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政府支援で最低賃金引き上げ・・・ツケは韓国民

韓国では来年の最低賃金が時給7530ウォン(約750円)に決まった。今年(6470ウォン)に比べ、16.4%の引き上げとなる。引き上げ額は過去最高、引き上げ率は17年ぶりの高水準だ。最低賃金が上昇することに反対する人はいない。しかし、賃金を払う人が負担できなければ、企業はつぶれ、雇用がなくなる。今回の最低賃金論議は、当初から経済論理不在で進んだ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の大統領選での公約に沿って、最低賃金を年平均15.7%引き上げ、3年で1万ウォン台に乗せるのだという。

最低賃金が1万ウォンに達すると雇用主と被雇用者で収入が逆転するケースも少なからず生じる。新政権はそういうとんでもないことを強引に推進している。 労使と公益委員が出席する独立的な審査機構である最低賃金委員会は旗振り役に回った。1桁台の引き上げを主張してきた雇用主側も最終表決の直前に12.8%の引き上げ案(7300ウォン)を提示した。魚秀鳳(オ・スボン)最低賃金委員長は「労使双方が政府の意向を反映した案を出したと言える」と指摘した。

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雇用主は白旗を揚げて降参した格好だ。それでも公益委員は労働者側を支持し、15対12で労働界の案が採択された。最後には雇用主側の中小企業、小規模事業者の代表委員4人が「政権のイエスマン的存在に転落した最低賃金委員会は解散されるべきだ」として、辞任意向を表明した。

最低賃金で勤める勤労者の85%は中小企業や零細企業で働いている。これら企業が強いられる追加負担は年間で15兆2000億ウォンと推定される。16.4%引き上げ案が決定されると、中小企業中央会、中堅企業連合会、小商工人連合会が一斉に声明を出し、「小商工人と中小企業の支払い能力を全く考慮しておらず災難レベルだ」と反発した。現在中小企業の42%は営業利益で利払いも賄えずにいる。商工業経営者の27%は毎月の営業利益が100万ウォンにも満たない。最低賃金の決定過程でこうした零細企業、中小企業の劣悪な状況は考慮対象にならなかった。
http://www.chosunonline.com/

【管理人 補足記事&コメント】
珍しく朝鮮日報が警笛を鳴らしている。日本でも最低賃金問題は常について回っている。日本経済新聞は社説で、成長分野に労働力を移していく施策や、働き手がより付加価値のある仕事をするための教育訓練の支援などだ。日本の成長力を高めるという視点に立って、政府は労働分野の改革をさらに進めるべきだとしている。そのうえで転職や再就職の支援策として、実行計画は中途採用でのインターンシップ(就業体験)の拡充などを挙げている。さらにハローワーク業務の民間開放を進め、競争を活発にして職業紹介サービスの質を高めてはどうかとも提案している。

労働分野の改革は税制や社会保障制度の改革と一体的に進める必要もある。女性の就業を促すため配偶者控除は抜本的に見直すべきだ。年金制度も高齢者の就労を促進する工夫が要る。外国人の受け入れ政策も見直しが求められる。問題の多い技能実習制度に代わり、一定の職務能力を備えた人材を受け入れる新たな仕組みの検討が必要だ。労働改革は課題がなお多い。最低賃金をあげて、正社員の仕事量を低下させる安倍政権下の動きでは、成長戦略がさらに鈍化する。労働改革で生産効率を含めて何をすべきかは、高付加価値生産であるから、日本とて中小企業70%の国となる、中小企業改革が不可欠となるわけで、日本政府が実施する課題は多い。




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[ 2017年07月17日 10:20 ] カテゴリ:韓国政治 | TB(0) | CM(0)
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