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多重債務の悪循環で、10年たっても50万円が返せない韓国の青年たち

誠実な債務者だったAさんの延滞が頻繁になったのは、2018年の上半期。彼の職場の記録に時々空白が生じはじめた時と重なる。雇用が不安定だったうえに新型コロナウイルス禍までもが重なったことで、求職難にはまっていたと見られる。「同居している友達の番号を教えます。電話がかからなかったらそちらにかけてください」。

苦労して手に入れたはずの職場で取り立ての電話を受けた彼は、あたふたと頼んできた。1万6000ウォン(約1660円)あまりの一月の利子を期限までに支払えなかったAさんは、携帯電話の着信停止を飛び越えて職場にかかってきた取り立ての電話に対して、そう言って頭を下げた。

第3金融圏に属する貸し付け業者は、財産や信用のない時、または負債が多すぎて他のところでは金を借りるのが難しい時に、最後に訪ねる制度圏の金融機関だ。その次は個人から借金するか、違法な闇金融しか残されていない。そのため、借金の端緒が貸し付け業者である人は珍しい。Aさんの他の債務を確認することはできなかったが、小額の利子さえ返せなかったのは、他の業者から借りた金のせいだと考えられる。貸し付け業者を訪ねた大半の債務者がそうだった。

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Aさんのように小額の借金に長い間苦しめられていることだった。当初は信用や担保が心もとないため、多くの金を借りることもできなかった。辛うじて融資承認が下りても、最大20%にものぼる貸し付け業者の利子の支払いに苦しみ、元金の返済など考えも及ばなかった。満期が近づいているという案内の電話をかけた際に、元金を返すと答えた青年顧客はただの1人もいなかった。

資産もなく職業も不安定な青年にとっては、数百万ウォンの負債も外すのが難しい足かせだった。50万ウォン(約5万1900円)以上の負債を3カ月以上延滞するなど、適時に返済ができなければ「金融債務不履行者」として登録されるが、20代の金融債務不履行者の41.8%は500万ウォン(約51万9000円)以下の負債のせいで各種金融取り引きで不利益を被っている。
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/44525.html

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多重債務とは、複数の貸金業者から借金をしていることで、その借金の返済が困難になっている人のことを「多重債務者」と呼ぶ。 金融庁の調査によると、3件以上の無担保・無保証の借金(カードローンなど)がある人は2020年3月末時点で全国に約120万人もいるとされ、日本でも多重債務は社会問題の1つになっている。

一方、韓国の30代以下の若年層で多重債務額が5年間で30%以上増えた。仮想通貨と株式投資ブームなどで借金をして投資に乗り出した多重債務者が大きく増えた影響だ。彼らは潜在不良につながる確率が高く、これによる副作用を最小化するためには金融機関別損失吸収能力を拡充しなければならない。

韓国金融研究院が出した「(韓国の)国内金融圏の多重債務者現況およびリスク管理方案」資料によると、4月末基準で金融圏全体多重債務者は451万人、債務額規模は598兆8000億ウォンで各々集計された。2017年末に集計した416万6000人より多重債務者が34万4000人(8.3%)増え、債務額は490兆6000億ウォンから108兆8000億ウォン(22.1%)増えている。


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[ 2022年09月14日 08:12 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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