トヨタが“あえて”「全方位戦略」を採る理由
トヨタ自動車が4月1日、新体制発表会を開催しました。トップの座を豊田章男会長から佐藤恒治社長へのバトンタッチを発表して以降、新体制として初めて迎えた会見では、佐藤社長自身が「2026年までに新たに10モデルのBEV(バッテリー式EV)を投入し、全世界で年間150万台 のBEV販売を販売する」と、BEV強化を高らかに宣言しています。
その一方で、一貫して豊田会長が社長時代に掲げたBEVやハイブリッド車(HEV)など電動車(EV)全体の開発・販売を強化する「全方位戦略」を踏襲する考えも強調しています。経済面での世界の二大勢力かつ二大マーケットである米国・中国が、脱CO2に向け電動化促進の方針を強化している中で、トヨタだけがことさら全方位戦略を強調していることにいかなる意味があるのか。その真意を探ります。
G7環境相会合で日本は議長国として2035年までに自動車から出るCO2を2000年比で50%以下にするとの宣言に留めたのですが、そこにはトヨタを中心とした日本が先頭を走っているHEVを“脱CO2カー”として温存し、引き続きこれをCO2削減に活用したいという考えが透けて見える。
スポンサードリンク
トヨタの全方位戦略は、同社のお家芸ともいえるHEV、今や世界が足並みを揃えて推進するBEV、そして水素を使ったFCEV、さらには水素エンジン車、これらの脱CO2カーの開発・販売にすべてに本気で取り組むというものです。海外から「日本つぶし」「トヨタつぶし」的に脱CO2カー失格と叩かれ続けるHEVを引き続き柱の1つに据えているのには、外圧に屈するわけにはいかないという業界リーダーとしての意地とプライドだけではない理由がある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/217614898d0d3eba9d5ee330b822810e54f20ada

今後、トヨタのHEV事業の大きな役割として期待されているアジアを中心とした、新興国向けのビジネスでのEV活用です。これらの国では現在ガソリン車を中心とした自動車市場そのものが拡大基調にあり、今後は一定のCO2削減が実現できる「環境にやさしい」HEV車の需要増加が見込まれています。先進国を席巻してきたトヨタのHEVを今後は対新興国に活用することで、全方位戦略費用確保に向けた大きな収益源として期待されている。
トヨタの全方位戦略の中で、他社との最大の相違点であり、HEV、BEVに加えて新たな期待を寄せているのが、水素を活用した脱CO2カーです。これには、FCEVと水素を燃やして走る水素エンジン車がある。タイ・トヨタ60周年に合わせ現地最大のコングロマリットであるCP(チャロン・ポカパン)グループとの業務提携を発表したのですが、その内容が水素となる。
豊田会長が描く最終的なゴールはタイにとどまるものではない。アジアにおけるCPの影響力を駆使して、まずはASEAN(東南アジア諸国連合)地域全体で水素を活用したCNへの貢献を実現する。そしてそれを全世界にアピールすることで、「脱CO2排出車=BEV」の流れを大きく変えるともいえる。
豊田会長肝入りのトヨタの全方位戦略が、佐藤新社長の下でどのように展開されどのような結果をもたらしていくのか。この戦略選択は一企業の浮沈にとどまらず、その成否が日本経済にも多大な影響を及ぼしかねない重大なものであり、引き続き大きな関心を持って見守っていく必要がある。
その一方で、一貫して豊田会長が社長時代に掲げたBEVやハイブリッド車(HEV)など電動車(EV)全体の開発・販売を強化する「全方位戦略」を踏襲する考えも強調しています。経済面での世界の二大勢力かつ二大マーケットである米国・中国が、脱CO2に向け電動化促進の方針を強化している中で、トヨタだけがことさら全方位戦略を強調していることにいかなる意味があるのか。その真意を探ります。
G7環境相会合で日本は議長国として2035年までに自動車から出るCO2を2000年比で50%以下にするとの宣言に留めたのですが、そこにはトヨタを中心とした日本が先頭を走っているHEVを“脱CO2カー”として温存し、引き続きこれをCO2削減に活用したいという考えが透けて見える。
スポンサードリンク
トヨタの全方位戦略は、同社のお家芸ともいえるHEV、今や世界が足並みを揃えて推進するBEV、そして水素を使ったFCEV、さらには水素エンジン車、これらの脱CO2カーの開発・販売にすべてに本気で取り組むというものです。海外から「日本つぶし」「トヨタつぶし」的に脱CO2カー失格と叩かれ続けるHEVを引き続き柱の1つに据えているのには、外圧に屈するわけにはいかないという業界リーダーとしての意地とプライドだけではない理由がある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/217614898d0d3eba9d5ee330b822810e54f20ada

