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韓国経済を歪める「最大にして最強」の労組、尹錫悦政権と全面対決

民主労総は16の産業別労働組合を従えたナショナルセンターだ。朴槿恵政権時代には一時、加盟者数が69万人にまで減ったが、親労働者路線をとった文在寅政権になってからは加盟者数を急激に増やし、現在は110万人の会員で韓国最大の労働組合として君臨している。産別労組の賃金交渉の度に連帯ゼネストと大規模デモで会社側と政府を恫喝して主張を貫徹していくその闘争スタイルにより、「世界で最も強硬な労組」と呼ばれている。

今回の民主労総の時ならぬ“冬闘”は、11月24日、「全国公共運輸労働組合」に加入している「貨物連帯」のストライキで始まった。貨物車主(トラック運転手)は仕事を取るために運賃の削減を飲まされ、そのうえ過積載や過速度運転を日常的に強いられることも多く、常に事故の危険にさらされてきた。

そこで、自営業者の彼らも「貨物連帯」という組織を作り、政府に対し「標準運賃」を設定しこれに違反した荷主に対して厳しい処罰を要求する「安全運賃制」の導入を粘り強く要求してきた。03年から毎年、上位組織の民主労総と一緒にゼネストを繰り返してきた貨物連帯の強硬闘争に応えたのは文在寅政権だった。安全運賃制の導入を大統領公約に掲げた文在寅政権は、2020年、セメントとコンテナの貨物車主に限り、3年間の一時的な安全運賃制を施行することを発表したのだった。

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だが、2022年5月に発足した尹錫悦政権は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック以後、韓国経済が物価高騰にあえいでいる状況を見て政策の転換を打ち出した。安全運賃制による物流コスト増大は国民全体が負担しなければならないのに、本来の趣旨だった交通安全効果が不明という統計資料を根拠に、2022年末で安全運賃制を廃止する意思を明らかにしたのだ。 これに貨物連帯が強く反発し、民主総連の指揮のもとで6月7日から8日間のゼネストに突入したのだ。結局、このときは政府から安全運賃制を3年間延長するという譲歩を得た。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73096?page=2

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記事では、6月のゼネスト時は労組側に譲歩した尹錫悦政権も、今回は妥協をしなかった。貨物連帯に対して、「先業務復帰後の交渉」という立場を出し、「業務開始命令」を発動したのだ。行政命令に従わない場合には「許可取り消し」などの行政命令を下すとして強硬に対応したと伝えている。 業務開始命令とは、貨物連帯ストライキに頭を悩ませていた盧武鉉政府と当時与党であったヨルリン・ウリ党(現共に民主党)が導入した制度で、「運送事業者や従事者が正当な理由なしに貨物運送を集団拒否し国家経済に深刻な危機を招く場合、業務開始命令を発動できるようにする」という貨物運輸自動車事業法の規定に基づいている。

そもそもこの時期に、ヤン・ギョンス委員長を筆頭に、極左運動グループである京畿東部連合勢力が掌握した民主労総指導部が突然ゼネスト敢行を決断したのも、京畿東部連合出身の政治家たちのサポートを受けている民主党の李在明代表を援護するためだ、との分析もある。李代表が複数の汚職事件で検察調査を控えている中、尹錫悦政権を揺さぶり、国民の関心を分散させ、ひいては次の総選挙で民主党が多数党になれるようにしようとする狙いがあるとしている。


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[ 2022年12月13日 07:59 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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