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TPP交渉7月参加へ、進む地ならし!!

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日本がTPP(環太平洋経済連携協定)交渉に参加するために不可欠となる、日本と米国の事前協議が4月12日に決着した。

今後、米議会の承認に加え、TPPの交渉参加11カ国のうち、まだ同意が得られていないカナダやオーストラリアなど4カ国の同意がそろえば、日本は7月にもTPP交渉に参加できる見通しだ。

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日米協議で決まったのは、TPP交渉と並行して日米間で保険や政府調達、知的財産などの非関税分野の協議を進める点。さらに、米国の関心が高かった自動車分野について、最終的に米国の関税は撤廃されるが、その時期は最大限に後ろ倒しされ、長ければ10年以上も先になる可能性がある。

大幅譲歩で評価は二分

2月のオバマ大統領との首脳会談、3月のTPP交渉参加表明に続き、安倍政権は着実にTPP参加に向けたステップを踏んでいる。しかし、関心の高い農業分野については「日本には一定の農産品というセンシティビティ(聖域)がある」と繰り返すにとどまっている。

16日に開催された自由民主党の会議では「(TPP交渉に参加する)入り口で譲りすぎたのではないか」「農業を守るカードを失ったのではないか」と日米協議の結果を非難する声が上がる一方、「日本の経済産業省は(交渉の)カードをたくさん持っている。日本の交渉はそんなにヤワではない」(西川公也・自民党TPP対策委員長)と評価が分かれた。

TPP問題を担当する甘利明経済再生担当相は12日の記者会見で、「高い入場料(TPP交渉に参加するための代償)を払ったのではないか」と問われ、「もうちょっと、という部分もなきにしもあらずだが、許容範囲ではないか」と述べている。

当初4カ国で始まったTPPに米国が参加したのは2009年。今後の交渉次第という側面もあるが、交渉参加に遅れたことで、日本の「入場料」が高くついた点は否めない。

では、今後の交渉はどうなるのか。各分野で具体的に何が論点になるのか、交渉参加できていない現在、実は詳細はよくわかっていない。

ただ政治的に最大の焦点となるのはやはり農業分野だ。政府が3月に公表した影響試算によると、現在約7.1兆円ある農業生産額が、コメや豚肉、牛肉を中心に3兆円程度減少すると推計されている。海外の安い農産物が国内産の割高な農産物と置き換わり、その分、国内生産が落ち込むことが主因だ。

JA全中(全国農業協同組合中央会)は「到底納得できない。断固反対の運動を徹底的に展開していく」との姿勢を崩さない。しかし、農業界も一枚岩ではなく、「TPPへの参加は、高齢化・担い手不足対策など、農業の構造改革を進める契機になる」という声が漏れてくる。

農業と一口に言っても、聖域とされる5分野(コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖)によって、取り巻く経営環境や経営効率化の進展度合いは大きく異なる。

たとえば、全国に6000弱の生産者が存在する養豚業界。飼育頭数数千のメガファームの存在はざらで、コメなどと比べ、農業の中で大規模化と経営効率化が最も進んだ領域だ。日本養豚協会の志澤勝会長は「TPPに参加するなら、海外の生産者と競争できるように、高止まりする飼料や食肉処理などの規制緩和を進めるべき」と訴える。

コメ分野でも、国内消費量約800万トンの3分の1を使う中食・外食業界から「TPPでいくら騒いでも、肝心の国内消費が減っては何にもならない。規模拡大を進めて生産コストを下げ、もっと消費者のニーズに合った国産米作りを進めるべき」(日本炊飯協会の福田耕作理事)という声が上がる。

TPP参加に向けた安倍政権の動きを阻止できなかったJA全中は政治力の低下がささやかれる。今年7月に予定されている参議院選挙は、JAグループで農業政策を担う全中の存在意義を問う正念場でもある。

TPP後で思惑交錯

農業団体は今夏、参院選の組織内候補として、前回当選した山田俊男・参院議員を擁立する予定だ。山田議員が6年前に得票したのは約45万票。しかし、「今の全中にそこまで票を獲得する力はない。参院選でTPPを推進する自民党を支持するのかどうか。進むも地獄、退くも地獄だ」(農水省OB)。参院選はTPPと農業団体に対する世論の支持度合いを測るリトマス試験紙になる。

すでに自民党内では「TPP後」に向けた地ならしが始まっている。10日に開かれた党の農林関係の会合では、農林族幹部から「農業は関税で守っていくことが大前提。したがって今から関税撤廃した場合の国内対策に言及するとなると、相手国からつけ込まれかねない。そのうえで、仮に守れない品目が出た場合、国内対策を打つ必要があるだろうが、それは状況を見ながら対応する」という「本音」が飛び出した。

「TPPが来ようと来るまいと、日本の農業が抱えている問題は変わらない。TPPを契機に農業再構築の議論を進めるべき」(新潟県の大規模稲作経営者)。やる気のある農業生産者の視線はすでにTPP後に向けられている。

(東洋経済)


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[ 2013年04月29日 11:00 ] カテゴリ:日本経済 | TB(0) | CM(0)
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