通貨スワップの追憶…韓日スワップ復元なるか
韓国が外国と結んだ初めての通貨スワップは2001年の日本との20億ドル(現レートで約2180億円)の契約だった。その後、契約規模が2011年700億ドルまで徐々に増え、2012年李明博(イ・ミョンバク)当時大統領の独島(ドクト)訪問で両国間に葛藤が生じ、既存の契約が一つずつ満期を迎えながらも延長されず、結局2015年2月に終止符を打つことになった。
通貨スワップは必要な時に相手国の通貨やドルを借りて使うことができる「外貨マイナス通帳」だ。最もドラマチックだった通貨スワップは、世界金融危機の2008年10月末に締結した韓米通貨スワップだった。韓国銀行が政策金利を0.75%ポイント下げても急落に歯止めがかからなかった金融市場が、この通貨スワップで一気に正常化した。一日でウォン価値が177ウォンも上がり、株価も12%上昇した。
基軸通貨国の米国との通貨スワップ締結には姜万洙(カン・マンス)当時企画財政部長官が大きな役割を果たした。姜長官は、先進国で始まった国際金融市場不安を食い止めるために新興国が外貨準備高を使うことになり、この過程で米国の国債を持ち出して売れば、米国など先進国も被害を受けることになるという「リバース・スピルオーバー(reverse spillover)」論理を積極的に説明して米国から共感を引き出した。当時、米国がすでにこの1カ月前の同年9月に主要通貨国ではないオーストラリア・デンマーク・ノルウェー・スウェーデンと通貨スワップを結んでいたことから雰囲気も醸成されていた。結局、韓国をはじめとするブラジル・シンガポール・メキシコが「ドルの傘」の下に入った。
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最近、アルゼンチン・ブラジル・トルコなど新興国通貨の価値が急落した。米国の金利上昇で、外国人資金が新興国から離脱しているためだ。アルゼンチンは一週間で政策金利を3回に分けて12.75%ポイントも上げる劇薬処方まで使ったが、ペソ貨下落を防ぐことができなかった。経常収支・財政赤字が深刻なこれらの国とは違い、韓国はファンダメンタルズが強い。金融市場も比較的安定的だ。それでも対岸の火を見物するようにこの流れを見るべきではない。国際金融通だった故金翊柱(キム・イクジュ)元国際金融センター院長は、2013年に『国際金融市場の前に謙虚であるべき理由』というコラムで「過度な変動性と無秩序な動きは危機の本質的特性」とし「危機は時々、合理的な因果関係を無視して伝染するためだ」と書いた。
韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が、先週、日本との通貨スワップの再開の可能性について言及した。南北首脳会談で変化した北東アジアの情勢をうまく活用すれば、感情的な争いで途切れた韓日通貨スワップを復元することは十分に可能だ。9日に東京で開かれる韓日中首脳会談と韓日首脳会談がその良い契機になればと思う。
http://news.livedoor.com/
デジタルタイムスなど複数の韓国メディアはこのほど、米利上げにより韓国との金利が逆転した場合、資本流出の可能性が高まり、通貨危機が再来する可能性が高くなるという見方が出ていると報じている。米利上げの際に通貨危機再来の可能性を排除できない。1994年の米利上げ後の1997年に発生した東アジア金融危機、2004年の米利上げ後の2008年に起きた新興国の流動性危機。同シーズンである1997年と2008年に2度の金融危機を経験した韓国としては、米利上げによる波及影響の分析と対策づくりが急がれる。また通貨危機が発生した場合、外貨保有額が約1200億ドル(約12兆7000億円)不足するとも推定されたというが、実際の危機では不足額はさらに増えるだろう。
韓国金融ICT融合学会のオ・ジョングン会長は「過度な利上げは企業の不良化を深めて家計負債返済の負担を重くし、景気低迷を招く可能性が高いため、資本流出の動向をモニタリングしながら慎重に推進しなければならない」と指摘。さらに「米通貨政策の正常化を推進するとしても、何より韓国政府が経済政策を安定的に運用し、外債借り換え比率の減少と外国人株式投資資金の流出が起きないように予防することが重要である」としている。
