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失速「韓国サムスン」がはまる市場の罠 「ソニー」「シャープ」の姿が重なる…

韓国のサムスン電子は、“わな”に足を踏み入れてしまったのかもしれない。スペインのバルセロナで今月上旬に開催された世界最大の携帯端末見本市「モバイル・ワールド・コングレス」に合わせて公開した同社のスマートフォンの最新モデル「ギャラクシーS6」。そこで示された高級化路線に、かつてのソニーやシャープの姿が重なってみえた。

■スマホ販売、世界首位から陥落
2014年に3年ぶりの減益に沈んだサムスン電子の不振は、主力のスマートフォン事業の収益悪化が主因だ。米調査会社のガートナーによれば14年10~12月期のスマートフォンの世界販売台数でサムスンは米アップルに抜かれ、11年から守り続けていた首位から転落、販売台数は前年同期比12%減と落ち込んだ。巻き返しに向けて、アップルの「iPhone(アイフォーン)6」を意識して高級感を高めたギャラクシーS6を投入するのは当然の対抗策かもしれない。S6は、アップルのお株を奪うメタルボディーや強化ガラスを採用し前モデルで「安っぽい」とされたイメージを払拭。ワイヤレス充電や独自の決済サービス「サムスンペイ」などの搭載で性能を高め、業界で初めて両側面に曲面ディスプレーを使い立体感を演出した機種「S6エッジ」も用意した。公開を受けて、米ウォールストリート・ジャーナルが「サムスンがこれまでに作った携帯電話の中で最も美しい」と報じるなど、来月の発売を前にメディアの評判は上々。韓国大手紙の中央日報(電子版)によると、サムスンでIT・モバイル事業を担当する申宗均(シン・ジョンギュン)電子IM部門長(社長)も、前モデルに比べ販売ははるかに増え、「今年は(サムスンスマートフォンの)売上高シェアも非常に良くなると期待している」と自信を示しているという。

それでも、S6の投入がサムスンの快進撃につながるとみるのは早計だ。サムスンのスマホ事業の競争力低下はアイフォーン6の販売好調だけが要因ではない。ガートナーの14年10~12月期の市場調査で販売シェア3~5位を占めた聯想(レノボ)、華為技術(ファーウェイ)、北京小米科技(シャオミ)といった中国勢の低価格攻勢による激しい追い上げで、上下から挟み撃ちされる「サンドイッチ状態」の隘路(あいろ)にはまり込んでしまったためだ。

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■最後は価格競争の「体力勝負」
ソニーやシャープなど日本の大手電機メーカーは、主力の薄型テレビや液晶事業でサムスンや台湾勢の追い上げを受けると、価格競争を避けるため一段の大画面化や、より高精細の技術による高付加価値に活路を見いだそうとしてきた。 しかし、そうした高級化路線の技術も、製造装置や部品の技術輸出によって結局は韓国・台湾メーカーが低コストで踏襲し、価格競争の体力勝負に持ち込まれた。早晩、追いつかれる程度の高級化は一種の時間稼ぎにしかならない。高付加価値化でいったんは収益性が高まっても、高価格帯の製品は需要が限られる。市場のボリュームゾーンを競合に明け渡してしまえば、事業規模が物を言う投資競争・コスト競争で勝つのは難しい。

ソニーはこの“わな”にはまり込み、価格競争による収益悪化と高付加価値に伴う規模の縮小・リストラを繰り返しながら、じりじりと後退しテレビ事業を分社化。シャープは独自技術の優位性を過信した結果、いまや経営危機を招いている。テレビに代わる全く新たな映像表示デバイスのスマホを創出したのがアップルのスティーブ・ジョブズ氏ではなく、ソニーだったら状況は違っただろうが、スマホでも出遅れたことでソニーはブランドイメージでアップルに頭を押さえられ、価格競争で中韓メーカーに突き上げられるサンドイッチ状況に苦しめられた。もちろん、サムスンの経営陣はソニーと同じ轍は踏まないよう戦略を練っているかもしれない。ただ、満を持して投入した今回のギャラクシーS6には、「アイフォーンとそっくり」と、二番煎じを指摘する声もある。一方で、中低価格帯のスマホで急速にシェアを伸ばしてきたシャオミやファーフェイの中国勢や台湾のHTCは高級機種に製品を拡大する動きをみせており、S6で差を広げたつもりの高価格帯機種も中国勢の攻勢を受けるのは時間の問題かもしれない。

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■中韓の技術格差はわずか「2年未満」
実際、韓国の中央日報(電子版)は、韓国産業技術評価管理院の分析として主要10業種(2013年基準)で中韓の技術格差(韓国のリード)は2年未満と報じている。それによると両国の差は、バイオ分野で0.7年、移動通信で0.9年、半導体・自動車でも1.5年未満といい、韓国企業の成長が止まれば2年以内に主要産業のすべてで中国に追いつかれる可能性があるという。「サムスンに学べ」。2010年、経済産業省は円高と過当競争で電機をはじめとする多くの日本企業が業績低迷にあえいでいた状況を踏まえ、産業構造審議会に産業競争力部会を新設。そこでは業界再編で集約化が進み、法人税率の水準や、人材・マーケティングの国際化でも優位に立つ韓国企業の代表としてサムスンを取り上げ、日本の官民連携がどうあるべきか、将来的に日本は何で稼ぐのか、競争力のある法人税制のあり方などが議論された。