今後、トヨタのHEV事業の大きな役割として期待されているアジアを中心とした、新興国向けのビジネスでのEV活用です。これらの国では現在ガソリン車を中心とした自動車市場そのものが拡大基調にあり、今後は一定のCO2削減が実現できる「環境にやさしい」HEV車の需要増加が見込まれています。先進国を席巻してきたトヨタのHEVを今後は対新興国に活用することで、全方位戦略費用確保に向けた大きな収益源として期待されている。
トヨタの全方位戦略の中で、他社との最大の相違点であり、HEV、BEVに加えて新たな期待を寄せているのが、水素を活用した脱CO2カーです。これには、FCEVと水素を燃やして走る水素エンジン車がある。タイ・トヨタ60周年に合わせ現地最大のコングロマリットであるCP(チャロン・ポカパン)グループとの業務提携を発表したのですが、その内容が水素となる。
豊田会長が描く最終的なゴールはタイにとどまるものではない。アジアにおけるCPの影響力を駆使して、まずはASEAN(東南アジア諸国連合)地域全体で水素を活用したCNへの貢献を実現する。そしてそれを全世界にアピールすることで、「脱CO2排出車=BEV」の流れを大きく変えるともいえる。
豊田会長肝入りのトヨタの全方位戦略が、佐藤新社長の下でどのように展開されどのような結果をもたらしていくのか。この戦略選択は一企業の浮沈にとどまらず、その成否が日本経済にも多大な影響を及ぼしかねない重大なものであり、引き続き大きな関心を持って見守っていく必要がある。
≪ 4月の世帯預金が1兆2000億元減、中国人のお金はどこへ? | HOME | 新たな円安サイクルに突入したドル円相場 ≫
コメントの投稿
トラックバック
≪ 4月の世帯預金が1兆2000億元減、中国人のお金はどこへ? | HOME | 新たな円安サイクルに突入したドル円相場 ≫
ブログランキング
最新コメント
- ななし:時給1350円でも集まらない.、人手不足のホテル業界 (06/02)
- ななし:日本の役割拡大で韓国半導体が孤立の危機? (06/01)
- :日本の役割拡大で韓国半導体が孤立の危機? (06/01)
- グリーンコースト:韓国経済に忍び寄るスタグフレーションの危機 (06/01)
- ななし:ウーバーとウェイモ、自動運転配車・料理宅配サービスで提携 (05/29)
- ななし:韓国、供給網不安に最も弱い国…経済安全保障指数高め危機に備えよ (05/29)
- ななし:IMFが物価抑制で、米国に一段の利上げ勧告 (05/27)
- ななし:ドル/円はなぜ購買力平価から乖離しているのか…増えない輸出、足りない設備 (05/27)
- :韓国産ロケット、打ち上げ再成功…技術実証、宇宙の産業化へ (05/27)
- :韓国産ロケット、打ち上げ再成功…技術実証、宇宙の産業化へ (05/27)
リンク
- ハンギョレ新聞
- 中央日報
- 朝鮮日報
- 聯合ニュース
- 人民網
- サーチナ
- Record China
- 東洋経済
- 経済ニュース - Yahoo!ニュース
- サーチナニュース ビジネス
- 経済ニュース - エキサイトニュース
- 経済ニュース News i - TBSの動画ニュースサイト
- 経済 - 毎日jp(毎日新聞)
- 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
- 政治 - 国内ニュース - Yahoo!ニュース
- 政治 - MSN産経ニュース
- 政治 - エキサイトニュース
- ZAKZAK (政治・社会)
- YouTube 高橋洋一チャンネル
- 中田敦彦のYouTube大学
- YouTube 堀江貴文 ホリエモン
- YouTube JAPAN 日本の凄いニュース
- YouTube トヨタイムズ
- 管理画面
カテゴリ
サイト内をキーワードや文書で検索
お問い合わせ
お問い合わせ
管理人 MON
連絡先 monma@asahinet.jp
Youtubeで街角風景のタクシーを見ると、どこでもあるのは
プリウスのタクシー。
トヨタの全方位戦略というのは、他社に人気モデルが出ると
似た車種を作ってぶつけて、つぶしにかかる。EV車はそういう
戦略で出すだろうが、まだ世界市場で決定打になるモデルがない。