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うっかりすれば欧州経済はあっという間に「中国化」、どうする?

2021年5月19日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国資本の浸透が始まっている欧州経済についてドイツメディアが憂慮を示していることを報じた。

記事は、大手経済紙ハンデルスブラットによる「欧州経済が急速に中国化する可能性」と題した文章を紹介。「環境保護、デジタル化を進める中で、新たなネットワーク、電力、工場といったインフラが必要になるが、中国はこれらの分野でいずれも欧州をリードしている。近年、中国資本が工業の自動化、人工知能などの分野の欧州企業をどんどん買収しており、うっかりすれば欧州経済はあっという間に中国化する可能性がある」との危機感をを示したことを伝えた。

さらに、「盟友」であるはずの米国について「バイデン政権も、欧州が望むような信頼ある緊密な欧米関係を回復させることはなく、バイデン大統領はさらに欧州に米国製品を購入させる政策を打ち出すだろう」とし、「貿易パートナーが非協力的であれば、自由貿易を盲目的に信じるのは有害だ」と指摘したことを紹介している。

そして、同紙が「欧州は全力でクラウドコンピューティングセンター、電池生産拠点、半導体産業チェーンの構築に全力を注ごうとしているが、80年代に政策を誤って域内で大量のチーズ、牛乳の過剰生産を生じさせた経験から、物事を進めるのに慎重にならざるを得ない。しかし、欧州に残された時間は長くない」と論じたことを伝えた。
https://www.recordchina.co.jp/b876827-s25-c20-d0193.html

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EUの狙いは主に3つ。1つ目は、公正な競争条件の確保。投資協定により、国有企業への補助金の透明性の確保や、技術移転条件など、公平な競争を歪め、欧州企業に不利となっている規制環境を改善することが狙いとなる。特に、国有企業への優遇措置の是正、透明性の確保を重視していると見ている。 2つ目は、EUにとって重要性が増している持続可能性の改善となる。特に、環境保護や労働環境の改善に注目が集まる。 

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3つ目は、国外企業、特に欧州企業への中国市場の開放だ。これらの狙い以外にも、世界各地で分断が発生する困難な状況においても、EUが、重要な経済パートナーと協定の締結が可能であるという合図を送るという意図もあったと思われる。包括的投資協定(CAI)の合意には、ドイツがEU議長国である間に合意に持ち込みたかった政治的意図が大きく働いた。

特には自動車、化学業界など、中国における事業環境の改善を求める経済界の圧力も今回の合意に大きく影響した。フランスが合意の取り付け支持に加わったことにより、中国側が極めて限定的ではあるものの医療分野で譲歩したと見る。香港や新疆ウイグル自治区、オーストラリアの対中関係悪化などの問題を考えれば、このタイミングでの合意は必ずしも最善とは言えないが、EUは原則合意を優先した。

中国は経済分野に限定するこれまでのやり方を継続している。EUの中国に対する認識に変化が見られるものの、EUと中国の関係は経済が中心であり、経済面と政治的な問題とのバランスを取る経験、意識がまだEU側にかけている点もうかがえる。EUは投資協定で合意するにあたり、政治的問題について中国に改善を求めることができたはずだが、そのチャンスを生かし切ったとは言えない。


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[ 2021年05月22日 08:29 ] カテゴリ:国際 | TB(0) | CM(0)
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