牛の亡骸、皮肉な満開桜…緊迫! 原発20キロ圏内を行く!!
今月22日午前零時をもって福島第1原発から半径20キロ圏内が法的に立ち入り禁止の「警戒区域」になった。その直前、同原発正門や周辺の町、牧場に足を運んだ。いまや全世界が忌避する放射能汚染の中心地は、皮肉にも美しい桜が満開となっていた。(ジャーナリスト 村上和巳)
「原子力災害特別措置法により立入禁止」
福島県南相馬市南部の国道6号、そこの検問所に掲げられていた看板だ。ここがほぼ20キロの境界線で警戒中の警察官に取材目的と伝えると、記者証と免許証をチェックし、「後は自己責任で」。
私と同行者が乗った車はあっけなく検問を通過した。
以後、6号線周辺の光景は一変、地震による道路のひび割れ、陥没と海側の未撤去のがれきや流木が激増する。
20キロ圏内の浪江町の、ある牧場に寄ってみた。300頭以上の肉牛が飼育され、牧場関係者が1日1回、給餌に訪れるというが、それだけでは不十分なのだろう。牧場の一角には5頭の牛の亡骸が並べられ、一部白骨化が進んでいた。餌をもらえると思ったのか、牛たちが大挙して近づいてくる。カメラで撮影した去り際、牛たちはただじっとこちらを眺めている。まるで「なんだよ。お前ら写真撮るだけかよ」と訴えているかのようだ。

一方、JR浪江駅周辺はまさにゴーストタウンで、商店街にあった薬局は店舗外にトイレットペーパーや洗剤を陳列したまま。事故直後、着の身着のまま逃げ出したのだろう。2、3日で戻れると避難したのかもしれないが、事故から1カ月以上も経過し、警戒区域設定で「期待」は完全に打ち破られた。
再び6号を南下。20分足らずで、第1原発がある双葉町に入った。矢印が付記された「福島第一原子力発電所」という標識に従って進む。厳重な検問で近づくことは不可能と思い込んでいたが、5分とたたずに防護服と防護マスクに身を包んだ警備員らしき人が待つ正門前にたどり着いた。
気構えもガイガーカウンターも持たずに突入してしまい、一端引き返したが、取材を申し込んでみようと再度正門へ。なるべく放射線に被曝しないよう、取材申し込みの旨を紙に書き、車内から提示した。駆け寄ってきた警備員らしき人に紙を示すと「窓を開けろ」とのジェスチャー。指示に従うと「一切撮影しないでください」の繰り返し。だが、シャッターを切り続けた。鉄柵の後ろの敷地内には、美しい桜並木が続いていた。

そのまま北上し、20キロ圏外の南相馬市に戻った。保健所で緊急被ばくスクリーニングを申し込んだが、業務時間は終了し、担当者も不在とのこと。第1原発正門前に行ったことを保健所職員に伝えると「外に出ました?」。こちらが窓を開けただけと答えると、職員は「大丈夫でしょう。風呂に入ってくださいね。心配なら明日来てください。朝9時からです」。専任者不在とはいえ、かなり大ざっぱな対応だった。翌日、郡山市営体育館で前日と同じ服装のままスクリーニングを受けた。測定器の針はほとんど動かない。確かに風呂には入ったが、それが本当に効果があったかどうかは定かではない。
(ZAKZAK)
「原子力災害特別措置法により立入禁止」
福島県南相馬市南部の国道6号、そこの検問所に掲げられていた看板だ。ここがほぼ20キロの境界線で警戒中の警察官に取材目的と伝えると、記者証と免許証をチェックし、「後は自己責任で」。
私と同行者が乗った車はあっけなく検問を通過した。
以後、6号線周辺の光景は一変、地震による道路のひび割れ、陥没と海側の未撤去のがれきや流木が激増する。
20キロ圏内の浪江町の、ある牧場に寄ってみた。300頭以上の肉牛が飼育され、牧場関係者が1日1回、給餌に訪れるというが、それだけでは不十分なのだろう。牧場の一角には5頭の牛の亡骸が並べられ、一部白骨化が進んでいた。餌をもらえると思ったのか、牛たちが大挙して近づいてくる。カメラで撮影した去り際、牛たちはただじっとこちらを眺めている。まるで「なんだよ。お前ら写真撮るだけかよ」と訴えているかのようだ。

一方、JR浪江駅周辺はまさにゴーストタウンで、商店街にあった薬局は店舗外にトイレットペーパーや洗剤を陳列したまま。事故直後、着の身着のまま逃げ出したのだろう。2、3日で戻れると避難したのかもしれないが、事故から1カ月以上も経過し、警戒区域設定で「期待」は完全に打ち破られた。
再び6号を南下。20分足らずで、第1原発がある双葉町に入った。矢印が付記された「福島第一原子力発電所」という標識に従って進む。厳重な検問で近づくことは不可能と思い込んでいたが、5分とたたずに防護服と防護マスクに身を包んだ警備員らしき人が待つ正門前にたどり着いた。
気構えもガイガーカウンターも持たずに突入してしまい、一端引き返したが、取材を申し込んでみようと再度正門へ。なるべく放射線に被曝しないよう、取材申し込みの旨を紙に書き、車内から提示した。駆け寄ってきた警備員らしき人に紙を示すと「窓を開けろ」とのジェスチャー。指示に従うと「一切撮影しないでください」の繰り返し。だが、シャッターを切り続けた。鉄柵の後ろの敷地内には、美しい桜並木が続いていた。

そのまま北上し、20キロ圏外の南相馬市に戻った。保健所で緊急被ばくスクリーニングを申し込んだが、業務時間は終了し、担当者も不在とのこと。第1原発正門前に行ったことを保健所職員に伝えると「外に出ました?」。こちらが窓を開けただけと答えると、職員は「大丈夫でしょう。風呂に入ってくださいね。心配なら明日来てください。朝9時からです」。専任者不在とはいえ、かなり大ざっぱな対応だった。翌日、郡山市営体育館で前日と同じ服装のままスクリーニングを受けた。測定器の針はほとんど動かない。確かに風呂には入ったが、それが本当に効果があったかどうかは定かではない。
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