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東レ尖端素材「自動車計量化の夢のプラスチック生産…4年で売上5兆ウォン達成する」

グローバル化学素材企業の東レ尖端素材が2020年までに連結基準で売り上げ5兆ウォン(約4404億円)、営業利益5000億ウォンを達成するというビジョンを明らかにした。東レ尖端素材の李泳官(イ・ヨングァン)会長(67)は6日、全羅北道群山(チョンラブクド・クンサン)のセマングムコンベンションセンターで懇談会を開き、こうした内容を骨子とした「ビジョン2020」を発表した。同社の昨年の売り上げは2兆798億ウォン、営業利益は1290億ウォンだったが、今後4年以内に売り上げは2倍以上、営業利益は4倍以上に拡大するという計画だ。

李会長は「われわれのビジョンは韓国最大のエンジニアリングプラスチックメーカーに成長するということ。このために2020年まで1兆ウォン以上を追加で投資する計画だ」と強調した。投資財源の調達にも自信を見せた。李会長は「今年だけで2150億ウォンほどの営業利益が予想される。投資資金を調達するのにまったく無理はなく、独自資金だけで十分に投資ができるだけに、会社を上場する計画もない」と明らかにした。東レ尖端素材は日本の東レが株式の全量を持っている。

売り上げを増やせる「武器」も確実に備えた。この日竣工式を行ったポリフェニレンサルファイド(PPS)群山工場が代表的だ。「スーパーエンジニアリングプラスチック」と呼ばれるPPS樹脂とコンパウンドは「自動車軽量化の核心素材」に挙げられるが、これまでは全量を輸入に依存してきた。工事開始から2年余りで竣工したこの工場は世界で初めてPPSの基礎原料である硫化水素ナトリウム、パラジクロロベンゼンだけでなく、中間財であるPPS樹脂、完成品であるコンパウンドまで生産できる一括生産体制を整えている。

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東レ尖端素材は現在樹脂8600トン、コンパウンド3300トン規模のこの工場の生産量を2018年までに樹脂基準で1万7200トン水準に育てる計画だ。親会社である東レの東海工場の年産1万9000トンと同規模だ。これまでの投資額と増設にかかる投資額を加え東レ尖端素材は総額3000億ウォンを群山工場に投資する。

この工場は東レ尖端素材だけでなく東レにも大きな力になるものとみられる。この工場が本格的な生産を始めることで現在25%台である東レのPPS世界市場でのシェアは2020年ごろには35%ほどに拡大すると予想される。計画通りに工場増設が完了すれば東レグループはPPS分野で圧倒的なグローバル1位に上り詰めることになる。一方、この日の竣工式には周亨煥(チュ・ヒョンファン)産業通商資源部長官をはじめ、宋河珍(ソン・ハジン)全羅北道知事、鈴木秀生駐韓日本臨時代理大使、日覚昭広東レ社長ら200人余りが参加した。
中央日報
http://japanese.joins.com/article/988/217988.html?servcode=300§code=320

【管理人 補足記事&コメント】
ポリフェニレンスルファイド(PPS)は、ベンゼン環と硫黄原子が交互に結合した単純な直鎖状構造を持つ、結晶性の熱可塑性樹脂に属する合成樹脂。繊維・フィルム成形用を除けば、ほとんどの使用例においてフィラー強化グレードが用いられている。

開発当初、PPSは直鎖状に分子量を高めることが技術的に困難だったため、射出成形に充分な粘度を付与することが出来なかった。しかし、様々な検討が行なわれ、酸素存在下で熱処理を行なうと架橋が進み溶融粘度が高まることが見いだされ、さらに重合系列中に塩化リチウム・有機酸塩・水などを添加すると直鎖状のまま分子量の向上が図れる現象が発見された。現在では、前者は酸化架橋型PPS、後者は直鎖型PPSと区分されている。酸化架橋型は射出成形用に、直鎖型は射出成形用に加え繊維加工やフィルム成形用として用いられている。

PPS繊維 トルコン®は、耐熱性、耐薬品性、耐加水分解性、難燃性等に優れる高機能繊維です。融点は285度で、190度の連続使用にも耐え、高温下での加水分解への耐性や、酸・アルカリ・有機溶剤等への耐性も高く、バグフィルター用途をはじめ、幅広い分野で使用されている。また、原糸・原綿だけでなく、織物・編物・不織布など高次品での展開も行っており、耐熱性、耐薬品性が要求される様々な用途で注目されている。




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[ 2016年07月07日 11:41 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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