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韓国も抱える「政治的景気後退」の危機!!

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このところ世界経済の最大の話題は、米国の「財政の崖(フィスカルクリフ)」だ。ブッシュ政権時代の減税措置が今年で満了する上、財政赤字を削減するための予算統制法の施行により来年大規模な財政引き締めが行われれば、米国経済が再び不況に陥りかねない、というのがその内容。迫り来る危機がはっきり見えているにもかかわらず、これを打開するための与野党協議は遅々として進まない。政治が原因で不況に陥るということで「政治的景気後退(ポリティカルリセッション)」という言葉まで登場した。

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政治的危険性ということなら、韓国経済も米国に劣らない。何にも増して、大統領選の公約を取り巻く不況の実情が問題だ。選挙で当選した与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)氏は「経済民主化」と「福祉」を中心に、計131兆ウォン(約10兆円)を投じる201項目の公約を打ち出した。選挙公約なるものが大抵そうであるように、朴氏の公約にも、票集めのための無理な公約が少なからず存在し、財源の見込みもはっきりしない。

そのため、選挙公約を原点から見直すべきという注文が相次いでいるが、それは容易なことではない。朴氏は、国民との約束を必ず守る政治家ということで信頼を獲得し、トップに上った。加えて今回の大統領選挙で、朴氏の公約と、最大野党の民主統合党から出馬した文在寅(ムン・ジェイン)氏の公約は、経済民主化と福祉という大きな枠組みや実践方法の面で、一致する部分が多い。与野党双方の候補が掲げた約束が似通っているだけに、公約実践の圧力もより大きくなる。

与野党が息を合わせて「ばらまき公約」を強引に推進すれば、財政が崩壊し、国の競争力も地に落ちる危険性がある。逆に、新政権が公約の妥当性を再検討して優先順位を付けようとしても、同じように心配することになる。国民との約束を守らないという反発とともに、激しい対立という見慣れた場面が再現され、韓国経済を崖っぷちに追い詰める事態になりかねない。

韓国経済が「政治的景気後退」を避けるには、与野党の大妥協が必要だ。超党派の協力により、成長と福祉の調和を実現し、安定と変化のバランスを保てる現実的な案を模索すべきだ。果たして、韓国政界にそれを期待できるだろうか?

米国のビル・クリントン元大統領は「大統領は、非常に忘れっぽくあるべき」と語った。文字通りひどい健忘症にかかるべきと言いたいわけではない。国政運営上の交渉や妥協のため、自分に対する政治的中傷や攻撃といった悪い記憶はさっさと忘れてしまわなければならない、という意味だ。一言で言うと「確執」を引きずるなというということだ。

1980年代の米国で、当時のロナルド・レーガン大統領とティップ・オニール下院議長は性格や価値観が全く違っていた。強硬保守主義者の大統領と、骨の髄まで民主党員の下院議長は、社会保障支出や税金をはじめとするほとんどの懸案で真っ向からぶつかった。しかし、互いに声を張り上げ激しく衝突しても、決定的な瞬間では互いに一歩ずつ譲り、妥協案を作り出した。日課が終わった後、ホワイトハウスで酒を酌み交わしたこともあった。二人は、相手の主張に決して同意しなかったが、国政に対する責任感は共有していた。

レーガン大統領とオニール下院議長が示したように「忘れっぽくあるべき」という言葉は、野党にもそっくりそのまま当てはまる。大統領が先に手を差し出した場合、野党も快くその手を取ることができなければならない。そうした点で、朴氏が文氏に電話をかけて「韓国国民のため、協力と共生の政治ができるように努力しよう」と要請し、文氏が「国政で、政派と政党を超えて協力できるようにしたい」と答えたのは、前向きな兆しだ。二人だけでなく与野党双方が、この心を末長く持ち続けることを望む。

(朝鮮日報)







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[ 2012年12月30日 10:57 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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