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値上げできない韓国電力、債券発行72%増やす

資金調達に行き詰まる韓国電力が債券(韓電債)の発行を増やせば金融市場が不安になりかねないとの懸念が出ている。政界で電気料金引き上げを防いだのに伴う否定的効果だ。

韓国政府と与党「国民の力」が先月31日の政府与党協議会で4-6月期の電気・ガス料金引き上げを保留すると、料金引き上げを期待していた韓国電力は厳しい状況に陥った。電力を売って原価の70%しか回収できない韓国電力は昨年32兆6000億ウォン(約3兆2577億円)の赤字を出した。今年も上半期だけで10兆ウォン以上の赤字を予想する。韓国電力は1カ月に4回にわたり発電会社から電力を購入しその代金を支払わなければならない。

資金確保が厳しい韓国電力が代金を調達する方法は2種類だ。債券を発行するか銀行から借り入れることだ。通常銀行の貸出金利が社債発行金利より高く、韓国電力が必要な資金をすべて銀行からの借入で充当するのは負担だ。結局残るのは韓電債の発行だ。

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韓国電力によると、3月末基準で韓電債の発行残高は68兆300億ウォン。1年前の39兆6200億ウォンから72%増えた。1-3月期の発行額8兆100億ウォンは1年前の6兆8700億ウォンから17%増えた。1月の発行額は過去最大規模だった昨年11月の4兆300億ウォン、12月の3兆8700億ウォンに次いで3番目だ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/09287815c90e384cba1f6f6fcca5aadc66034169

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韓国電力も韓国ガス公社も、引き続き毎日のように赤字が増え続ける構造が続く。電気・ガス料金が上がらないと、節電や効率利用を進めようという動きが鈍る。そうなればエネルギー使用量が増え、原油や天然ガスの輸入量が増える。さらに韓国電力や韓国ガス公社の赤字額も増える悪循環に陥りかねない。韓国電力は2022年だけで、赤字を穴埋めするために30兆ウォン分以上の社債を発行した。韓国内で発行された会社債の4割以上を占め、すでに社債発行残高は75兆ウォンに達している。

韓国電力が社債を発行することで他社の資金調達に影響を与えかねない。過剰発行で社債価格が下落し、市中金利にも影響を与えかねない。景気の後退、輸出不振で経営が苦しくなっている中小中堅企業は少なくない。金融市場の安定は経済にとって何よりも重要。 韓国電力が市場のお金を吸い上げるようなことがあっては困るわけで、電気・ガス料金値上げの先送りは、だからまさに苦渋の決定といえる。


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[ 2023年04月07日 08:20 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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