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韓国経済に「家計負債」の死角…GDP回復も危うさ

韓国経済の「危うい回復」が続いている。韓国銀行(中央銀行)が26日発表した7~9月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は、前期比1.4%増と市場予想を大きく上回った。絶好調な半導体メモリー輸出が成長率を押し上げた。17年通年では3年ぶりに3%台に乗せそうだが、家計負債の急増が一見すると堅調な景気を冷やすリスクも潜んでいる。 成長率が市場予想(0.6~0.8%)を大きく上回った主因は、韓国企業が高い世界シェアを握る半導体メモリー輸出の急増だ。半導体メモリーの需給が逼迫。世界2強のサムスン電子とSKハイニックスが輸出を急拡大し、輸出は前期の2.9%減から、6.1%増に転じた。

予想以上の高成長率にもかかわらず、市場の反応は鈍かった。26日の韓国総合株価指数(KOSPI)は前日比0.47%下落の2480.63で引けた。半導体の好況は織り込み済み。むしろ市場は持続力に目を向ける。懸念材料の1つが、家計負債の急増リスクだ。負債の大半が不動産融資で、首都ソウルの江南地区や釜山など大都市圏の一部地域では不動産投資が過熱。マンションや商業施設を投資目的で購入する人が、金融機関からの借り入れを膨らませている。

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家計負債は15年から急増しはじめ、16年末時点で1566兆ウォン(約158兆円)とGDP対比で96%に達した。16年だけで139兆ウォンも増え、07~14年の平均(60兆ウォン)に比べて2倍以上となった。海外の格付け会社や投資家も、急激な増加幅を問題視する。 韓国政府は24日、「家計負債総合対策」を発表した。複数の住宅を所有する人への融資規制の強化が柱だ。融資を絞って不動産投資の過熱による家計負債の増加を抑える狙いだ。

「すぐに(金融)システム問題につながる可能性は低いが、急激な増加が続いているため先制的な対応が必要な状況だ」。金東兗(キム・ドンヨン)経済副首相兼企画財政相は記者会見で、家計負債の膨張が危機的な状況に陥っているわけではなく、あくまで予防的な措置だと強調した。 しかし、すでに家計負債の総額は可処分所得を大きく上回り、消費の下押し要因となっている。家計負債問題を軟着陸できれば消費にはプラスとなるが、今度はマンション建設が減って建設投資が下振れする可能性もある。
https://www.nikkei.com/

2014年7月に経済担当副首相に就任した崔炅煥氏は、就任早々に新しい景気刺激策を打ち出した。そのなかで、住宅ローンの貸出上限規制を実質的に緩和した。また、韓国銀行が8 月と10 月に政策金利の引き下げを行った。これらの政策の影響で、銀行の住宅ローンを中心に、家計債務の増加に拍車がかかった。 韓国の家計債務には、国際的にみても高水準であるという問題に加えて、韓国特有の住宅制度や借入形態などを背景とした構造的な問題が存在する。

韓国の家計債務の構造的な問題としては、①約7割の住宅ローンで元本返済が行われていないこと、②7割以上の住宅ローンが変動金利で取り組まれていること、③住宅ローン以外の借り入れが多いこと、④ノンバンクの比率が高いこと、などがあげられる。2015年時点で韓国で住宅担保ローンを利用している世帯のうち約190万世帯で元利返済が困難な状態にあると推定されるとしている。今回の統計で、安心転換融資への転換を申し込まなかった世帯は、事実上元利返済を行える状況にはない。また元本返済年が2019年に集中している。




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[ 2017年10月28日 10:42 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(0)
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