それから5年。「アベノミクス」で日本は超円高を脱し、法人税減税にも着手。個々の企業で濃淡はあるが、事業再編やM&A(企業の合併・買収)で企業向け事業などの競争力を高め、今や電機業界は春闘で2年連続のベースアップ実施を検討できるまでに復活した。翻ってサムスンは昨年の減益決算を受けて、リーマン・ショック後の2009年以来、6年ぶりに全社員の賃金凍結を決めた。その迅速な投資判断が日本企業の脅威だった創業一族のカリスマ、李健煕(イ・ゴンヒ)会長も今は病床にある。ライバルの日本の輸出企業を利する円安も逆風で、春の訪れとは裏腹にサムスンの経営環境は厳しい冬の時代に入ったようにも映る。イ・ゴンヒ会長の後継とされる息子の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の元で開発が進められたギャラクシーS6が期待を裏切るようなことがあれば冬の様相は一気に深まりかねない。
ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20150330/ecn1503301550007-n1.htm

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【管理人コメント】

商品が売れて、世界一の販売台数でシェア1位となった時から、追われる立場に変わる。追いかけているうちは、相手が見えているだけに、商品も同時に勿論見える。したがって、対応策は打ちやすい。サムスンが2番手技術と言われるが、2番手技術は、常に相手を見ての技術であるから、本来一番安定した技術確保戦術と言えるわけである。

日本はアメリカからの技術に、独自品質をを植え付けた。つまり、元々ある商品より高い付加価値を植え付けて、世界一になるまで成長を続けた。そこにはまだ低価格というよりは付加価値が生きているわけで、円高前の大手企業たちの功績が大きな壁となって邪魔をしたわけである。

今のサムスンは世界一であったと数値を並べる。過去の栄光は2番手技術から世界一となった時に、敵を見失う。相手が見えないわけであるから、2番手技術が使えない。

前記事で売れる商品について少しだけコメントを記載したが、売れる商品とは?
勉強していれば、2番手技術でも、革新的に舵を切るのはできたはず。しかし、独自技術と思い込んでいること自体がすでに、過去の栄光であり、すごい勢いで追い上げてきている企業がいるにもかかわらず、自信過剰となった部分がある。

とかく栄光とか一番とかは脳裏に焼き付いて、追いかけていた時の心を忘れがちとなる。
それが、企業システムがしっかりしていないと、世界一になった時から、それを維持する手法である企業独自システムが無かったというわけである。

そしてまた世界一を目指すのに、何の事業にするのか、サムスン副会長はヘルスケアは重要だという。世界中の企業の経営者は同じことを言う。だがヘルスケアで、何を顧客に売るのか?

顧客が求めていることは何か?
商品なのか、システムなのか、両方なのか?
一人の顧客と考えてくると限界が来る。しかし団体或は企業や病院と考えれば奥が深い。

アップルにも同じことが言える。時計型端末を売っても、センサーで脈が診れても、高齢者向けでと言っても、小さくてよく見ないし、あれで診察時間が短くなるわけではないし、診察の自動予約になるわけでもないし、病気を予防してくれるわけでもないし、時計端末で顧客が求めることは何だろうか?
と考えたかどうか…。。。

サムスンは、世界一になったスマホの台数の次の世界一のスマホは顧客に何をしてくれるのだろう?
ソニーは過去の栄光が邪魔をして、そこから抜けきれなかった。今のサムスンは全くその部分では同じである。
というか大手企業の通り門なのである。

私は企業に対し、あなたは私に何をしてくれるのですかと問いかけた時に、サムスンは何と答えるのだろうか?
工場監査時の実に簡単な質問事項である。企業の門に入る前から、建物には従業員の熱意が見えるものである。
そしてドアを開けた瞬間で70%は見抜けものである。

倉庫を見れば企業のすべてがわかるといわれる。企業の無駄が詰まった部屋である。
革新的に分析に慣れた企業ほど、5Sは行き届いているものであると同時に、顧客に何をする企業かが明確に教育されていれば、1位になっても、その先にあるものはもっと素晴らしい目的をもって企業は進んでいるものである。

1位は単に結果の通過点でしかない。
そう考えている企業には、世界一は問題ではない。

もっと重要なことを見ているだろうと考えれば、さらに高い付加価値のある隠れた希望をつかむまで、企業は永遠に継続されるべきものである。

そこにいち早く気が付いた企業が、革新的企業と呼ばれる。
サムスンにその力はあるのだろうか…。。。




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[ 2015年03月30日 21:09 ] カテゴリ:韓国経済 | TB(0) | CM(1)
創造
 ソニーのウークマン、シャープのZAURUS、皆、創造的であった(過去形)、いつからソニーは映画屋になり、シャープはソーラーメーカーに成り下がったのだ。
 創造者(クリエーター)でなければ、生き残れないのは、歴史が物語る事実でしょう、模倣者(コピーキャット)は、創造者が居なくなれば、消えるだけです、シャープペンシル(シャープ創業者の開発)は、今でも使われています。


[ 2015/03/30 21:41 ] [ 編集 ]
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