インド人が中国車をボイコットしないと思ったら、「元から売れてなかった」
中国とインドはどちらも経済が成長していて人口も非常に多いという共通点はあるが、国同士の関係は領土問題があるため良好ではない。中国メディアの今日頭条は13日、インドは中国メーカーのスマートフォンを集団で排斥してきたと伝える一方、中国の自動車については排斥の動きすら見られないと伝え、その理由について考察している。記事はまず、中国のスマホはインドでも売れており、中国のスマホメーカーにとってインドは重要な市場であることを指摘、それだけに中印関係が緊張すると中国では「インド人が中国のスマホを排斥し始めた」といった声が聞かれるようになったと紹介。
だが、どれだけ中印関係が悪化しても、インドの消費者が中国メーカーの自動車を排斥し始めたという声は聞かれないのが現状だと指摘した。続けて、中国の自動車メーカーも近年は技術向上が著しく、中国で人気の高いSUVを中心に消費者に満足をもたらすことができる車を開発できるようになったが、それにもかかわらずインドで中国車の排斥が起きないのは、インドでは中国車がもとから支持されていないためだと指摘。インドでは日本のスズキが支持を集めており、特にアルトは非常に大きなシェアを獲得していると紹介した。
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インドでアルトが支持される理由は、交通事情の悪いインドでは小さい自動車のほうが使い勝手が良いうえに、インドでは全長4m以下の自動車に対して減税措置が取られており、しかも小さい自動車は燃費が良いことが理由だと推測した。そして記事は、どれだけ中印関係が悪化しても、インドの消費者が中国メーカーの自動車を排斥しようとしないのは、インドで中国メーカーの車はほとんど売れていないからだと指摘。「排斥する必要性がないだけ」というのが本質的な理由であると伝えている。
http://news.searchina.net/
【管理人 補足記事&コメント】
インドは広大な国土と巨大な人口を持つ開発途上国という点では中国に似ている。しかし、現実には両国の差は非常に大きい。インドの現在のGDPは世界で11番目であり、1人当たりのGDPは2015年で中国の4分の1に過ぎない。中国は1970年代の末に改革開放政策を進めるという国家目標を立て、その達成に向け国力を集中的に注ぎ込んできた。10億人を超える国民の中には当然異なる意見があるが、それを1つの方向に集約し政策として実施できる政治力があった。
これに比べるとインドは常に不安定な状態だ。インドの政治を担ってきたのは1947年の独立以前から「国民会議」であり、現在は「コングレス党」あるいは「国民会議派」と呼ばれている。「国民会議派」は2014年の総選挙でインド人民党(BJP)に敗北するまで、ほぼ一貫して政権を担当してきた。その意味ではインドの政治は安定している印象があるかもしれないが、「国民会議派」と「反国民会議派(野党全体のこと)」との勢力差はわずかで、常に連立政権であった。
インドは、国土が大きいこともさることながら、多様な社会の需要に応じるため連邦国家としたが、「社会秩序が政治的統一に先行」していたと言われる状況は現在でも解消されておらず、国家としての統一性はぜい弱だ。また連邦だけでなく、連邦を構成する28の州と7つの連邦直轄地でも諸集団の複雑な要求を吸収することに腐心している。インドのもう一つの特徴が民主主義であり、「世界最大の民主主義国」と言われる。上は連邦から下は村落のレベルまで徹底した民主主義だ。各村落には「パンチャーヤット」と呼ばれる村落会議があり、村の生活にかかわる問題について決定を行うほか、問題や紛争の解決のための司法機能まで果たしていると言われる。
日本からの投資額は2008年をピークにその後は大幅に減少している。2011年には日本とインドの間で「包括的経済連携協定」が締結されたが、投資額の回復はまだ不十分であり、現在はピーク時の半分以下にとどまっている。日本からの進出企業数は増加傾向にある。日本からの投資を増大させる余地は大きい。また、そうすることがインド経済の今後の発展に必要となる。インドが種々の阻害要因を克服して国家としての経済効率を高め、民主主義的な方法で国民のための高度経済成長を達成することが期待される。
だが、どれだけ中印関係が悪化しても、インドの消費者が中国メーカーの自動車を排斥し始めたという声は聞かれないのが現状だと指摘した。続けて、中国の自動車メーカーも近年は技術向上が著しく、中国で人気の高いSUVを中心に消費者に満足をもたらすことができる車を開発できるようになったが、それにもかかわらずインドで中国車の排斥が起きないのは、インドでは中国車がもとから支持されていないためだと指摘。インドでは日本のスズキが支持を集めており、特にアルトは非常に大きなシェアを獲得していると紹介した。
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インドでアルトが支持される理由は、交通事情の悪いインドでは小さい自動車のほうが使い勝手が良いうえに、インドでは全長4m以下の自動車に対して減税措置が取られており、しかも小さい自動車は燃費が良いことが理由だと推測した。そして記事は、どれだけ中印関係が悪化しても、インドの消費者が中国メーカーの自動車を排斥しようとしないのは、インドで中国メーカーの車はほとんど売れていないからだと指摘。「排斥する必要性がないだけ」というのが本質的な理由であると伝えている。
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インドは広大な国土と巨大な人口を持つ開発途上国という点では中国に似ている。しかし、現実には両国の差は非常に大きい。インドの現在のGDPは世界で11番目であり、1人当たりのGDPは2015年で中国の4分の1に過ぎない。中国は1970年代の末に改革開放政策を進めるという国家目標を立て、その達成に向け国力を集中的に注ぎ込んできた。10億人を超える国民の中には当然異なる意見があるが、それを1つの方向に集約し政策として実施できる政治力があった。
これに比べるとインドは常に不安定な状態だ。インドの政治を担ってきたのは1947年の独立以前から「国民会議」であり、現在は「コングレス党」あるいは「国民会議派」と呼ばれている。「国民会議派」は2014年の総選挙でインド人民党(BJP)に敗北するまで、ほぼ一貫して政権を担当してきた。その意味ではインドの政治は安定している印象があるかもしれないが、「国民会議派」と「反国民会議派(野党全体のこと)」との勢力差はわずかで、常に連立政権であった。
インドは、国土が大きいこともさることながら、多様な社会の需要に応じるため連邦国家としたが、「社会秩序が政治的統一に先行」していたと言われる状況は現在でも解消されておらず、国家としての統一性はぜい弱だ。また連邦だけでなく、連邦を構成する28の州と7つの連邦直轄地でも諸集団の複雑な要求を吸収することに腐心している。インドのもう一つの特徴が民主主義であり、「世界最大の民主主義国」と言われる。上は連邦から下は村落のレベルまで徹底した民主主義だ。各村落には「パンチャーヤット」と呼ばれる村落会議があり、村の生活にかかわる問題について決定を行うほか、問題や紛争の解決のための司法機能まで果たしていると言われる。
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