通貨スワップは必要な時に相手国の通貨やドルを借りて使うことができる「外貨マイナス通帳」だ。最もドラマチックだった通貨スワップは、世界金融危機の2008年10月末に締結した韓米通貨スワップだった。韓国銀行が政策金利を0.75%ポイント下げても急落に歯止めがかからなかった金融市場が、この通貨スワップで一気に正常化した。一日でウォン価値が177ウォンも上がり、株価も12%上昇した。
基軸通貨国の米国との通貨スワップ締結には姜万洙(カン・マンス)当時企画財政部長官が大きな役割を果たした。姜長官は、先進国で始まった国際金融市場不安を食い止めるために新興国が外貨準備高を使うことになり、この過程で米国の国債を持ち出して売れば、米国など先進国も被害を受けることになるという「リバース・スピルオーバー(reverse spillover)」論理を積極的に説明して米国から共感を引き出した。当時、米国がすでにこの1カ月前の同年9月に主要通貨国ではないオーストラリア・デンマーク・ノルウェー・スウェーデンと通貨スワップを結んでいたことから雰囲気も醸成されていた。結局、韓国をはじめとするブラジル・シンガポール・メキシコが「ドルの傘」の下に入った。
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最近、アルゼンチン・ブラジル・トルコなど新興国通貨の価値が急落した。米国の金利上昇で、外国人資金が新興国から離脱しているためだ。アルゼンチンは一週間で政策金利を3回に分けて12.75%ポイントも上げる劇薬処方まで使ったが、ペソ貨下落を防ぐことができなかった。経常収支・財政赤字が深刻なこれらの国とは違い、韓国はファンダメンタルズが強い。金融市場も比較的安定的だ。それでも対岸の火を見物するようにこの流れを見るべきではない。国際金融通だった故金翊柱(キム・イクジュ)元国際金融センター院長は、2013年に『国際金融市場の前に謙虚であるべき理由』というコラムで「過度な変動性と無秩序な動きは危機の本質的特性」とし「危機は時々、合理的な因果関係を無視して伝染するためだ」と書いた。
韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が、先週、日本との通貨スワップの再開の可能性について言及した。南北首脳会談で変化した北東アジアの情勢をうまく活用すれば、感情的な争いで途切れた韓日通貨スワップを復元することは十分に可能だ。9日に東京で開かれる韓日中首脳会談と韓日首脳会談がその良い契機になればと思う。
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デジタルタイムスなど複数の韓国メディアはこのほど、米利上げにより韓国との金利が逆転した場合、資本流出の可能性が高まり、通貨危機が再来する可能性が高くなるという見方が出ていると報じている。米利上げの際に通貨危機再来の可能性を排除できない。1994年の米利上げ後の1997年に発生した東アジア金融危機、2004年の米利上げ後の2008年に起きた新興国の流動性危機。同シーズンである1997年と2008年に2度の金融危機を経験した韓国としては、米利上げによる波及影響の分析と対策づくりが急がれる。また通貨危機が発生した場合、外貨保有額が約1200億ドル(約12兆7000億円)不足するとも推定されたというが、実際の危機では不足額はさらに増えるだろう。
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自信があるときは通貨スワップを放棄し対日外交は強気にでる。
自信がなくなると通貨スワップが再浮上する。
反日の方は国民参加の「年中行事」になったから政府がひっこめよう
としても、ひっこまない。
韓国は経済下降局面で南北融和に走ったから、これが完全に逆モーションで、
北取り込みには経済(資金調達)が障害になるだろう。
韓国は「旧宗主国」日本に何かと頼りたい、そういう基本心情があるらしく、
中味、助けてくれと、いって来るが、あくまで物言いの姿勢は高所から勝手調。
つまり、話をしようにもすれ違いが埋まらない。
今回は「韓国を助けろ」という米国からの対日圧迫もないだろう。
李柱烈(イ・ジュヨル)総裁は独り言にようにスワップと
発言しただけで、様子見をしている。
この発言は「困ってます」というシグナルだ。