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<米中対立時代の日本経済>「戦略的不可欠性」技術保持を=経済安全保障の影響大

2021年4月27日、経済安全保障に詳しい村山裕三同志社大学教授が日本記者クラブで「米国の経済安全保障政策=第2ステージに入った米中技術覇権争い」をテーマに講演し、米国や中国の戦略について話した。「米中の国家理念の対立は解けず、経済活動に影響する」と指摘。日本にとって、米中両国が決定的に重要とみなす分野である「戦略的不可欠性」を持つ技術での国際競争力の保持が肝要である、と結論付けた。

米中対立の第1ステージは感情的対応となり、「危機論」が好きな米国政治家により超党派に支持された。バイデン大統領の登場で第2ステージ入りした。米中がそれぞれの経済安全保障政策を掲げて覇権競争に突入した。対中対抗策として、米国の科学技術やインフラへ巨額投資するなど「強さ」を向上させる建設的対応がとられた。

第2ステージの始まりを技術面からみると、以下のように複雑である。
トランプ前政権の自国第一主義はエンティティ・リストによるデカップリングなど対中対策の余波を受けて日本経済へも打撃となった。バイデン政権は同盟国、友好国との連携を重視し、日本の利害を反映させる機会が増えた。4月16日の日米首脳会談は交渉の入り口であり、この会談を受け経済産業省で輸出管理の見直し作業が進行中で、日本の対応策が検討されている。

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一方で、米中の国家理念の対立は解けず、経済活動に影響する。アメリカ合衆国憲法前文では「我等と我等の子孫の上に自由の祝福の続くことを確保する目的をもって、アメリカ合衆国のために、この憲法を制定する」と記されている。これに対し中華人民共和国憲法は「中華人民共和国は、労働者階級の指導する労農同盟を基礎とした人民民主主義独裁の社会主義国家である。中国共産党のリーダーシップが中国の特色ある社会主義の最も本質的な特徴である」と記されている。

米中の国家理念は以上のように相いれない。日本は米国と本当に理念を共有しているのか? 日本経済の根幹にある理念は何か?―などが問われることになる。新疆ウイグル問題における日本企業の対応は難しい。 2021年2月に米国のサプライチェーンに関する大統領令が発令された。100日以内に半導体、電池、医薬品、レアアースなどについて検討。1年以内に防衛産業基盤、ICT(情報通信技術)など6分野について俎上に上げことになった。

日米首脳会談ではまずは半導体に焦点を当てて話し合うことになった。 日米技術摩擦の当事国であった日米が対中国戦略(経済安全保障)で連携することになったのは歴史の皮肉である。日米半導体協定は日本の半導体凋落のきっかけになった。安全保障を考慮したサプライチェーン構築は必須だが、政治による市場のゆがみをコントロールして半導体分野の競争力を守る必要がある。米国追随は短期的には、(1)中国市場の部分的な喪失への対応、(2)中国による輸出管理を使った報復措置への対応―などを迫られ、多くの日本企業にとってマイナスとなる。
https://www.recordchina.co.jp/b875612-s136-c100-d1136.html

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記事では、長期的には、(1)米国政府・実業界の利害、(2)日本政府・実業界の利害、(3)中国政府の安保・経済面での利害―などのせめぎ合いの中での経済と安全保障の線引き、バランスが重要である。こうした中で、企業もこの国際環境の変化を踏まえた経営戦略が欠かせないと報じている。 日本企業にとって、米中が決定的に重要とみなす分野である「戦略的不可欠性」を持つ技術での国際競争力の保持が肝要である。

この技術こそが競争力維持、流出防止、新たな育成が、米中技術覇権競争下における日本の技術政策の要となる。経済安全保障政策を成功に導くためには大戦略の策定よりも、経済と安全保障をバランスさせる小さな政策の地味な積み重ねが重要であり、経済安全保障時代の到来は日本にとってさほど悪くはないと締めくくっている。

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[ 2021年04月29日 07:58 ] カテゴリ:日本経済 | TB(0) | CM(0)
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