中国が破る!?ドゥテルテ氏との“約束” ニンジンぶら下げるも…
フィリピンのドゥテルテ大統領は先月26日に安倍晋三首相と会談し、中国が領有権を主張する南シナ海問題について、国連海洋条約などにもとづいて平和的解決に向けて協力することで一致した。安倍首相は中国側に、中国の主権主張を退けた国際仲裁裁判所の判決を受け入れるよう求めている。
ドゥテルテ大統領は「われわれは常に日本の側に立つつもりだ」と語る一方で、「いずれ語らなければならない問題だが、いまそれを語るべきときではない。私が各国に行っているのは、貿易と商業のため」と、若干歯切れが悪かった。 日本は今回、フィリピンに対して213億円の円借款を決定。大型巡視船2隻や反政府勢力を海上で取り締まる小型高速艇を供与するほか、ミンダナオ島の農業を支援する。
ドゥテルテ大統領が日本を大好きなことは間違いない。日本に対しては、米国や欧州に持つような敵意はない。ただ、彼は日本に先立って訪問した中国で習近平国家主席と会談したときにも経済協力を優先し、南シナ海問題は棚上げにした。 これは中国にとっては相当うれしい話だ。実際にその直後、私が以前から予言していたとおり、中国が実効支配する南シナ海の漁業資源が豊富なスカボロー礁でフィリピン漁民の操業が可能になった。遠巻きに眺める中国側は相当ドゥテルテ大統領に配慮しているわけだ。
経済援助を引き出すため、日本や中国に対してはまろやかな対応をとり、自身が始めた強硬な麻薬犯罪取り締まりを非難する米オバマ政権に対しては暴言を吐く。ドゥテルテ大統領の性格はだいぶわかってきた。
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中国とは、鉄道などのインフラ開発や製鉄所建設、港湾整備、麻薬中毒者の更生事業などに関し、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)による融資を約束させた。中国と領土問題の話し合いをしている間に、取れるものは全部取ろうということなのだろう。 ただし、中国は日本のODA(政府開発援助)とは違い、2兆円を超える高額な援助というニンジンをぶら下げ、このまま様子を見ながら引っ張って、結局は約束したことを履行しない可能性もある。
また、スカボロー礁についても、中国外務省は「フィリピン漁民がずっと漁ができる」とは言ってない。「どうぞ、漁をしてください。でも、ウチのテリトリーですよ」ということで、何か気に入らないことがあればいつでも取り締まりを再開する可能性も高い。だが、この点もドゥテルテ大統領にはわかっていて、日本とは少し違う目で見ているのではないかという気はする。ドゥテルテ大統領は帰国後、「日本から帰る飛行機の機内で、神から『口汚い言葉をやめろ』とお告げがあった」として暴言をやめると宣言した。だが、記者から「欧米への暴言もやめるのか」と聞かれると、「状況による」とはぐらかした。やっぱり、よくわからない人だ。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20161105/dms1611051530007-n1.htm
【管理人コメント】
自国内政策と外交は違うわけで、外交で自国有利な経済支援を引き出すのが重要な業務と考えれば、ドゥテルテ大統領は上手に使い分けているのではないか…。習近平の前でガムをかんだりとジェスチャー多彩な人材である。麻薬関連で大量虐殺が正しいかはわかりかねるが、少なくとも外交においては、中国や日本とうまく分けて対応している様だ。日本とフィリピンは、日本企業において密接である。今後さらに経済という部分では、ともに友好的でありたいわけで、そういう意味では日本との外交は正しかったのではないか…。
中国は騙しあいであるから、何度かの外交で対応せざる負えない。そういう国であるから、中国が不満な行動に出るたびに、外交上日本は有利となる。外交下手な習近平である。李首相といまだ折り合いはついていない。個人的には李首相のほうがしたたかで頭が良いだけに習近平よりは厄介だろうと考える。ただ環境汚染にしても、世界会議で決めたことは実施するタイプだろう。同時に彼の新興国包囲網があり、人望は高いだけに、まだまだ中国政府の問題には注意が必要だ。
ドゥテルテ大統領は「われわれは常に日本の側に立つつもりだ」と語る一方で、「いずれ語らなければならない問題だが、いまそれを語るべきときではない。私が各国に行っているのは、貿易と商業のため」と、若干歯切れが悪かった。 日本は今回、フィリピンに対して213億円の円借款を決定。大型巡視船2隻や反政府勢力を海上で取り締まる小型高速艇を供与するほか、ミンダナオ島の農業を支援する。
ドゥテルテ大統領が日本を大好きなことは間違いない。日本に対しては、米国や欧州に持つような敵意はない。ただ、彼は日本に先立って訪問した中国で習近平国家主席と会談したときにも経済協力を優先し、南シナ海問題は棚上げにした。 これは中国にとっては相当うれしい話だ。実際にその直後、私が以前から予言していたとおり、中国が実効支配する南シナ海の漁業資源が豊富なスカボロー礁でフィリピン漁民の操業が可能になった。遠巻きに眺める中国側は相当ドゥテルテ大統領に配慮しているわけだ。
経済援助を引き出すため、日本や中国に対してはまろやかな対応をとり、自身が始めた強硬な麻薬犯罪取り締まりを非難する米オバマ政権に対しては暴言を吐く。ドゥテルテ大統領の性格はだいぶわかってきた。
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中国とは、鉄道などのインフラ開発や製鉄所建設、港湾整備、麻薬中毒者の更生事業などに関し、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)による融資を約束させた。中国と領土問題の話し合いをしている間に、取れるものは全部取ろうということなのだろう。 ただし、中国は日本のODA(政府開発援助)とは違い、2兆円を超える高額な援助というニンジンをぶら下げ、このまま様子を見ながら引っ張って、結局は約束したことを履行しない可能性もある。
また、スカボロー礁についても、中国外務省は「フィリピン漁民がずっと漁ができる」とは言ってない。「どうぞ、漁をしてください。でも、ウチのテリトリーですよ」ということで、何か気に入らないことがあればいつでも取り締まりを再開する可能性も高い。だが、この点もドゥテルテ大統領にはわかっていて、日本とは少し違う目で見ているのではないかという気はする。ドゥテルテ大統領は帰国後、「日本から帰る飛行機の機内で、神から『口汚い言葉をやめろ』とお告げがあった」として暴言をやめると宣言した。だが、記者から「欧米への暴言もやめるのか」と聞かれると、「状況による」とはぐらかした。やっぱり、よくわからない人だ。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20161105/dms1611051530007-n1.htm
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中国は騙しあいであるから、何度かの外交で対応せざる負えない。そういう国であるから、中国が不満な行動に出るたびに、外交上日本は有利となる。外交下手な習近平である。李首相といまだ折り合いはついていない。個人的には李首相のほうがしたたかで頭が良いだけに習近平よりは厄介だろうと考える。ただ環境汚染にしても、世界会議で決めたことは実施するタイプだろう。同時に彼の新興国包囲網があり、人望は高いだけに、まだまだ中国政府の問題には注意が必要だ。
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中国は日本や欧米から資金援助を受け、技術供与を受け経済を発展させ、軍事力を増強してきた。
フィリッピンは中国から資金を受け、技術供与を受け、国力を増強させ、軍事力を増強する。南シナ海の領有
を争うのはその後だと考えている。