのラニル・ウィクラマシンハ首相が5日、議会で演説し、国の「破産」を宣言したという。
かねて財政危機が伝えられていたので、「ついに」と思った一方、若き頃、幾度か訪れ、当時の駐日大使館の方々とも交流して、よき思い出の多い国なだけに、胸痛むニュースでもあった。原因は複合的だが、致命傷は、中国の「債務の罠(わな)」に嵌(はま)ったことで負った。細かい経緯は省くが、スリランカが中国に「借り」を作ったきっかけは、2009年5月、四半世紀続いた民族間対立による内戦が突如終結したことに遡(さかのぼ)る。
戦線はおおむね北部に限られ、中部から南部は散発的な事件を除けば、観光もできるほど静かな時期も長かった。国際社会による停戦の仲介も長らく続けられ、02年に停戦合意した際には、日本も、明石康・元国連事務次長を「スリランカにおける平和構築及び復興・復旧担当政府代表」に任命(02~20年)し、和平に積極的に関与してきた。 しかし、結果として、日本の穏当な努力は水泡に帰す。09年、内戦を突如終わらせたのは、中国が後ろについたスリランカ政府軍による、反政府武装組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」殲滅(せんめつ)作戦だった。
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作戦を可能にしたのは中国の武器支援、特にジェット戦闘機の供与が奏功した。この支援への見返りに中国が得たのが、スリランカ南端の港「ハンバントタ」であった。海洋進出の野心を抱く中国にとって、ここはインド洋と南シナ海を結ぶ要所であり、自国海軍艦の燃料補給や整備の拠点にもいい。すぐに港を建設した。
今後は、港のみならず、スリランカ全体が「中国のもの」になる未来もあり得る。ガソリンなどの燃料が極度に不足しており、長期の困窮混乱は必至。年末にはインフレ率が60%にも達すると予測される。そんな折、旧宗主国の英国では、ボリス・ジョンソン首相の政権基盤が危うくなっている。日本も他国どころではない現状だが、中国海軍の世界での跋扈(ばっこ)をこれ以上看過したら、日本がさらに危うくなる。
https://www.zakzak.co.jp/article/20220708-IRPES4RVVZOEVPX4LUWWQFDXWM/

スリランカはアジアと中東・アフリカを結ぶシーレーン(海上交通路)の要衝だ。南端のハンバントタ港は2017年から99年間にわたり中国国有企業に貸し出された。インフラ整備のため中国から湯水のようにお金を借りたものの結局、思ったような利益は出ずに返済不能に陥り、施設や土地を明け渡さざるを得なくなる「債務の罠」の典型例だ。
ドバイ、シンガポール、香港など金融センターに匹敵する港湾都市を目指す「コロンボ・ポート・シティー」の埋め立て工事のため、スリランカは別の中国国有企業から14億ドルの投資を受けた。見返りにその43%が99年間にわたりリースされた。債権者は中国だけではない。米ウォール街やその他の機関投資家からの借り入れも膨張している。
米政府が運営する海外放送「ボイス・オブ・アメリカ」によると、スリランカの対外債務は510億ドル。中国の習近平国家主席のインフラ経済圏「一帯一路」プロジェクトに費やされた110億ドルも含まれる。スリランカ政府は返済延期と25億ドル相当の緊急支援を中国に求めたが、中国は3100万ドルの「緊急人道支援」や人民元スワップを提供しただけだ。
かねて財政危機が伝えられていたので、「ついに」と思った一方、若き頃、幾度か訪れ、当時の駐日大使館の方々とも交流して、よき思い出の多い国なだけに、胸痛むニュースでもあった。原因は複合的だが、致命傷は、中国の「債務の罠(わな)」に嵌(はま)ったことで負った。細かい経緯は省くが、スリランカが中国に「借り」を作ったきっかけは、2009年5月、四半世紀続いた民族間対立による内戦が突如終結したことに遡(さかのぼ)る。
戦線はおおむね北部に限られ、中部から南部は散発的な事件を除けば、観光もできるほど静かな時期も長かった。国際社会による停戦の仲介も長らく続けられ、02年に停戦合意した際には、日本も、明石康・元国連事務次長を「スリランカにおける平和構築及び復興・復旧担当政府代表」に任命(02~20年)し、和平に積極的に関与してきた。 しかし、結果として、日本の穏当な努力は水泡に帰す。09年、内戦を突如終わらせたのは、中国が後ろについたスリランカ政府軍による、反政府武装組織「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」殲滅(せんめつ)作戦だった。
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作戦を可能にしたのは中国の武器支援、特にジェット戦闘機の供与が奏功した。この支援への見返りに中国が得たのが、スリランカ南端の港「ハンバントタ」であった。海洋進出の野心を抱く中国にとって、ここはインド洋と南シナ海を結ぶ要所であり、自国海軍艦の燃料補給や整備の拠点にもいい。すぐに港を建設した。
今後は、港のみならず、スリランカ全体が「中国のもの」になる未来もあり得る。ガソリンなどの燃料が極度に不足しており、長期の困窮混乱は必至。年末にはインフレ率が60%にも達すると予測される。そんな折、旧宗主国の英国では、ボリス・ジョンソン首相の政権基盤が危うくなっている。日本も他国どころではない現状だが、中国海軍の世界での跋扈(ばっこ)をこれ以上看過したら、日本がさらに危うくなる。
https://www.zakzak.co.jp/article/20220708-IRPES4RVVZOEVPX4LUWWQFDXWM/

スリランカはアジアと中東・アフリカを結ぶシーレーン(海上交通路)の要衝だ。南端のハンバントタ港は2017年から99年間にわたり中国国有企業に貸し出された。インフラ整備のため中国から湯水のようにお金を借りたものの結局、思ったような利益は出ずに返済不能に陥り、施設や土地を明け渡さざるを得なくなる「債務の罠」の典型例だ。
ドバイ、シンガポール、香港など金融センターに匹敵する港湾都市を目指す「コロンボ・ポート・シティー」の埋め立て工事のため、スリランカは別の中国国有企業から14億ドルの投資を受けた。見返りにその43%が99年間にわたりリースされた。債権者は中国だけではない。米ウォール街やその他の機関投資家からの借り入れも膨張している。
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