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日本経済に「灰色のサイ」

2023年5月16日、環球時報は、「日本経済に『灰色のサイ』(将来高い確率で大きな問題を引き起こすと考えられるにもかかわらず、軽視されているリスクのこと)の足音が近づいている」とする、南開大学日本研究院副院長の張玉来(ジャン・ユーライ氏)による評論を掲載した。

新潟で開かれたG7財相・中央銀行総裁会議は「金融の安定」がテーマだったとした上で、今年の主要7カ国(G7)会議ホスト国である日本の経済状況はますますひどくなっていると評した。そして、日本政府の債務総額が22年度末で1270兆円にまで膨らみ、7年連続で過去最多を記録したほか、22年度経常黒字額がエネルギー価格高騰と円安の影響で前年度比54.2%減の9兆2256億円と縮小したことを紹介した。

その上で、日本の財政状況が未曾有の危機を迎えているとし、23年度の一般会計予算が11年連続で増えて初めて114兆円を突破し、このうち社会保障支出が少子高齢化などにより前年度比1.7%増の約37兆円になったほか、防衛予算は同27%増の6兆8000億円に達したとしている。

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また、予算の膨張に税収の増加が追いつかなくなり、国民の負担率が02年の35%から47.5%にまで上昇する中でさらなる大規模な増税は見込めず、日本の財政運営が国債発行に大きく依存する状況になっていることを指摘。大量の国債を発行し、超低金利政策によってそのコストを抑えているため、日本はますます金融緩和政策から抜け出せなくなり、金融リスクが一層高まっていると伝えた。
https://www.recordchina.co.jp/b914061-s25-c20-d0193.html

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日本が抱える灰色のサイとはいったい何かということだ。当然のことだが、アメリカや中国が抱える灰色のサイもあれば、部屋の中の象もある。メディアの役割と言うのは、こうしたリスクの情報を事前に投資家や国民に提供することであって、その役割をきちんと担っていく必要がある。

日本の経済規模であれば、すでに20年程度前から移民政策を転換して、大量の移民を受け入れる必要があったのだが、さまざまな勢力の思惑を考える自民党政権が続いたために、思い切った政策転換ができないでいる。アベノミクスを始めた安倍政権にそのチャンスはあった。ただ、観光客については規制緩和したために大量に押し寄せたものの、移民政策による優秀な人材の確保といった分野はそのままに放置された。人手不足、税収不足、経済成長の鈍化などなど、少子高齢化の影響は限りなく大きい。

また地方の財政赤字も含めて1200兆円を超える日本の公的機関の財政赤字は、金融マーケットに将来どんな影響を与えるのかよくわかっていない。最悪、金利が上昇して、国債発行ができなくなり「デフォルト(債務不履行)」を起こす可能性が、すでに20年以上前から指摘されている。 さらに少子高齢化は自衛隊の人手不足にも大きな影を落としている。どんなに高額な武器を購入しても、その武器を使用する人間が育たないのであれば、有事には何の役も立たない。またデジタル化の遅れから、サイバー攻撃などに弱く、その点でも日本の地政学リスクの脆さは灰色のサイと呼ぶにふさわしい懸念材料となっている。


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[ 2023年05月18日 08:37 ] カテゴリ:日本経済 | TB(0) | CM(0)
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