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トランプ氏は徹底抗戦 万策尽きれば「引き際」が問題に 米大統領選

トランプ米大統領は、大統領選で民主党候補のバイデン前副大統領が当選を確実にしたことに関し、7日の声明で「選挙は終了には程遠い」と主張し、週明けの9日から訴訟攻勢や再集計要求を通じて徹底抗戦していくと表明した。ただ、トランプ陣営は、集計結果を覆すような「大規模な不正」があったことを示す具体的な証拠や、説得力のある根拠を示すに至っていない。

トランプ陣営は激戦州の東部ペンシルベニア州で適切に点検されなかった投票用紙が何万票もあったと主張している。 こうした票の再点検が認められて不正の証拠が見つかる可能性は非常に低いがゼロとはいえない。トランプ氏には集計で不正を疑っているのであれば裁判所に訴えて真実を探る法律上の正当な権利がある。 だが、法廷闘争や再集計を経て、選挙結果は動かないことが判明し「万策尽きた」状態となった場合、トランプ氏は敗北を受け入れ、円滑な政権移行に向けて次期政権に協力し、世界最大の超大国の選挙制度の完全性を維持するとともに、民主政治を機能させ続けていく責任がある。

トランプ氏が強気な姿勢でいるのは、同氏の得票数が2008年大統領選で勝利した民主党のオバマ大統領を上回る7000万票以上を獲得し、自らの支持基盤の拡大に成功したとの自信があるためだ。それだけに、トランプ氏が4年後の大統領選への出馬をにらんで政治生命を維持したいのであれば、ある時点で潔く身を引くことが必要だ。

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1960年大統領選で敗北した共和党のニクソン上院議員は、南部テキサス州などで不正投票の疑いが浮上して対応を迫られた際、「再集計をした上で敗退すれば『負けっぷりが悪い男だ』と非難され、今後の政治生命を閉ざされる」と判断し、対立候補の民主党のケネディ上院議員に敗北を認める電報を打った。 ニクソン氏は結果的に68年の大統領選で当選を果たした。そして、トランプ氏がこの逸話から得られる教訓は多いように思う。(産経新聞)
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/201109/for2011090001-n1.html

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米大統領選で勝利宣言した民主党バイデン氏は、政権移行に向けた作業を開始し、新型コロナウイルス感染拡大を抑える計画を準備するなど、次期大統領としての動きを進めている。 一方で、トランプ大統領は法廷闘争の構えを示しており、これまでのところ負けを認めていない。このためバイデン前副大統領への権力移行の開始が遅れる可能性がある。バイデン氏は9日に新型コロナ対策タスクフォースを発表する方針だ。次期政権の中心的政策で最初の一歩を踏み出すことになり、新たな経済対策を協議するため、共和、民主両党の議員に働き掛けるとみられる。

バイデン氏に近いクーンズ上院議員(民主)は8日のABCの番組で、来年1月20日の就任式前の対策実現を支援するようトランプ氏に求めている。これに対しトランプ氏は、根拠を示さないまま選挙での広範な不正を訴え、自身の勝利を主張している。ホワイトハウスのスタッフは選挙日以来の数日間、リーダーシップの不在に直面している。


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[ 2020年11月09日 09:27 ] カテゴリ:国際 | TB(0) | CM(0)
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