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60歳定年制を成功させるには!

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2010年9月、フランスで数百人の市民がサルコジ大統領(当時)の年金改革に抗議する街頭デモを行った。この改革案のポイントは年金受給開始年齢をそれまでの60歳から62歳に遅らせることだった。当時、記者は特派員として現地からソウルに向けて記事を送っていたが、ある知人から「2年も余分に働かせてくれるというのに、フランス人は何が不満なのか」という趣旨の電子メールを受け取ったことを覚えている。

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知人からのメールに記者は次のような返事を送った。韓国のサラリーマンは職場で50歳にもなれば退職のタイミングを考えねばならないが、フランスでは一般のサラリーマンも公務員と同じように手厚い雇用の保障を受けている。企業が従業員に早期の退職を強要したり、辞表を出させるため人事権を乱用したりすれば、巨額の罰金を覚悟しなければならない。上記の年金改革がフランスで議論された前の年に、韓国の通信大手KTに相当するフランス・テレコムの従業員が相次いで自殺したことが大きな話題となった。固定電話の売り上げが急速に落ち込む一方で、インターネットやIPテレビ(インターネットを利用したテレビ)の売り上げが増えたため、会社側は従業員の配置転換を行ったが、新しい仕事に適応できなかった複数の従業員が相次いで自殺したのだ。人事権の乱用と批判されたフランス・テレコムは、従業員の配置転換計画を撤回した。もしKTで同じようなことが起こればどうなっただろうか。

フランス人にとって定年とは、40年にわたり勤め続けた苦しい職場から脱出し、安楽な老後が始まることを意味する。フランス人は子どもの家庭教師や塾代など教育費の負担もなく、成長した子どもを結婚させるために巨額の金を出すこともない。これに対して韓国では大学を卒業した男性が兵役を終えれば27歳前後になり、それからやっと就職して50代の前半まで25年ほど働いてから退職する。しかも韓国人にとって50代の前半あるいは中ごろは、子どもを教育し独立させるために一生のうちで最も多くの金が必要な時期だ。そのため韓国人にとって50代の退職は、人生における「財政の絶壁」となっているのだ。

このような事情を考えると、2016年から60歳にまで定年を延長するという法律は、もろ手を挙げて喜ぶべきことだろう。しかし実際のところサラリーマンの間では半信半疑の雰囲気が支配的だ。「会社はさまざまな手段を使って社員を追い出そうとするに違いない」と誰もが根深い不信を持っているからだ。また経営者側も「政治家は大きな功績を立てたような顔をしているが、本当に煩わしいことは全て企業に押し付けている」と不満だ。このような不信や反目を乗り越え、本当に「60歳定年時代」を迎えるには、労使双方が決断して妥協を引き出さねばならない。フランスのように、定年のみが保障されて企業の競争力は低下する、といった事態だけは防がねばならないからだ。

まず労働者は100万ウォン(約9万1000円)の給与が3億ウォン(約2730万円)の金融資産を保有して得られる現金に相当する点を理解し、賃金の面で譲歩しなければならない。企業は従業員の譲歩に応えるため、文字通り定年を保障し非正規職の待遇も改善すべきだろう。仕事への情熱と愛社心が強いベビーブーム世代の雇用率を高めることは、その企業の成長はもちろん、国の競争力向上にもプラスに作用するはずだ。世代間での仕事の奪い合い問題は別の解決策を探すべきで、これは定年延長拒否の言い訳にならない。

先進国ではこの程度の国家的アジェンダ(検討課題)があれば、信望の厚い中立的な人物が委員長を務め、利害当事者の代表や専門家と共に「定年延長と労使共生委員会」のようなものを立ち上げるだろう。この委員会は世論から広範囲に意見を吸い上げ、何らかの政策を引き出して政府に提案するに違いない。韓国でもこのような解決策を追求してみてはどうか。時間は2年しか残っていないのだ。

(朝鮮日報)


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[ 2013年06月30日 10:21 ] カテゴリ:韓国社会 | TB(0) | CM(0)
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