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「東アジアの標準」を目指す中国との関係!

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12歳のとき父親に促されて中国に留学した新羅末の文人、崔致遠(チェ・チウォン)=857-?=は、28歳のとき新羅に戻り、故郷に錦を飾った。東アジアで勢力を拡大していた唐は、その影響下にあった国々から集めた留学生たちを対象に「賓貢科」という科挙試験を実施していたが、崔致遠はその賓貢科に首席で合格した。そして唐の地方・中央官吏を務め、名をとどろかせた。崔致遠の当時の意識は、帰国してから書いた詩『泛海(海に船を浮かべる)』を読めば分かる。この詩は先ごろ朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が中国を訪問した際、習近平国家主席が「青い海に船を浮かべれば、長風は万里に通ず(掛席浮滄海 長風万里通)」という冒頭部分を引用したことで有名になった。だが、この詩で注目すべき部分は、その次に出てくる「乗槎思漢使 採薬憶秦童(いかだに乗っていた漢の使臣が思い出され、不老不死の薬を探していた秦の子どもも思い浮かぶ)」という一節だ。

16年ぶりに故郷に帰った崔致遠は、なぜ祖国ではなく中国の故事を思い浮かべたのか。この疑問に対する答えは、当時の崔致遠の身分に隠されている。崔致遠は新羅に派遣される唐の皇帝の使臣だった。また、幼い時期を中国で過ごした崔致遠は、新羅よりも唐の文化に慣れ親しんでいた。学者たちは崔致遠が新羅に帰国したことについて「一時帰国の予定が、後見人だった唐の僖宗が死去したため新羅にとどまった」とみている。崔致遠は帰国後長い間、唐の官職名を使用したほか、新羅を唐帝国の一部と見なす「大唐新羅国」「有唐新羅国」などの表現を文中で好んで用いていた。

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19世紀末に東アジアが西洋文明の影響を受け始めるまで、東アジアでは中国が唯一の「標準」だった。崔致遠は、その中国文明を韓国に植え付けた先駆者だ。中国文明の象徴である孔子をまつった「文廟」に、崔致遠が韓国の儒学者として初めて入ったという事実からも、崔致遠が後世の儒学者たちにその功績を認められたことが分かる。また、崔致遠が官吏として赴いていた中国の地方では、崔致遠をたたえる行事が行われている。それほど崔致遠は中国人にも愛される韓国人なのだ。

歴史に詳しい中国の指導部がこうした事実を知らないはずはない。そのため、習近平国家主席が崔致遠のことに触れたのは「はるか昔からの韓中の結び付き」を強調するためだけではなかった、と考えられる。つまり「東アジアの文明の標準が再び中国に戻り始めている」という事実を韓国も直視し、偉大な祖先に学ぶよう促したと解釈できる。

「21世紀の崔致遠」を呼ぼうと手招きしている中国に対し、韓国内部ではこれに応える動きがすでに起きている。米国に対する拒否反応が強い左派は、中国が構築しようとしている「新たな中華秩序」に組み込まれるべきと主張している。また、拡大する中国経済の威力を実感している右派は「親中」「知中」を力説し、中国語を学ぶことに余念がない。韓半島(朝鮮半島)の統一は、中国の同意がなくては困難な一方、米国が韓半島に及ぼす影響力は徐々に低下している。こうした点を挙げて「統一韓国は、中国の影響下に入るのが自然だ」と主張する学者も増えている。

韓国の祖先たちが数千年の間、外国との関係で最も頭を悩ませてきたのが、中国を相手にどう振る舞うべきかということだった。ここ1世紀余り忘れていた中国との問題が、ここにきて再びわが民族の今後を左右する重要な要素として浮上していると実感せざるを得ない。だが崔致遠の時代とは比較できないほど現在の国際情勢は複雑化し、われわれがどういう道を歩むべきかという選択も非常に困難になっている。中国は今、果たして唐の時代のように東アジアの文明の標準となり得るのだろうか。実利的な面だけでなく長い歴史的観点からも、対中関係について本格的に考える時期にきている。

(朝鮮日報)



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[ 2013年07月28日 19:02 ] カテゴリ:中国 | TB(0) | CM(1)
ライターは朝鮮日報の李先敏(イ・ソンミン)先任記者。
この人は中国一本かぶりに反対のようです。
チベット弾圧、ウイグル弾圧、ベトナムとの摩擦、中印国境出兵、
これらが「現代中国の標準」です。
韓国の将来を考えるとき、見ておくべき現代情勢はこれらの
中国の現状だということ。
[ 2013/07/29 10:36 ] [ 編集 ]
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