大韓帝国は今の韓国の歴史的ルーツ!
1897年10月12日に始まり、1910年8月29日に終わった大韓帝国は、人々に忘れ去られた「悲運の帝国」だ。大韓帝国の寿命は13年にもならず、日露戦争が始まった1904年からは「植物状態」だったからだ。
当初は野心にあふれていた。ロシア公使館に1年間逃れていた朝鮮第26代国王・高宗は1897年に慶運宮に戻り、元号を「光武」に改めた。そして皇帝と称した。500年以上仕えてきた中国の影響圏から脱し、堂々たる主権国家であることを宣言したのだ。高宗は当時の時代精神である富国強兵の先駆けだった。しかし、時は高宗と改革勢力を待ってはくれなかった。改革への意志の強さも能力も不十分だった。1902年の日英同盟、05年の第2次日英同盟、桂・タフト協定、ポーツマス条約などで日本は韓半島(朝鮮半島)の支配権を得るために西欧列強を説得した。高宗の改革は「コップの中の嵐」に終わった。そして07年に高宗が強制的に退位させられた時、大韓帝国の運命は終わった。失敗を振り返ってざんげする時間も、功罪を検討する省察の機会もないまま大韓帝国は消えた。大韓帝国は私たちに何を残したのだろうか。亡国から103年目にあたる29日を迎え、政治学者と歴史学者が紙面で議論を行った。
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■キム・ミョンソプ延世大学政治外交科教授
1897年10月12日、朝鮮国王・高宗は中国の「天子」だけが主宰できた「天祭」を圜丘壇で執り行い、光武皇帝となった。国号も明の皇帝が決めた「朝鮮」から「馬韓」「辰韓」「弁韓」のをすべて継承する「大韓」に変えた。
国際社会は、主権平等のヴェストファーレン原理(Rex est Imperator in regno suo=王は自身の領内で皇帝だ)に準じて大韓帝国を承認し、列強が朝鮮と結んだ複数の「条約」は大韓帝国へと継承された。1899年には清国と対等に近代的通商条約を結び、ベルギー・デンマークなどへも国交を広げた。万国郵便連合(UPU)などの国際機関では今も、大韓帝国が加入した1900年を韓国の加入年度として認めている。
それにもかかわらず現在の韓国で大韓帝国が低く評価されているのはなぜだろうか? 第一に、韓国の光復(日本による植民地支配からの解放)に寄与した大韓民国臨時政府、そして護国・産業化・民主化を成し遂げた現在の韓国に比べ、大韓帝国は忘れ去ってしまいたい「亡国」の歴史に満ちているためだ。第二に、光武皇帝は国内的に権力を強化しようとした面ばかり見られること。第三に、大韓帝国樹立当時から崔益鉉(チェ・イクヒョン)、柳麟錫(ユ・インソク)らに代表された中華主義的知識人は「小中華の国から皇帝を名乗ることは愚かにも自らを高めること」と評してきたこと。第四に、北朝鮮の「朝鮮通史」は朝鮮民族史観に立脚し、大韓帝国が存在したという事実さえ消し去ってしまったことだ。
だが、時空間的にもう少し視野を広げて大韓帝国の世界史における意味を見る必要がある。まず、大韓帝国は1637年の「南漢山城と三田渡の屈辱」(朝鮮第16代国王・仁祖が清皇帝ホンタイジに許しを請うた出来事)以来、 260年ぶりに清国と対等な関係を実現させた。それを記念してソウル市内に現存する「独立門」が建てられた。次に、1689年以降、朝鮮が安住してきたネルチンスク条約の平和体制がアヘン戦争やロシアの領土拡大再開、日清戦争などで崩壊した状況で、朝鮮の文弱を克服しようというのが光武皇帝の考えだった。第三に、万民共同会などで国民主権国家へ発展できないという対内的な限界があったものの、大韓帝国が確立した対外的な主権は独島(日本名:竹島)や間島といった北東アジア領土問題の国際的解釈にもつながっている。第四に、統一を考えると、国際社会が認めた韓国の分断前の状態は、大韓民国臨時政府ではなく大韓帝国だった。第五に、光武皇帝が啓蒙(けいもう)君主ではなかったと批判されるとしても、後代の視点で作り上げた理想的な物差しだけで裁断せずに、直前の憲宗や哲宗、同時代を生きたチベットのダライ・ラマ13世とも比較してみなければならない。
帝国が衝突した時空間で大韓帝国が含蓄した世界史的意味を正当に認識してはじめて、韓国が日本に支配され、日本帝国内の「朝鮮」になることを強要された不当性を国際社会にきちんと説明できる。「大韓の人よ、大韓をとわに守れ」という愛国歌の歌詞が作られた大韓帝国当時の念願を忘れてはならない。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/08/29/2013082901565.html
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