「冬の時代」に突入した韓国製造業
韓国の経済成長を支える製造業のエンジン出力が急激に低下している。3月には生産と投資が同時に大幅に落ち込み、工場稼働率は2009年の世界的な金融危機以降で最低を記録した。商品が売れず、工場に在庫が積み上がり、製造業の在庫率(出荷量に対する在庫量の割合)はアジア通貨危機以降で最高にまで上昇した。
韓国統計庁が30日発表した「3月の産業活動動向」によると、先月の全産業分野の生産は前月比1.2%、設備投資は7.8%減少した。産業生産の減少幅は2016年1月(1.2%減)以降で最も低い水準だった。製造業の景気指標が急激に悪化したのは、韓国GMと中堅造船会社のリストラが本格化し、生産と投資が直撃を受けたためだ。 韓国企画財政部(企画財政省)のチュ・ファンウク総合政策課長は「構造調整の余波が自動車、機械投資などに悪影響を与えたことが製造業の指標不振の主因だ」と説明した。3月の業種別生産稼働率を見ると、半導体(1.2ポイント上昇)は伸びたが、自動車(3.7ポイント低下)、機械設備(4.3ポイント低下)などで生産の不振が目立った。
統計庁が同日発表した他の製造業指標も軒並み精彩を欠いた。特に製造業稼働率は前月を1.8ポイント下回る70.3%となり、世界的な金融危機で製造業景気が極度に冷え込んだ2009年3月(69.9%)以降で最低の水準にまで低下した。倉庫に積み上がった在庫は急増し、製造業の在庫率は114.2%を記録した。通貨危機当時の1998年9月(122.9%)以降、20年ぶりの高水準だ。
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不動産規制に伴う建設景気の冷え込みは投資指標の悪化に追い打ちをかけた。工事代金の支払い実績を示す建設落成件数が前月を4.5%下回った。3月の消費とサービス業生産はそれぞれ前月を2.7%、0.4%上回ったものの、製造業と建設景気の低迷によるショックを埋めるには力不足だった。 韓国開発研究院(KDI)のキム・ジュフン首席エコノミストは「構造調整による短期的な衝撃も問題だが、国内製造業が自動車、造船など重工業中心にいつまで持ちこたえることができるかを考えるべき時期が来ている。既存製造業の競争力を最大限維持しつつ、精密機械、バイオなど新産業の育成戦略を速やかに立てるべきだ」と指摘した。
http://www.chosunonline.com/
韓国の製造業で、将来不安が頭をもたげてきた。得意分野だったはずの造船で中国企業との受注合戦に昨年敗北。ほかの業界を見渡しても先進国のトレンドである産業ロボットの導入は遅れている。韓国メディアは、大企業の正社員労組が既得権益にしがみつき、生産性向上のための労働政策も後退していると批判している。報告書は、2015年から25年にかけて韓国の各業界の世界シェアがどう変化するか予測。自動車は5.2%から3.8%に、造船は36.2%から20.0%に、家電は3.1%から2.5%にそれぞれ低下するとしている。上昇するのは半導体や防衛産業などごく一部だ。
後退の主な要因として高い人件費など生産環境の弱さがあると指摘。その上で「中国はすべての産業で質的高度化を推進している。今後、中国が韓国のさらに強力な競争相手に浮上する」と警鐘を鳴らす。上昇するのは半導体と言っても中国企業が設備投資を実施し着々と追い上げを狙っている。何故なら半導体輸入による貿易赤字の解消に乗り出したからだ。また衰退を避けるには、生産性の向上が欠かせない。日本と同じだが、その日本にも大きく後れを取っている。成長戦略と内需活性化は不可欠だ。
韓国統計庁が30日発表した「3月の産業活動動向」によると、先月の全産業分野の生産は前月比1.2%、設備投資は7.8%減少した。産業生産の減少幅は2016年1月(1.2%減)以降で最も低い水準だった。製造業の景気指標が急激に悪化したのは、韓国GMと中堅造船会社のリストラが本格化し、生産と投資が直撃を受けたためだ。 韓国企画財政部(企画財政省)のチュ・ファンウク総合政策課長は「構造調整の余波が自動車、機械投資などに悪影響を与えたことが製造業の指標不振の主因だ」と説明した。3月の業種別生産稼働率を見ると、半導体(1.2ポイント上昇)は伸びたが、自動車(3.7ポイント低下)、機械設備(4.3ポイント低下)などで生産の不振が目立った。
統計庁が同日発表した他の製造業指標も軒並み精彩を欠いた。特に製造業稼働率は前月を1.8ポイント下回る70.3%となり、世界的な金融危機で製造業景気が極度に冷え込んだ2009年3月(69.9%)以降で最低の水準にまで低下した。倉庫に積み上がった在庫は急増し、製造業の在庫率は114.2%を記録した。通貨危機当時の1998年9月(122.9%)以降、20年ぶりの高水準だ。
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不動産規制に伴う建設景気の冷え込みは投資指標の悪化に追い打ちをかけた。工事代金の支払い実績を示す建設落成件数が前月を4.5%下回った。3月の消費とサービス業生産はそれぞれ前月を2.7%、0.4%上回ったものの、製造業と建設景気の低迷によるショックを埋めるには力不足だった。 韓国開発研究院(KDI)のキム・ジュフン首席エコノミストは「構造調整による短期的な衝撃も問題だが、国内製造業が自動車、造船など重工業中心にいつまで持ちこたえることができるかを考えるべき時期が来ている。既存製造業の競争力を最大限維持しつつ、精密機械、バイオなど新産業の育成戦略を速やかに立てるべきだ」と指摘した。
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韓国の製造業で、将来不安が頭をもたげてきた。得意分野だったはずの造船で中国企業との受注合戦に昨年敗北。ほかの業界を見渡しても先進国のトレンドである産業ロボットの導入は遅れている。韓国メディアは、大企業の正社員労組が既得権益にしがみつき、生産性向上のための労働政策も後退していると批判している。報告書は、2015年から25年にかけて韓国の各業界の世界シェアがどう変化するか予測。自動車は5.2%から3.8%に、造船は36.2%から20.0%に、家電は3.1%から2.5%にそれぞれ低下するとしている。上昇するのは半導体や防衛産業などごく一部だ。
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